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『神曲』を読む・地獄篇・第二曲

>日は傾けり、仄闇き空は地上の生物をその勞苦より釋けり、たゞ我ひとり 一―三
日は傾けり
夜になったcFQ2f7LRuLYP
さっき朝が来たと思ったら…イタロー
仄闇き空は地上の生物をその勞苦より釋けり、たゞ我ひとり
夜は仕事しなくてもいい時間、しかし…?

> 心をさだめて路と憂ひの攻めにあたらんとす、誤らざる記憶はこゝにこれを寫さむ 四―六
心をさだめて路と憂ひの攻めにあたらんとす
自分一人はめちゃ悩んでいるし移動中っぽい(例の路)
心の道と旅の道をかけてるのかイタロー
誤らざる記憶はこゝにこれを寫さむ
やっぱ書くことが記憶の秘訣よcFQ2f7LRuLYP
その時の気持ちを書き残そう!

> あゝムーゼよ、高き才よ、いざ我をたすけよ、わがみしことを刻める記憶よ、汝の徳はこゝにあらはるべし 七―九
あゝムーゼよ、高き才よ、いざ我をたすけよ、
モーセのことかなcFQ2f7LRuLYP
十戒として律法を「書き残した」ことに偉大な意義が見いだせそう
人麿影供みたく、文物を書く人がモーセに祈るみたいなイベントってあるのだろうか
ミューズの可能性もイタロー
霊感を与える女神的な
なるほど~cFQ2f7LRuLYP
>O Muses! O high genius! now vouchsafe
> Your aid!
ミューズで良さそうcFQ2f7LRuLYP
ここまでは現在視点なのかイタロー
> 我いふ、我を導く詩人よ、我を難路に委ぬるにあたりてまづわが力のたるや否やを思へ 一〇―一二
我いふ、我を導く詩人よ
ウェルギリウスにお伺いcFQ2f7LRuLYP
我を難路に委ぬるにあたりてまづわが力のたるや否やを思へ
俺この旅いけると思う?cFQ2f7LRuLYP
やっぱり不安だよね、ダンテ氏
どれくらい道筋あるかもわからんし、途中で「やーめた!引き返す」とかできるかもわからないし(獣もいる)
等身大な問いだイタロー

> 汝いへらく、シルヴィオの父は朽つべくして朽ちざるの世にゆき、肉體のまゝにてかしこにありきと 一三―一五
汝いへらく
あなたはいいましたよねってことかイタロー
先生、こう書いてたじゃないですか!
なるほどcFQ2f7LRuLYP
シルヴィオの父
誰?cFQ2f7LRuLYP
>Thou trust me. Thou hast told that Silvius’ sire,
誰?イタローcFQ2f7LRuLYP 
>トロイアの騎士アエネーイスとラテン王女ラヴィニアの子、若しくはアスカニウスの子。
じゃあ父ってアエネーイスじゃーん、ザ・婉曲表現
>『アエネーイス』の影響でこの伝承が一般的となっているが、ティトゥス・リウィウスによると細部が異なる。アエネーアースはラティウム到着後、ラティーヌスからラウィーニアを妻としてもらい同盟を結んでいる。これを不服としたトゥルヌスがアエネーアースとラティーヌスに戦いを挑むが、この戦いはトロイア方が勝利する。しかし勝利したアエネーアース側もラティーヌスをこの戦いで失った。敗れたトゥルヌスはメーゼンティウスの率いるエトルリア人の助けを得、再びトロイア人とラティウム人に戦いを挑む。この戦いでも再びアエネーアース側が勝利したが、アエネーアース自身は戦死したとしている。他方、オウィディウスの伝えるところによれば、アエネーアースはその死期に臨んでウェヌスによって身を浄められて神となったとされる。
強調はcFQ2f7LRuLYPによる
またトロイアと戦争してる
これ読まないと行けないのと違いますか
ほんまでんな
朽つべくして朽ちざるの世にゆき、肉體のまゝにてかしこにありきと

> されど彼より出づるにいたれる偉業をおもひ、彼の誰たり何たるをおもはゞ、衆惡の敵のめぐみ深かりしとも 一六―一八
彼より出づるにいたれる偉業
アエネーイスの成した偉業ってことかなイタロー
彼の誰たり何たるをおもはゞ
そうとうリスペクトあるイタロー

