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しいなずの作品まとめ
以下の作品は全てしいなずの作品です。discord鯖のほうに投稿した作品を随時まとめていきます。
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ページ内アンカー目次
>200字作文コンテスト
第2回:救済

第3回:怪物

第4回:夏

第6回:約束

第7回:絶滅

>あーぷら作品褒める会
概要はこちら→あーぷら作品褒める会
第2回
【無題】

第3回
【Optical relationship / 光が繋ぐ関係】

【Drawing English / 英語を“描く”】

『透明でありたかった』

第4回
『蓄積感のない時系列順ノートの1ページ』

『天使の夢』

第5回
【無題】

【無題2】あるいは『バズってるあの子』

>その他企画
横文字禁止作文コンテスト(2020/12/14~18) #横文字禁止
自然部門【何と呼ぼうか】 12/14

文化部門【師走に訪れる御使い】 12/16

>自由投稿(何の企画にも提出していないもの)
【嗜好、感情】

(オチがタイトル)

短歌(解説付き)

【僕がアンチを続ける理由】

【自分を表す首輪が欲しい】

【アンチック賛歌】

無題短歌:12/24に食べたモンブランケーキから一句

>200字作文コンテスト 投稿作品

第2回
2020/04/24~27 開催
テーマ:救済

> 小さい頃からアニメが好きだった。子供向けで、いつもヒーローが悪役をぶちのめすのが爽快だった。同じくらい強くなりたくて、小学校から入ったボクシングのジムには今でも通っている。今でもあのアニメは流れ、ヒーローの必殺技を食らい、観念した悪役は逃げるもまた襲い来る。アニメの悪役は尽きないけれど、現実の悪役は取り締まり続ければいつか居なくなる。ああ、ようやく僕もヒーローみたいに、この拳を悪漢に振るえるかな。


> ずっと陰鬱な人生だった。救いを二次元に求めた。様々な推しを眺めては、その尊さに悶えることで生きる意味を成立させていた。
> だけど推しは推しでしかなくて、私の人生の第三者だ。だから、今流行りの異世界転生ものとかが間違って私に訪れても、決して推しの居る世界に生身では転生したくない。いや、強いて言うなら壁や天井、はたまた観葉植物みたいな、彼らが一切気にすることのない物として、ただお互いに第三者でいたい。




第3回
2020/05/28~31 開催
テーマ:怪物

> サルヴァドール・ダリ曰く、「天才になるには天才のふりをすればいい」。私も彼のような天才になりたくて、天才の振りをし続けた。その為の努力は決して厭わなかった。
> しかし、いま目の前にいる私のザマは一体なんだ。髪は白く、皺は深く刻まれ、皮膚は弛んでシミまみれ──そう、私は努力こそしたものの、天才の様にその証を隠す事を忘れていたのだ。嗚呼、それこそが鏡に映った私と言う名の【努力の怪物】。


> 人狼は月を見て狼の怪物となり、人間は正義を見出し心を忘れた怪物となる。月のように移ろう正義を見て、人は我を失う。そう言えば、見れば正気を失う神々がいるらしい。クトゥルフ神話とやらに居る旧支配者や外なる神。有名な名を挙げれば、クトゥルフ、ニャルラトホテプ、ハスター等々。その中でも、ニャルラトホテプは貌を持たずして千の貌を持つという。人々を狂わせる正義とは、貌なき千の貌をした外なる神なのかもしれない。


> 私の母親はよく化粧をしていた。家族で出かける用事があるという時は、いつも母の準備が一番遅くて待たされたものだった。シミや毛穴をファンデーションで隠しても、恐ろしい目元をアイメイクで華やかにしても、人様にマナーある振る舞いを貫いていても、あの人の醜い怪物のような本性は、私から見れば一切隠れてないように思えた。成人式撮影、ヘアメイク・アーティストが私の顔に化粧を施す。どうか、怪物の仔と分からぬように。




第4回
2020/07/09~12 開催
テーマ:夏

> 世の中はままならない、そんなことはとっくに知っている。
> だから僕は他人に期待と信頼を向けることをやめた。自他の問題を切り離し、自分の問題に集中するよう心がけて生きている。
> ある日、有象無象の区別なく人々を襲う天災が、僕のあらゆるものを取り上げていってしまった。命だけが残っても、何かを始める資質がなければどうにもならないのだ。
> この苦しみを解決する、一番手っ取り早い手段――僕は仰け反って空を眺めた。




第6回
2020/09/10~13 開催
テーマ:約束

>約束なんて嫌いだ。
> 約束に類するものも嫌いだ。
> 将来の夢とか、進路とか、あとはご褒美とか。
> 小さい頃は絵が大好きだったから、
> 安直に漫画家やイラストレーターを夢にしていた。
> 期日を守るのが苦手だから、夢はすぐに破れた。
> 親には何度も、勉強の成果が良ければもらえる小遣いやアイテムに釣られた。
> 結局、得意科目ですら自分がノルマを達成出来なくて何ももらえなかった。
> 「自分を信用しろ」
> なんてどの口が言うんだ、恵まれた奴め。

