ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)
目次
>●はじめに――ネガティブ・ケイパビリティとの出会い
> 【第一章】キーツの「ネガティブ・ケイパビリティ」への旅
> ・精神分析におけるネガティブ・ケイパビリティの重要性
> ・医学教育で重視されるポジティブ・ケイパビリティ
> ・ネガティブ・ケイパビリティを持つ精神科医はどうするか
> ・小児科医ウィニコットの「ホールディング」(抱える)
> 【第五章】身の上相談とネガティブ・ケイパビリティ
> ・身の上相談に必要なネガティブ・ケイパビリティ
> 【第七章】創造行為とネガティブ・ケイパビリティ
> ・キーツが見たシェイクスピアのネガティブ・ケイパビリティ
> ・現代教育が養成するポジティブ・ケイパビリティ
> ・不登校の子が発揮するネガティブ・ケイパビリティ/ほか
> 共感の成熟に寄り添うネガティブ・ケイパビリティ
言及SB
精神医学の分野では、治療への答えが無いことが多い
答えが無いことを受け入れて、宙吊りの状態に耐えられる力が必要とされる
ただ話を聞いてあげることだけで、患者の力になることがある
性急に答えを求めない、忍耐力を持つこと
すぐにそれらしい答えを得られる環境では、答えを導こうとする力が養われにくい
p89 セネガルの言い伝え
小説家は宙吊りに耐える
ある回の最後に主人公を襲った者の正体は、書いた時点では作者も見当がついていなかった
現代の教育では、答えがある課題を早く早く解けと急かされるように能力を鍛えられる
実世界では、答えが無い事柄も多いのに
p194