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意識の流れ

心理学者のウィリアム・ジェイムズが作った言葉
人間の頭の中で思考や感覚が常に流れている状態を指す
内言と近いかも?cFQ2f7LRuLYP
そのような意識の状態を言葉によって書き出そうとした作家・作品を指すときにも使われる
「〇〇だと思った」、「〇〇だろうかと考えた」という節を省略する
語彙は登場人物にあったものを用いる

主な使い手
>ああ、暑い。右の手がもう一度もっとゆっくり額から髪へと動く。それから帽子をかぶって、ふーっと一息もらす。また読む。精練ブレンド、最高級セイロン銘柄。極東。きっといいところなんだろうな。この世の楽園のらりくらり水に浮ぶ乗っかれるくらい大きな葉、サボテン、花咲き乱れる草原、蛇の蔓草とかいうんだ。ほんとうはどうなんだろう。陽光の中でのらくら暮しのセイロン住民、無為甘美、一日中、指一本動かさない。一年の六ヵ月は寝て暮す。暑すぎて喧嘩もない。気候のせい。嗜眠。安逸の花々。空気が一番の栄養だ。窒素。植物園の温室。合差草睡蓮。ぐったりした花びら。空気にただよう眠り病。蓄積の葉の上を歩く。牛胃袋や牛足煮込みなんぞを食べようなんて思いもつかないだろうさ。どこの男だっけ、いつか写真で見たのは?ああそうだ、死海に仰向きに浮び、パラソルを聞いて本を読んでいた。沈もうとしたって沈めない。
ユリシーズ1-12 第5挿話「食蓮人たち」より (p.128)
郵便局に向かうlレオポルド・ブルームの、紅茶商会のウィンドウで広告を読んでいるときの内的思考
アイルランドのダブリンから極東(インドあたりか?)の暖かさを思う
水にのってリラックスする気分から弛緩したような語彙を連ねてゆく
水の上の葉、睡蓮、死海に浮かぶ男
なお、この「食蓮人たち」のラストでは風呂に入るブルーム自身のイメージで終わる