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正しい手順が無いから、研究に使える (shokai)

🍶こんにちは🍺
shokai shokai (橋本翔) です
京都Nota社でScrapboxを作っています
趣味でWikiを作っていたら就職していた
すごい daiizdaiizdaiiz
完全リモートワーク横浜に住んでいます

これはScrapbox Drinkup #3 Nagoya Editionのスライドです
右のメニューの Start Presentation からスライドモードになります

カルテットコミュニケーションズ様、会場提供ありがとうございます!

Scrapboxとは?
複数人でリアルタイムに書けるコミュニケーションツール
このスライドも編集できる
基本的にWikiです!

ページ同士を直接リンクしていくと楽しい
単語の前後にカッコをつけるだけでリンクになる

リンク情報を使った関連ページの推薦

カテゴリ分類をやめて、ネットワークで考えよう

小さい機能の組み合わせで色々な事ができるようにデザインしている
今日はここの部分の話をしたいshokai


以前のDrinkupでのスライド
各自見てくれ


その前に


最近の新機能


前回のScrapbox Drinkup #2 Xmas Editionから追加された大きな機能
地図が埋め込めるようになったdaiiz
今日の会場へのメモもこれ使いましたmoyamin
モバイルの編集メニュー改善daiiz
オンプレ版のMicrosoft Azure AD対応 by rakusai
お絵描き機能・モバイルでの画像アップロード by shokai
印刷モード・プレゼンモード by shokai
検索・推薦をクライアントでやる負荷分散 by shokaidaiiz
他にも、地味な改善が毎日3,4個ずつリリースされている

自分が作った部分だけ自慢しますshokai
時間が無いので

お絵描き機能
細線で下書き、太線で上から書き直して、特徴的な所を灰色にするとそれっぽい絵になる

描き直し機能(実装中)


モバイルからも画像アップロード
おーーーーmizukmbmizukmbmizukmb
これ便利ですgoccigoccigocci

印刷モード
中黒を表示・非表示選択できるようになった
大学のレポート等、そのまま印刷して出せそう

プレゼンモード
画面サイズに合わせて文字サイズが調整される
プレゼンモード用のUserCSSが書けるようになった


検索・推薦をクライアントでやる負荷分散
見た目には何も変化感じないと思う
ちょっとページ表示は速くなった
ユーザー数が10倍以上になったが、サーバー数がBeta版公開当初の規模に戻った


Scrapboxの活用

Nota
夏にインターンdaiizが来たが、shokaiは途中1回会っただけで全部ScrapboxとGyazo GIFでやった
全然問題なかった
毎日昼にやる1人15秒ぐらいしゃべるミーティング以外、音声通話すらしてない (2017/12)
忘年会でしゃべったきり、音声で会話していない (2018/4/10)


慶應大学SFC 増井研
Scrapboxの前身であるGyazzの時代から、8年?ほど運用
毎年1000ページ増えるWiki
大学なので毎年人が1/4入れ替わるが、研究テーマ・知識の継承に役立っている
会ったことすらない人の考えが、時間を超えてつながってて面白い

Scrpaboxはたくさん書かれる
1日に増えるページ数 > 1日のユニークユーザー数
平均的(?)なScrapboxユーザーは毎日1ページ以上書いているらしい
sugoimizukmb
少なくても1日5ページくらい書いてるgocci
実際は、全く書かない人もあり、一気に10ページ以上書く日もあるだろう


音声通話やチャットでは複雑な問題を解けない
争いが起こる
shokai増井俊之がchatすると、互いに言いたいことが3つずつぐらいあってわけがわからなくなる
相手のターンが終わるまで待たなければならない
少し前の意見をしばらくしてから理解して、でも同意(参照)がしづらい
最初は1つの単純な話だと思っていたら、実は問題が3つぐらいあった場合にこまる
チャットはたいへんだよねー 増井俊之

争いの例
ページ内の行の新旧を区別したいだけだと思っていたら、実は既読・未読も区別したかった
という問題は去年解決したつもりだったが
今年夏にdaiiz増井俊之shokaiで会話したら、またわけがわからなくなった

しかし、Scrapboxならなんとかなる!
1ページの上下複数の場所に同時に書ける
別の話をリンクで持ってこれる
単語の定義のページが作れるので、厳密になる


読書会でScrapboxを使う
1人が音読、他の人がメモ取る
専門用語を [リンク] にして、別ページに解説を書く
終わった次の日に、メモに参戦してくる人もいる


研究する
人物・出来事・抽象的概念を、それぞれを1つのページにする
人・物・出来事・概念をページタイトルにする
定義を書く
そして、 [リンク] で関係性を表現する

