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半音
100 cent
12平均律において、周波数比が\sqrt[12]{2}:1となる音程

前提知識
人間の知覚:同じように聞こえる音とは?
ある音の周波数fがあったとする。人間の耳には、2^nfの音は元の音fと同じように聞こえる(倍音
このオクターブごとに繰り返される知覚をchromaという
蝸牛位相固定によってもたらされる知覚ではないかといわれている
根拠:高い周波数(1500Hz以上)になって神経発火が波形の一定の位相に同期できない(位相固定できない)とchromaが消失する
1オクターブとは
周波数比が2:1になる音程
例:基準の音(440 HzのA)に対して、1オクターブ高いAは周波数が2倍の880Hzになる
前述の前提知識より、1オクターブ高い音は、同じ音に聞こえる音ということになる
12平均律は、1オクターブを周波数の比で12等分した音律
この一つ分の比率を半音という
1オクターブの中に半音が12個ある
1オクターブの周波数比2:1を12等分するということなので、隣り合う音(半音)の周波数比は\sqrt[12]{2}:1
例:440 HzのA(A440)から半音上がったA#は440 \times \sqrt[12]{2} \simeq 466 Hz
centという単位
centは半音で100ずれる単位
基準となる音から半音n個分(元の周波数\times \sqrt[12]{2}^n)ずれたらn\times 100 centずれている
例:700 centずれているなら、半音7個分ずれているということがわかる
半音2つ分を全音という

一般的なピアノの鍵盤は12平均律が前提につくられている
1オクターブ高い音を弾くまでに鍵盤が白鍵と黒鍵合わせて12個ある
隣の鍵盤を押すたびに半音づつ音が上がる(=周波数が\sqrt[12]{2}倍になる)

音程(Interval)
2つの音の高さ(音高)の間隔
周波数の差
2つの音高が取りうる音程は2種類ある
例:2つの音高、CとEがあったとき、CE間の音程は2つある(Cに対して高いEか低いEか)

同じ度数でも音程が違うケースが有る
例:同じ2度でも音程が違う
C(ド)→D(レ)は2度。黒鍵を挟んでいるので、半音2つ分ずれている
E(ミ)→F(ファ)は2度。半音1つ分ずれている
全音分ずれている前者はMajor 2nd(長2度)、後者はMinor 2nd(短2度)と区別する
これで「同じ度数」なのに音程が違うということがなくなる
単に「2度」と表現したとき
わかる:白鍵が隣り合っているような音の関係(AとB、BとC...)
わからない:正確な音程(長二度なのか短二度なのか?)
Augumented 4thとdiminished 5thは度数は異なるが周波数の差は同じになるので、このような関係を異名同音程と呼ぶ
1オクターブ高い8度は(1オクターブは半音12個分なので)すべて完全8度になる

増音程:長音程または完全音程臨時記号がついて、度数が同じなのに半音分音程が広がった状態
CとDは長音程(長2度)→CとD# は増2度
上の鍵盤の図を見ると理解しやすい
減音程:

参考