衆惡の敵のめぐみ深かりしとも
すごい表現だイタロー
衆悪……多くの悪。いろいろな種類の悪。
敵が手心を加えていたということ?(多分違う)cFQ2f7LRuLYP
> Yet cloth’d in corruptible flesh, among
> Th’ immortal tribes had entrance, and was there
> Sensible present.
sensible...良識的な、センスの良い
たとえ衆悪な敵からでもすばらしい贈り物をもらったと言っても、識者が見て「話盛りすぎですね~」とはなさないでしょ、みたいな感じか?cFQ2f7LRuLYP
スーパー偉業をなしとげた人なので
なるほどイタロー
なんかこんな話聞いたことあるな……cFQ2f7LRuLYP
「おっかない人でもこちらに気を使うくらいすごい」みたいな言い回し
>J9J9情け無用 アステロイドベルトの
>アウトローも震えだす コズモレンジャーJ9

> 識者見て分に過ぎたりとはなさじ、そは彼エムピレオの天にて選ばれて尊きローマ及びその帝國の父となりたればなり 一九―二一
エムピレオの天
重要ワードそうイタロー
尊きローマ及びその帝國の父となりたればなり
大偉業の者だったイタローcFQ2f7LRuLYP
イタリアのさらにその前の建国に関わる話をしとるんだなあcFQ2f7LRuLYP

> かれもこれもげにともに定めに從ひて聖地となり、大ピエロの後を承くる者位に坐してこゝにあり 二二―二四
大ピエロ……聖ピエトロかな
たぶん道化師の王ではない
岩波文庫の「凡例」に、ダンテの人名、地名の書き方はまちまちであり、翻訳者の山川丙三郎がその都度原文に沿って訳し分けた趣旨書いてある
聖ペテロのことかなcFQ2f7LRuLYP
バチカン市国のあの場所か~イタロー

> 彼かしこにゆき(汝これによりてかれに名をえしむ)勝利と法衣の本となれる多くの事を聞きえたり 二五―二七
彼かしこにゆき(汝これによりてかれに名をえしむ)
ん、ちょっとわからないイタロー
整理cFQ2f7LRuLYP
アエネーイスがどっか(かしこ。聖ペトロの聖地?)行った
(汝これによりてかれに名をえしむ)
勝利と法衣の本となれる多くの事を聞きえたり
このへんウェルギリウスおよび『アエネーイス』およびローマ史およびバチカン市国の成立経緯知らないとわからない案件か?イタロー
キリスト教とローマ教皇の結びつきの話がなんかあるみたい(ChatGPT情報)cFQ2f7LRuLYP
> Both what and who from him should issue forth,
> It seems in reason’s judgment well deserv’d:
> Sith he of Rome, and of Rome’s empire wide,
> In heaven’s empyreal height was chosen sire:
> Both which, if truth be spoken, were ordain’d
> And ’stablish’d for the holy place, where sits
> Who to great Peter’s sacred chair succeeds.
> He from this journey, in thy song renown’d,
> Learn’d things, that to his victory gave rise
> And to the papal robe. In after-times
> The chosen vessel also travel’d there,
キリスト教文脈による古典の読み替えみたいな話もあるのかな?おもしろいイタロー
AIに学ぶ古典文学いいぞ


> その後選の器、救ひの道の始めなる信仰の勵を携へかへらんためまたかしこにゆけることあり 二八―三〇
勵……励
聖人の話になってる?イタロー

> されど我は何故に彼處にゆかむ誰か之を我に許せる、我エーネアに非ず我パウロに非ず、わがこの事に堪ふべしとは我人倶に信ぜざるなり 三一―三三
誰?cFQ2f7LRuLYP
アエネーイスのいいかえ?イタロー
naruhodocFQ2f7LRuLYP
パウロ
ペテロとパウロ
ここまでのまとめ
ダンテ「先生の書いたアエネーイスの旦那もキリスト教に貢献したパウロの旦那もすごいけど、オレそんなタマじゃねーっすよ~」
ダンテ「俺名だたる聖人じゃないんですけど。この度力足ります????」
> されば我若し行くを肯はゞその行くこと恐らくはこれ狂へるわざならん、汝は賢し、よくわが言の盡さゞるところをさとる 三四―三六
されば我若し行くを肯はゞその行くこと恐らくはこれ狂へるわざならん
地獄に突撃は狂気の沙汰でっせイタロー
> Myself I deem not worthy, and none else
> Will deem me. I, if on this voyage then
> I venture, fear it will in folly end.
汝は賢し、よくわが言の盡さゞるところをさとる
先生は賢くていらっしゃるので、私が説明できてないところもよくおわかりでしょうcFQ2f7LRuLYP
ちょっとスメルジャコフみ(ダンテに失礼)イタロー
スメルジャコフ赤リンクかよ……cFQ2f7LRuLYP
井戸端もまだまだだなあ(何様)