ユーザーインターフェースの論文、著者、製品、カテゴリ、イディオムをリンクで表現している
よくある文献管理システムより便利だよー 増井俊之
Virtualユーチューバー、出来事、ミームをリンクで表現している
知財の条文、判例、概念をリンクで表現している


研究し、教え合う
人物・出来事・抽象的概念
さらに、メンバーが困っている事、考えている事が書かれていく
書きかけで良い
説明が中途半端でもいい
6割できていると、人は8割ぐらいまで直したくなるので

/masuilab (private)
大学のコンピューターサイエンス系ゼミ
プログラム言語ELMのコミュニティ
大学の法学系ゼミ




正しい手順を無くしたい


Q: 例に挙げたような、分解され、リンクで関係性が表現された状態はどうやって作られるのか?


A: どこからやってもいいようになってるから安心してくれ!shokai


全体と詳細は、同時に頭のなかに現れてきてしまう
> 導入的な部分で詳しいことを書きすぎると把握しづらいが、詳しいことを書きたいときもある。
> 概念に対してカッコで括っておくだけで、その部分がノードとなり、後からそのノードの中に説明をかける。
> 「具体的・詳細なノードを書いてからハッシュタグをつける」という手順でも、抽象的な話からアクセスできる状態にできる。
> ただ今頭に思い浮かんだものを書くだけでいい。
> 落ち着いたり、時間が経って思いついたときに繋いでいけばいい。
> 「順番や全体の構成を考えるといった(内容自体を書くことよりは)根本ではないことに時間がかかる・かけてしまう」という課題を解決できる。
それで良いよshokai

全体像と詳細、どちらからでも自由に書いてよい
その為の機能が色々付いている

アイデアが出るというのは
readしようと思っていたデータの隣のアドレスを間違えてreadしちゃうbugのようなものだ
と思うshokai

つまり、思考を脱線させたい
自由に、順不同に、お作法なく使えるUIを目指したい
手順を守らないとデータが壊れたり、人間関係が壊れたりする事が無いように作られている


正しい手順が無い

適当に殴り書いても、行を入れ替えできる


選択範囲を別ページに切り出す機能
本題から脱線しても最終的にページ分割で再構成できる


カテゴリ分類(ハッシュタグ)より、直接リンクがオススメ
関連ページリストには2つ先のページまで出てくる

後でタイトルを変えてもリンクが切れない
ページタイトルを変更すると、被リンクを一括置換する機能がある


外部からのリンクも切れないように工夫されている
タイトルがURLになり、ページタイトルを変えても、外部からのリンクが移動先にリダイレクトされる


アイデアが出る状態にしたい
とにかく、書く時にお作法を考えたくない
正しい手順は無い


アイデアが出る状態にする為のデザイン

きれいに書けない
デザイナーは、レストランのナプキンやチラシの裏紙にスケッチするらしい
ノイズとか裏写りとかでインスピレーションがあるのかもしれない

同様に
ページの下に関連ページがチラチラ映る
去年超かっこいいエディタのデザインが上がってきたが、かっこ悪くしてもらった

全体を俯瞰できない
俯瞰機能があるとコントロールしたくなる
フーンとしか思わないのに、全体の量をコントロールをしたくなってしまう害がある

重要なところの関係性だけ覚えていればいい
街を上から見た綺麗な地図なんて描けないけど、迷子になったりしない
今いる場所の緯度経度なんてわからないけど、もう一度同じ駅からスタートすれば到着できる自信はある

推薦が曖昧で、関係なさそうなのが出てくる



誰が書いたのかわかりにくい
例えば、行毎に作成者情報が自動的に表示されると
「私の意見です」という意味なのか
「ただ私が書いただけで、事実です」なのか
誤解が生まれ、ケンカになる
誤字脱字や、リンクを付けてあげる等の小人さん活動ができなくなる

代わりに、アイコンを素早く入力できる機能があるshokai

個々人の貢献の量が可視化されない
書かないと怒られるとか

一方、安心して使えるのも重要
データが消えない
間違えてもやり直せる(undo)
自動バックアップ機能

たぶんこういう所が重要なのではないか?と考えて、作っていますshokai