>【結果的な嘘つき】
> あの時、私が好きだと言ったくせに、Aは私を嫌いになった。
> あの日、私を護ると誓ったBは、私より先にいなくなった。
> あの頃、私と仲良しだよと言ったのに、Cは機嫌を損ねて縁を切った。
> どいつもこいつも嘘つきだ。結果的な嘘つきだ。
>
> 約束は──約束の形をしていなくても──守られるべきだ。
>
> 今日もまたどこかで、結果的な嘘つきがいる。




第7回
2020/11/05~08 開催
テーマ:絶滅

> 健康のためには金がかかる。
> 健康な食事は得てして高くなる。
> 運動もしっかりやるなら装備や施設に金がかかり
> 運動そのものにも時間がかかる。
> 快適な睡眠のためにも金がかかる。
> 医療費も1000円を切ることは滅多にない。
> 我々はもはや、金に健康の権利を握られている──流行りの作品で言うところの、生殺与奪の権利を。
>
> 経済が死ねば、
> 金が死ねば、
> 今度は我々が死ぬ番だ。




>今週のあーぷら作品褒める会 投稿作品

2020/07/27~08/02 12:00 #応援希望

> 私の脳内はうるさくて、
> 雑踏と、波が砂浜を打つ
> 二つのざわざわがある。
>
> 波は言葉を打ち上げ、思考の砂浜に言葉を集めていく。
>
> まるで海洋ゴミが打ち寄せたように、
> ノイズに溢れている。
> ただし、
> セレンディピティにも溢れている。
>
> 時として訪れる静寂、
> 穏やかなる心の瞬間。
> 悩まされる事は無く、
> 同時にやる気も無く。




2020/08/30~09/06 12:00 #応援希望

【Optical relationship / 光が繋ぐ関係】
> Dear my overseas friends
> Beyond dozens of time difference
>
> Talk whenever we like
> As if we're on the same time
>
> What connect us is the light
> In other words, optical line
>
> But the light is still
> Too slow
> To play same online game,
> To share quite same time
>
> 私の、海外に居るお友達
> 十数時間の時差を超えて
>
> まるで同じ時間を過ごすように
> 話したい時に話してる
>
> 私たちを繋ぐものは光
> 言い方を変えれば、光回線
>
> けれど、光はまだ
> 遅いんだ
> 同じオンラインゲームを遊ぶのに
> 本当に同じ時間を過ごすのに




【Drawing English / 英語を“描く”】
> Swipe my finger on the keyboard
> Like casting a spell on the smartphone,
> Or drawing a magic circle.
> I’m drawing English.
>
> It sounds strange,
> Ain’t I “write” English?
>
> No,
> ‘Cause writing is
> Typing each keys on a keyboard.
> I am
> Drawing strange lines on a keyboard.
>
> スマホのキーボードをスワイプしてる。
> 魔法をかけるみたいに、
> 魔法陣を描いてるみたいに、
> 英語を描いている。
>
> なんだかおかしいね
> 英語を【書く】んじゃないの?
>
> 違うの。
> 【書く】って言うのは、キーをポチポチすることだけど。
> 私は、不思議な線をキーボード上に【描いて】いるの。



『透明でありたかった』




2020/09/28~10/04 12:00 #応援希望

『蓄積感のない時系列順ノートの1ページ』




『天使の夢』
> 夢を見た。
> 僕は天使になっていた。
>
> 高く、高く、上を目指していたら
> スカイツリーの天辺まで届いた。
>
> わざわざお金を払って
> 展望台の景色を見ている人々の目に
> 僕は映っていなかった。
>
> 天辺からの景色は
> ジオラマのようで
> 僕が手を伸ばせば
> ビルを掴んでしまえそうだった。
>
> 手は空色が見えるくらい
> 透けて、何も掴めない。
>
>
> 天高く飛んだり
> 低空飛行したり
> 波のような軌跡を描いて
> 僕は飛んでいた。
>
> 高い所にも、地上にも
> 人間がいるけれど
> 人間は空を飛べない。
>
> いくら高い建物を建てても
> 地上という広い檻から
> 出られない。
>
> ああ、せめていつか
> こんな夢を
> 皆も見られますように。




2020/10/25~11/01 12:00 #応援希望
【無題】
> お腹を満たしても
> またいつかお腹が空く
>
> 飽きるほど寝ても
> またいつか眠くなる
>
> 体が動かなくなるほど愛し合っても
> またいつか寂しくなる




