極限の延長としての引き戻し
参考
圏
\mathscr{A}への図式を考え、さらに
錐を考える
錐や極限を完全に理解できている前提

関手Fの対応を色で示した
錐を考える
下図の(X, \{x_0,x_1,x_2\})が錐であってほしい
錐の射の条件として、上の2つの三角形が可換になることが求められる
式で書くなら以下の2式が両方成立してほしい
x_0=a_1\circ x_1
x_0=a_2\circ x_2
この2式からx_0を消去するとa_1\circ x_1=a_2\circ x_2
この式を考えることで、中央の射が消えた図を考えても同等だということがわかる
逆に、この式から元の式も復元可能
この式変形が前提でいつもよく見る
引き戻しの四角形ができている
ここ説明されないので難しく感じるポイントだよな
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話を戻して、錐はX以外にも条件を満たせば複数ありうる
当たり前だが、下図は全部圏
\mathscr{A}内の話
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例えば、X,Y,Zも書き足してみた
X,Y,Zそれぞれで錐の条件が成り立っているものとする
さらに同列にLも書き足してみる
図2
LとX,Y,Zの異なる点は、Lへの射があること
つまり、Lは錐の圏を考えた際に終対象になる(後述)
この図から、本質的に同じことを言っているY,Zを消去すると、よく見る引き戻しの図になる
複数の錐を考えることで、
錐の圏Cone(\mathscr{A},F)が考えられる
図2を参考に錐の圏を書いてみる
錐の圏の終対象が極限なので、今回はこのLが極限になる
L=\lim_\leftarrow Fと表記する
圏\mathscr{A}に戻すと、下図のように
任意の錐となる対象Xから、終対象としての錐L
への射fが一意に定まる
形を合わせて書くと下図のようになる
なのでLのことを、直積っぽくかいてA_1\times A_2と表記することもある
特に\timesはA_0により定まるので
L=A_1\times_{A_0}A_2と表記する
こういう図の上部の三角形を
正方形に書くことで、いつもの引き戻しの図になっているだけ
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