敷居が高い
文化庁月報 平成23年4月号(No.511)
> 問1 「あのレストランは高級すぎて敷居が高いよ。」と言ったら,その使い方はちょっとおかしいと指摘されました。「敷居が高い」の本来の使い方を教えてください。
> 答 「敷居が高い」は,もともと,不義理や面目の立たないことがあって,その人の家に行きにくい,という意味で使われていました
> 問2 「敷居が高い」について尋ねた「国語に関する世論調査」の結果を教えてください。
> 答 30代以下の世代では,「高級過ぎたり,上品過ぎたりして,入りにくい」の意味で「敷居が高い」を使う人が多くなっています。
> 「伝統芸能は難しくて敷居が高い」「伝統芸能の敷居を低くして見に行きやすくする」などの表現を使ったところ、おかしいと言われた。どのような問題があるのだろうか。
> 「敷居が高い」は、現代では「気軽には行きにくい」などの意味で使われることが多くなっていますが、伝統的には「不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくい」(『大辞林第3版』)という意味で使われる語です。放送で使う場合には、伝統的な意味と新しい意味とがある語であることを認識したうえで、使う場面を考える必要があります。また、「伝統芸能は、難しそうで見に行くのに勇気がいる」などと言えば「敷居が高い」よりも意味がはっきりします。
> 一方、「敷居が低い」は新たに使われるようになった語と言えそうです。「伝統芸能の垣根を取り払って見に行きやすくする」などと言いかえるなどの工夫をすると、より適切に、多くの人に伝わりやすくなります。
文化庁が発表した「国語に関する世論調査」 | 平成20年度調査 | 令和元年度調査 |
相手に不義理などをしてしまい、行きにくい | | |
(本来の意味とされる) | 42.1パーセント | 29.0パーセント |
高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい | | |
(本来の意味ではない) | 45.6パーセント | 56.4パーセント |
P21, 22に書いてある
上記の一覧では、台本まで見られるようになってる
> 国民が慣用句等に親しむきっかけとなるように,また,コミュニケーション上の齟齬が
> 生じないようにするための一助として,「国語に関する世論調査」を基にした動画「ことば
> 食堂へようこそ!」(全 20 話)を作成し公開することとした。
> 動画の副題の「ことば食堂へようこそ!」は,慣用句等に親しんでもらうために,国民に身近な食堂が,
> 日替わりメニューを提供することと,毎回異なる慣用句等を提供する動画のコンセプトとを重ね合わせて
コンマなのにピリオドじゃないんだ...
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文化庁でも、気軽に行きづらい的な意味で使っているので、別に言い換えなくてもいいのかなって気もする
> みなさんは歌舞伎を見たことがありますか?「見てみたいけれど,敷居が高い」「難しそう」―もしかしたら,そんなイメージをお持ちではないでしょうか。
threshold超えてるので言い換えなくてもいいと思う
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この話題見たことあるはずなのに忘れてた
変化を許さない場合この言い回しはなくなりそう
心理的障壁があって実際に敷居を超える行為(家に行く)なんてもうそんなシーンほとんどない
もともとの意味が使われなかったからこそスムーズに意味が変容していったんだろうな
言葉の正誤ではなくもともと使われたとか言い回しが配慮されるようになってきましたね
もともとの意味は状況がspecificすぎるので可用性低い
「高級すぎたり上品すぎたり」ともあるが、単純に行く・コミュニケーションをとることに対して抵抗を感じることに対して「敷居が高い」と使われている気がする
その意味だともともとの意味でも使えて単純に便利な言い回しなので普及してそう