【無題2】あるいは『バズってるあの子』
> ビリー・アイリッシュが羨ましい。
> 私から見たら、あんなの
> めちゃくちゃバズってる病み垢女子。
> ポエムツイートもポエム作品も
> みんなすぐ拡散されて
> 承認欲求が満たされて
> メンヘラ卒業しそうなのに
> 絶対しない。
>
> きっとあの子の根深いところに病巣があって
> 承認欲求を満たすとかいう
> ちゃちいことじゃ解決しないから
> あの子はずっと病んでいられる。
> あの子はずっとフォロワーが求める病みを吐き出せる。
>
> 羨ましい。羨ましい。
> 羨ましいけど同時に、
> 苦しみを察しちゃう。
>
> きっと注目されればされるだけ
> 自分の病巣の深さを知って
> 周囲からの無理解を感じて
> インスタを更新する合間に
> 泣いてたりするんだろう。
>
> 知らないけど。




>その他企画
横文字禁止作文コンテスト(2020/12/14~18) #横文字禁止
自然部門 優勝作品
【何と呼ぼうか】(12/14)
>  あれは天の羽衣だ、なんて、昔の人が見たら言うんだろうな。
>  
>  私だったら、あれは窓もないのに空につけられた窓掛けっていうよ。
>  
>  じゃあ、もしかしたらさ、空自体が宇宙への窓と言えるかもしれないね。
>  
>  なんでわざわざ夜空を半透明の布で覆う必要があるかは知らないけど。
>  
>  そうした方が素敵だって、神様か何かが思って掛けたんじゃないかな。
>  
>  それはずいぶん素敵な発想ね。




文化部門【師走に訪れる御使い】
>  今日は聖誕祭。
>  窓の外は黄金色に輝いて、人々が和気藹々としている。
>  この景色を見るだけで幸せだ。
>  大人達が僕らを慮って用意する催しには心が躍る。
>  飾りを纏った針葉樹の近くで贈り物にきゃいきゃいと喜ぶ子供達、
>  それを見て微笑む大人達、
>  輝かしい外の世界で賑わう人達。
>  みんな幸せそうにしてくれるから、僕も幸せなんだ。
>  だから、僕の夢は──わかるでしょ?




>自由投稿
2020/08/14
> 【嗜好、感情】
>
> 自分の好みが分からない。自分の好きなものがなにか分からない。
> 多すぎて分からない。絞れない。
> そもそも本当に好きなのかも、わからない。
> 喜びも楽しみも分からない。
> 本当に好きか証明するには、刹那的過ぎる。
>
> 嫌いや苦手はハッキリしている。
> 怒りや憎しみはわかりやすく爪痕を残す。
> 自分が苦手な食べ物ははっきり覚えている。
> 嫌いな人、言動は今でも思い出せる。
> 自分の、嫌いなところでさえ、はっきりと。
> 本当に嫌いか証明するには、十分に残存性がある。
>
> 好きが分からないからこそ、嫌いになるのが怖い。
>
> 好きは、直ぐに忘れるから。
> 嫌いは絶対に忘れないから。
> もし嫌いを忘れたとしても、
> 必ず思い出す時が来るから。
>
> けれど、自分が好きなものは
> Q:どうして好きだったのか?
> A:わからなくなってしまう。
>
> Memes can't be forgotten, then
> There should be something
> Ought to be forgotten.
>








2020/11/24
短歌(解説付き)
> 結局は身体が冷えると分かっても珈琲を飲んだ刹那の温もり
> * * *
> 珈琲は温かいですが、実は飲むと手先が冷えるので温まるのには逆効果なのです。
> けれど一瞬の温もりを求めて、私はつい珈琲を飲んでしまうのです。




2020/12/12
> 【僕がアンチを続ける理由】
>  名言はどいつもこいつも好きを語れ、好きで自分を語れと言いやがる。
>  
>  好きという広義な言葉に該当する、
>  感触の良いものに対して「良い」ということだけがとにかく称賛される。
>  
>  一方で、批判はまだしも、批難や嫌悪や憎しみを露わにすることは
>  蛇蝎の如く「嫌われる」。
>  
>  嫌いなものに時間を割くなど愚かだと、
>  時間の無駄だから早くやめればいいと、
>  嫌なら見るなと、
>  好き者達の「嫌」だってお気持ちで排除されていく。
>  
>  そんなに好きって確かなものなんですか。
>  どうして好きってはっきりわかるものなんですか。
>  
>  何でも好きになりすぎて、
>  何が好きだかわからなくなって。
>  それでも好きがわかりたくて、
>  好きをわかってた気がした頃のように、
>  純粋に好きを好きと居られた頃のように、
>  また好きを語りたいから、
>  
>  好きを浮き彫りにするために、嫌いに向き合っている。
>  好きを炙り出すために、憎悪の炎に己をかざしている。
>  
>  好きの定義を分かったふりして
>  好きなものを脳死で語る奴らに
>  うるせえなんて言われたくない
画像版




2020/12/13
【自分を表す首輪が欲しい】




2020/12/23
【アンチック賛歌】




2020/12/25
無題短歌:12/24に食べたモンブランケーキから一句





R18創作演習に投稿した作品もあります。(ワンクッションのため別ページへ)