generated at
公共財(OSS)にExitを与えるRetroactive Public Goods Funding
public

関連

資本主義的なベクトルでOSSに持続可能性を与える

本文


The Optimism team has long been in search of a solution on how to sustainably fund public goods, and we now have the structure of our first experiment thanks to a brilliant design by Vitalik Buterin .
OptimismOSSのプロジェクトが継続的に・経済的に持続可能な形で運営する方法の1つとして、「Retroactive Public Goods Funding」という方法を考えた
Vitalikによる考案らしい

内容
会社をやるのはとても難しい

大抵のスタートアップは、VCによる潤沢な資金が投じられていても、失敗することはよくある
しかし、うまくいかなかったとしても(OSSプロジェクトと比べると営利である)スタートアップには、Exitという選択肢があります
これは、NPO非営利団体)やFOSSが行うプロジェクトには、存在しない選択肢

そうなると、「どうせ時間をかけるのであれば、少しでもアップサイドがある方がいい」と、いくら崇高なビジョンがあり、資本主義に染まりたくないと考えていても、OSSのプロジェクトよりも営利会社を設立してしまうのは納得のいく・構造上仕方ないことではないでしょうか
OSSのプロジェクトにExitの概念が存在するとしたら?
株式会社のような、四半期ごとの利益ではなく、そのプロジェクトによってどれだけの価値(公共財)が生まれたかによって賞与・利益が決定されるとしたら、コミュニティの利益を最大化する技術への投資イノベーションが活発になるのではないか
生き残りを競うより、ステークホルダーの利益の最大化を目標とする非営利団体が増えるのではないか
ここら辺は、利益を出すNPO的なものの思想と通じるとことを感じるtkgshn

Result Oracleな方法(「Result Oracle」というDAOの名前)で解決したい
1. プロコトルによって利益を生み出す
2. 過去に遡って価値を評価する
過去の実績をもとに、すでに貢献しているプロジェクトに資金を与えようという資金分配の考え方です

1. 資金調達
シーケンサー」と呼ばれる人たちが、「ETHを預けた人の利益」を投入する
>① DAOをつくり、Optimismの収益をすべてこのDAOに回します。
> 収益はどこからくるかというと、Optimism上の*「Sequencing」という仕事における利益です。
2. どのOSSが価値をあげたかを投票などで決定
3. どうやってそのOSSに報酬を提供するか
1. (プロジェクトの実現に主に貢献した)単一の個人・組織に対して、資金(ETH)を送る
言及されているのは、一つの個人 or 組織であることに注意
2. コントラクトに対して資金(ETH)を送る
「最初に取り決めたリソース(時間・資金)」を提供した複数の個人・組織で分割する
コントラクト:"最初に取り決めたリソース"
fixed allocation table splitting funds between multiple individuals and/or organizationsとあるので、最初に「〇〇時間・円だけコミットします!」と宣言するっぽい?tkgshn
3. (このResult Oracleの結果予測に対してトレードが可能な)project token
>essentially creating a prediction market for what the results oracle will fund.
Result Oracleが「何に資金を提供するか」を予測する
しかし逆に、「Result Oracleはどう判断すると思う?」というのを議題に、トレードの市場を展開する
例えば、プロジェクトがXドルの報酬を割り当て、トークンの総供給量がN個の場合、そのトークンの総供給量までを1トークンあたりX/Nドルの価格で購入するオープンオーダーを発行します。
VoteTech感があるwtkgshn
>3のトークンを持つプロジェクトに資金提供する場合は、分配する収益を使って、プロジェクトトークンへの買い注文を作ります。
>
> これで価格の下限(図の青色の線)をつくってあげることで、プロジェクトのトークン保有者が売って収益化できたり、価値を押し支えることができます。

>The design of this oracle is a very complicated problem (see also: known long-time problems with naive approaches like coin voting), and is best approached iteratively. A simple early version might be ~20–50 hand-picked technically skilled long-time contributors from the ecosystem that is implementing this scheme. The scheme can be improved from there over time as our understanding of decentralized governance improves.
このような仕組みは複雑なもので、既存の問題もあるので、継続的に改善していくことは不可欠だとは思う
最初はエコシステムの有識者の中から、20~50人ぐらいを選出したので、初期の議論はある程度うまくいくと思う。まあ、時間をかけて改善していきたい。

そもそもここまで(価値のあるOSSになるまで)に資金が足りない問題
上記のような取り組みができるのは、かなり成熟してないと無理

それまでに資金を調達する手段は以下の通り
1. プロジェクトや財団による助成金プログラム
2. Uniswapプロジェクトトークンを販売するプロジェクト
このプロジェクト自体への投資になる?tkgshn
3. 二次資金

SAFTを使って公共財の資金調達を行うとかは仮説としてはあるかも

本文はここで終わり、日本語記事に書いていた概念のまとめ

>上記以外のレトロアクティブ・ファンディングの例として、EIP1559のNFTの例を話に挙げている
このようにすでに明らかな貢献に対して資金を提供する仕組みを、今後もっと議論していこうと投げかけ、「DeFi だけでなく、レトロファンディング等の DeGov(分散型ガバナンス)をもっと進化させよう」と話しています。

2021/7/26にpick