箴言っぽい
あるあるcFQ2f7LRuLYP
人その願ひを飜し、新なる想によりて志を變へ
いまだ始めにあたりてそのなすところをすべて抛つことあり
よっしゃ新しいことをやったろうと思った矢先に「やーめた」と全部なげうってしまうことある
> 我も暗き山路にありてまたかくのごとくなりき、そはわが思ひめぐらしてかくかろがろしく懷けるわが企圖を棄てたればなり 四〇―四二
人にはそういうこともある……からの自分エピソード
反省が入った(ちょくちょく入る)
素直だしちゃんと反省はいるしでダンテ氏の好感度が増すcFQ2f7LRuLYP
かろがろしく懷けるわが企圖
そうだったんか……まあ憧れの詩人に誘われたら地獄でもいくよね(いくか?)イタロー


ダンテ氏の弱音に対しウェルギリウス先生のレス
> 心おほいなる者の魂答へて曰ひけるは、わが聽くところに誤りなくは汝のたましひは怯懦にそこなはる 四三―四五
心おほいなる者の魂
上げてるなあ~イタロー
ウェルギリウス先生の尊称cFQ2f7LRuLYP
わが聽くところに誤りなくは汝のたましひは怯懦にそこなはる
オイオイ……俺の聞き間違いじゃなければ、ずいぶん弱気だな?イタロー

> 夫れ人しば/\これによりて妨げられ、その尊きくはだてに身を背くることあたかも空しき象をみ、臆して退く獸の如し 四六―四八
それ~あたかも~ごとし
決まっててかっこいい、さすが先生やイタロー
グッドセンテンスの風格あり
人は(主語適正)しばしば怯懦に妨げられ、尊い計画に背中を向けちゃうこと、あたかも虚しい像を見てこわ~いってなって腰が引ける獣のようですね(辛辣)
空しき象


> 我は汝をこの恐れより解き放たんため、わが何故に來れるや、何事をきゝてはじめて汝のために憂ふるにいたれるやを汝に告ぐべし 四九―五一
我は汝をこの恐れより解き放たんため
ダンテの心の成長、テーマのひとつそうイタロー
先生…!どうしてそこまで…!cFQ2f7LRuLYP
わが何故に來れるや、何事をきゝてはじめて汝のために憂ふるにいたれるやを汝に告ぐべし
と思ったらすぐ説明してくれた、ありがたいcFQ2f7LRuLYP
こういうのって「いずれわかる…いずれな」みたいに引かせる作劇もあるので
現代の少年マンガもびっくりなほど展開がスピーディーなんよイタロー


> われ懸垂の衆とともにありしに、尊き美しきひとりの淑女の我を呼ぶあり、われすなはち命を受けんことを請ひぬ 五二―五四
懸垂?cFQ2f7LRuLYP
チンニングじゃねえよな
詩人も身体は資本(たぶんちがう)イタロー
> I was among the tribe,
> Who rest suspended, when a dame, so blest
> And lovely, I besought her to command,
tribeとしか言ってないな
尊き美しきひとりの淑女の我を呼ぶあり
誰だ!?
これは噂のあのひとではあるまいか(ここまで出てきてない)cFQ2f7LRuLYP
謎の美女に声をかけられるパターンは『ドン・キホーテ』にもあったイタロー
われすなはち命を受けんことを請ひぬ
すごい紳士だ、さすが先生イタロー
即答だった


