夕食後は一切研究しない
> ワーキングアワーを設定しないことは、労働時間の際限ない拡張に繋がるということだった。一見やりたいときにやりたいことをやっているように見えて、実際には自由な時間がほとんどなくなっていたのだ。ルールに縛られることのストレスを、研究以外のことが後回しになるストレスが、いつしか上回っていた。
> 1. 就寝と起床が遅くなる:夜10時・11時位まで研究をやって、ようやく今日はこれぐらいでいいか、という気分になったとき、襲ってくるのは「まだ今日やり残したことがいっぱいある」という観念である。観たいドラマ/読みたい本があったのにまだできていない、ちょっとリラックスタイムを取りたい、などと考え、「まだ寝られないぞ」と感じる。結果、その日やりたかった研究以外のことを深夜に詰め込んでしまい、夜ふかししてしまう。すると当然朝起きるのが遅くなり、一日のスタートが遅いので、予定していたタスクをこなすのがずれ込み、夜になる、という悪循環が起こる。さらに、寝る前まで研究をしていた場合、頭が冴え、かつ研究内容についてベッドの中でも考えてしまって、寝付きが悪くなる。
> 2. 家事が疎かになる:昼夜の別なくいつでも研究時間であるため、上記のように余暇の時間が後回しになる。それでもストレスを発散するために、何とかどこかで余暇の時間は取る。しかし、それでは「やらなければいけないが、やりたくないこと」にしわ寄せが行く。代表的なものが家事である。家事が好きな人は別だが、そうではない私は、掃除とか洗濯とか、料理とかが疎かになっていた。
> こうした問題が起きる根本原因は、大学院生にありがちな、「すべての時間は研究に充てられなければならない」という強迫観念である。明確なオンとオフの区別がなく、また仕事に「終わり」がない(論文を書く数には上限がない)研究者、特に就職のためにできるだけ研究業績を稼がなくてはいけない若手研究者は、常に研究をしなければいけないというプレッシャーを受けている。なので、研究していない時間も、「本来やるべきことをやっていない」という罪悪感を感じてしまうことになる。だから結果として、際限なく研究してしまうのだ。
> 遅まきながらこれらの問題に気づいた私は、博士課程の後半から、夕食後は一切研究をしない、そして週末は最低1日は完全にオフにする*1、というポリシーを設定した。すると、上記の問題は解決した。
夜しか時間がないこともある
昼にやってることを夜まで持ち込まず、気分を変えることが大事な気がする
だから昼に研究してないなら夜は研究してもいいかも
夜に研究よりもやりたくなれることがあるというのが、精神的にいい状況かどうかの1つのバロメータなのかも