> その目は星よりも燦かなりき、天使のごとき聲をもて言麗しくやはらかく我に曰ひけるは 五五―五七
その目は星よりも燦(あきら)かなりき
星でた、君の瞳はうんたらかんたら的なイタロー
天使のごとき聲をもて言麗しくやはらかく我に曰ひけるは
先生も修辞うますぎcFQ2f7LRuLYP
まあ大詩人だしそりゃもうそうなるわ
これはヒロインクラスにしか使えない語彙イタロー

> やさしきマントヴァの魂よ(汝の名はいまなほ世に殘る、また動のやまぬかぎりは殘らん) 五八―六〇
やさしきマントヴァの魂よ
>Mantua
偶然だろうけどマンチャって読める笑イタロー
地名、ウェルギリウスの生地
地名を冠して魂呼ばれるのってヤバいな、強そうcFQ2f7LRuLYP
例:やさしき関八州の魂、平将門
やさし?
ラ・マンチャの男
また動のやまぬかぎりは殘らん
最後の審判までってことかな?イタロー
単純に世界が動き続けるまでってことか?
>Yet lives, and shall live long as nature lasts!
natureが続くまで、だったcFQ2f7LRuLYP
まあ生けるものあるかぎりずっとってことですよね
その名は永遠(とわ)に……イタロー



> わが友にて命運の友にあらざるもの道を荒びたる麓に塞がれ、恐れて踵をめぐらせり 六一―六三
わが友(意味深)命運の友にあらざるもの(意味深)イタロー
どうしてそこまで私を…(ダンテ並感想)cFQ2f7LRuLYP
友ではあるが、命運の友にはあらざるもの
命運の友の方がランクが上?cFQ2f7LRuLYP
見守られてるダンテ(第一曲参照)
the all seeing eye(ヒロイン)

> 我は彼のことにつきて天にて聞ける所により、彼既に探く迷ひわが彼を助けんため身を起せしことの遲きにあらざるなきやを恐る 六四―六六
我は彼のことにつきて天にて聞ける所により、
天から聞いていたので
彼既に探く迷ひわが彼を助けんため身を起せしことの遲きにあらざるなきやを恐る
彼既に迷う、私が彼を助けようと行動し始めたのがもう遅いかもしれず恐いのです
二重否定は訳しづらいんだよな・・・cFQ2f7LRuLYP
あ、彼を助けたいけど、もう遅いんじゃないかって恐れてるのかイタロー
心配するヒロイン(仮)

> いざ行け、汝の琢ける詞またすべて彼の救ひに缺くべからざることをもて彼を助け、わが心を慰めよ 六七―六九
いざ行け、汝の琢ける詞またすべて彼の救ひに缺くべからざることをもて彼を助け、わが心を慰めよ
ヒロイン→ウェルギリウス→ダンテという救済の環イタロー
ヒロイン→ウェルギリウスの熱い下請け構造cFQ2f7LRuLYP
琢ける……みがける
詩人の言葉は彫琢されているcFQ2f7LRuLYP
ヒロイン(仮)の心を慰めるんじゃーい!
もうダンテがヒロインかもしれないcFQ2f7LRuLYP
ヒロインに救われる構造、ちょっと『ファウスト』第二部っぽいなイタロー

> かく汝にゆくを請ふものはベアトリーチェなり、我はわが歸るをねがふ處より來れり、愛我を動かし我に物言はしむ 七〇―七二
かく汝にゆくを請ふものはベアトリーチェなり
出たー!流石に名前は知っているcFQ2f7LRuLYP
祝・初出イタロー
我はわが歸るをねがふ處より來れり、愛我を動かし我に物言はしむ
O Love...cFQ2f7LRuLYP

> わが主のみまへに立たん時我しば/\汝のことを譽むべし、かくいひて默せり、我即ちいひけるは 七三―七五
わが主のみまへに立たん時我しば/\汝のことを譽むべし
主に対しても「ダンテっていういいやつがおりましてね」みたいに言っている
なにこの・・・なに?cFQ2f7LRuLYP
これが 愛か
主→帝かな?イタロー
我即ちいひけるは
ウェルギリウスのターン!イタロー
これ先生だったcFQ2f7LRuLYP
このへん複雑な語りイタロー
> 徳そなはれる淑女よ(およそ人圈最小さき天の内なる一切のものに優るはたゞ汝によるのみ) 七六―七八
徳そなはれる淑女よ
オーラがすごいのかな、ベアトリーチェは ウェルギリウス「このひと格が違う……」
(およそ人圈最小さき天の内なる一切のものに優るはたゞ汝によるのみ)
注が長い長い!cFQ2f7LRuLYP
()で語る男ウェルギリウスイタロー
人圈(じんけん)最(いと)小さき
とにかく讃えてるなあ
> “O Lady! by whose influence alone,
> Mankind excels whatever is contain’d
> Within that heaven which hath the smallest orb,
関係詞で連ねていくところを完全に()で訳すの、好き

> 汝の命ずるところよくわが心に適ひ、既にこれに從へりとなすともなほしかするの遲きを覺ゆ、汝さらに願ひを我に闢くを須ゐず 七九―八一
汝の命ずるところよくわが心に適ひ
わかりましたイタロー
既にこれに從へりとなすともなほしかするの遲きを覺ゆ
わかりましたけど、そうするの遅い感じするイタロー
ナウシカ?(幻視)cFQ2f7LRuLYP
やりますけど、それでもそうするのが遅いと思っていらっしゃるcFQ2f7LRuLYP
「覚ゆ」尊敬語かイタロー
汝さらに願ひを我に闢くを須ゐず
闢(ひら)くを須(もち)ゐず
願いをひらく
願いを言う必要はございませんよ、ってことかなcFQ2f7LRuLYP
胸を開いて話をするようなことは用いない
なるほどイタロー
> たゞねがはくは我に告げよ、汝何ぞ危ぶむことなく、闊き處をはなれ歸思衷に燃ゆるもなほこの中心に下れるや 八二―八四
たゞねがはくは我(ウェルギリウス)に告げよ
願いは言う必要はないけど教えてください
汝(ベアトリーチェ)何ぞ危ぶむことなく、闊き處をはなれ歸思衷に燃ゆるもなほこの中心(ウェルギリウスがいるところ)に下れるや
なんでベアトリーチェさんは危ぶまずに、広き所(エンピレオ??)を離れ、帰りたいと思っていながらこの「中心」に下ったのですか?
この中心
これ、神曲世界の構造に関わってきそうイタロー
正直、位置関係がわかっていない
わかるcFQ2f7LRuLYP
ベアトリーチェの場所から下るとウェルギリウスのいる「中心」にいたるようだ
> 彼答へていひけるは、汝かく事の隱微をしるをねがへば、我はわが何故に恐れずここに來れるやを約やかに汝に告ぐべし 八五―八七
馬琴も使ってなかったっけこの語(たしか技法かな)イタロー
>*読本・南総里見八犬伝〔1814~42〕九・序「君子は文外の隠微を尋ねて奨道の深意を解悟し」
隠微の日国用例
連載期間なっが
彼(ベアトリーチェ)
そんなに知りたいなら教えてやろう、手短にな


> 夫れ我等の恐るべきはたゞ人に禍ひをなす力あるものゝみ、その他にはなし、これ恐れをおこさしむるものにあらざればなり 八八―九〇
人に禍ひをなす力あるもの
こわいイタロー
あとはこわくないらしい
>Hinders my entrance here. Those things alone
> Are to be fear’d, whence evil may proceed,
> None else, for none are terrible beside.
悪(evil)を起こさせるものが恐るべきものっぽいcFQ2f7LRuLYP
悪魔的なものなのかな、メフィストフェレスは、「悪を成そうとして善を成すもの」だったなイタロー
>メフィストフェレス
> 常に悪を欲し、
> 却て常に善を為す、彼力の一部です。(森鴎外訳)
:tiken:cFQ2f7LRuLYP

> 神はその恩惠によりて我を造りたまひたれば、汝等のなやみも我に觸れず燃ゆる焔も我を襲はじ 九一―九三
神造ベアトリーチェ
なやみも炎によるダメージもない(ゲゲゲ調)
ベアトリーチェは何者なのかイタロー
何者なんだcFQ2f7LRuLYP
ここまででわかったこと
ダンテに興味を持ってる
火に強い
人間一般の悩みにも強い
人のためになやまないところ、超然としてて高位存在者みあるイタロー
およそ人圈最小さき天の内なる一切のものに優る(ウェルギリウス先生評)

> ひとりの尊き淑女天にあり、わが汝を遣はすにいたれるこの障礙のおこれるをあはれみて天上の嚴なる審判を抂ぐ 九四―九六
ひとりの尊き淑女天にあり
こ、この上がいるのかよcFQ2f7LRuLYPイタロー
新キャラ:尊き淑女
誰だよcFQ2f7LRuLYP
抂ぐ……まぐ
天上の審判をまげるって、どんだけ尊き淑女すごいんだ


> かれルチーアを呼び、請ひていひけるは、汝に忠なる者いま汝に頼らざるをえず、我すなわち彼を汝に薦むと 九七―九九
ここで語られてる場にいる人:ベアトリーチェ、尊き淑女、ルチーア
場がどんどん変わるから整理すると読みやすくて良いcFQ2f7LRuLYP

> To Lucia calling, her she thus bespake:
> “Now doth thy faithful servant need thy aid
> And I commend him to thee.” At her word
> Sped Lucia, of all cruelty the foe,
汝(ルチーア)に忠なる者(ベアトリーチェ?)いま汝に頼らざるをえず、我(尊き淑女?)すなわち彼(ベアトリーチェ)を汝(ルチーア)に薦むと(イタロー読解)
下請け構造発生cFQ2f7LRuLYP
神曲ならたぶんよくあることイタロー

> すべてあらぶるものゝ敵なるルチーアいでゝわが古のラケーレと坐しゐたる所に來り 一〇〇―一〇二
すべてあらぶるものゝ敵なるルチーア
二つ名強すぎない?cFQ2f7LRuLYP
荒ぶるものは・・・すべて俺の敵だ!(ルチーア)
全員フロムのゲームに出てきそうイタロー
わが古のラケーレと坐しゐたる所に來り
Rachelっていうと創世記のヤコブの嫁にいたけど・・・cFQ2f7LRuLYP
何者なんだイタロー

> いひけるは、ベアトリーチェ、神の眞の讚美よ、汝何ぞ汝を愛すること深く汝のために世俗を離るゝにいたれるものを助けざる 一〇三―一〇五
ここからルチーアの喋り
神の眞の讚美よ
やはり階位が高いベアトリーチェ
汝(ベアトリーチェ)を愛すること深く汝のために世俗を離るゝにいたれるもの(つまりダンテ)
ダンテ、ベアトリーチェへの想いから世俗を離れてたのか……イタロー
この構造も『ファウスト』
純愛だったcFQ2f7LRuLYP
むしろ助けに行けよと言われる立場だったのか
ダンテ→ベアトリーチェ→ウェルギリウス→ダンテ→ベアトリーチェ→ウェルギリウス→...
これが三位一体(ちがう)
螺旋状の因果で笑うイタロー

> 汝はかれの苦しき歎きを聞かざるか、汝は河水漲りて海も誇るにたらざるところにかれを攻むる死をみざるか 一〇六―一〇八
汝はかれの苦しき歎きを聞かざるか
暗い森とか見失った話とか獣とか
汝は河水漲りて海も誇るにたらざるところにかれを攻むる死をみざるか
誇れる海だったらまあ死んでもいい…ってコト!?cFQ2f7LRuLYP
地獄には、川が流れているらしいけど、そのへんの話なのかなイタロー
海も大きさ深さを誇れないほど広大で深遠な河水がみなぎる場所=地獄?に、彼を追い詰める「死」が見えませんかあ?(暗黒微笑)
これからこれらの地獄を一緒に巡れるのが楽しみだぜぇ!!(物見遊山)cFQ2f7LRuLYP

> 世にある人の利に趨り害を避くる急しといへども、かくいふをききて 一〇九―一一一
世にある人は利益に走って損害を避けるのがすごいはやいというけど、
趨り……はしり
そこはかとない箴言みイタロー

> 汝の言の品たかく汝の譽また聞けるものゝ譽なるを頼とし、祝福の座を離れてこゝに下れるわがはやさには若かじ 一一二―一一四
ルチーア「人とは違うのだよ、人とは」イタロー
ここウェルギリウスに言ってる?cFQ2f7LRuLYP
死を見ざるかまでがルチーアで、いきなりその言葉を聞いてとるもとりあえず降りてきましたベアトリーチェ、って構図
あ、そうかイタロー
おっとり刀で出動だ! シュババッ
なので誰に頼むか・・・・・・せや!ウェルギリウスや!
ベアトリーチェ:ウェルギリウスの言葉の品の高いこと、また聞いた人すらも誉れになるその言葉を頼みにして、祝福の座を離れてきたんですよ
ん、そうすると尊き淑女はルチーア(あらぶるものの敵)の説得力でベアトリーチェの感性を揺さぶる作戦だった……ってコト!?
さすがだぁ・・・cFQ2f7LRuLYP
> かくかたりて後涙を流し、その燦かなる目をめぐらせり、わが疾くとく來れるもこれがためなりき 一一五―一一七
で、俺もおっとり刀できたってワケ(ウェルギリウス)
高速ドミノ倒しだcFQ2f7LRuLYP
あの涙を見ちゃあね(先生)
みんな人情がある(人?)cFQ2f7LRuLYP
人口密度は極めて低いイタロー
> さればわれ斯く彼の旨をうけて汝に來り、美山の捷路を奪へるかの獸より汝を救へり 一一八―一二〇
助けに来たよ
獣から救ったよ
山はやはり神聖なのかイタロー
地獄の獣が邪魔をしてるけど

> しかるに何事ぞ、何故に、何故にとゞまるや、何故にかゝる卑怯を心にやどすや、かくやむごとなき三人の淑女 一二一―一二三
これ多分お叱りタイムだなcFQ2f7LRuLYP
歌舞伎の台詞みイタロー
だというのにお前は何だ、なんでとどまろうとする、そんな怯懦を心に宿すのか、かくやんごとない三人の淑女
このへんアツいなイタロー
三人?
ベアトリーチェ
ルチーア
これ誰?聖書に出てくるかなあcFQ2f7LRuLYP
尊い淑女
これマリア様では……!?cFQ2f7LRuLYP
ま、まさか……(この、ビッグネームをぼやかして小出しにするダンテの手口に引っ張られている)イタロー
ラケルは呼び捨てで古のとかついているからこの淑女ってもっと後の時代の何者かの気がする
「三匹」だったら獣三姉妹だったが(それはない)イタロー
> 天の王宮に在りて汝のために心を勞し、かつわが告ぐるところかく大いなる幸を汝に約するに汝何ぞ勇なく信なきや 一二四―一二六
お叱りの続き
最初からチートだイタロー
天なる淑女様が俺を守ってくれて仕方がないのだがcFQ2f7LRuLYP
世捨て詩人ワイ、三人の聖女に祝福されて仕方ない件イタロー
天の王宮にあってお前(ダンテ)のために心を砕き、しかもこの私ウェルギリウスが大いなる幸いをお前に約束しているというのに、なんと勇気がなく自信もないことなのだ
めちゃくちゃ勇気づけられるcFQ2f7LRuLYP
人が勇気づけられるシーンを見るとなんとなく自分も引っ張られることありませんか? ある
カラマのアレクセイの演説とかねイタロー
先生の激励いいなイタロー
この曲おもしろ 二曲目でこれかよcFQ2f7LRuLYP

なんか短歌とか詩のような一節だイタロー
昔読んだ本で、神曲では花が重要なモチーフと読んだ記憶、そしてやはり花は『ファウスト』でも略イタロー
たとえば、小さい花が夜寒にうなだれて萎んでいるのが、日の光に白く染められるや、その茎の上に花びらを開くごとく
ザ・美という感じ、やはり文語なのも滋味あるイタロー
いい例えだな~~~~~~~~~~~~cFQ2f7LRuLYP
> わが萎えしたましひかはり、わが心いたくいさめば、恐るゝものなき人のごとくわれいひけるは 一三〇―一三二
ここダンテに変わった?cFQ2f7LRuLYP
っぽいですねイタロー
この文学、傑作じゃね?(いまさら)イタロー
くっそおもろいcFQ2f7LRuLYP
花のように我が萎えた魂は変わり、心もあふれんばかりに勇んでくるので、恐れるもののない人のように私が言うには
勇めば、か、諫めば?自分を?と誤読してたイタロー
花と言えばブルーム!?(突発)イタロー
花が開く描写あった希ガス
やまにさくぼくのはな(プロポーズめいた発言)cFQ2f7LRuLYP
>(...)and I thought well as well him as another and then I asked him with my eyes to ask again yes and then he asked me would I yes to say yes my mountain flower and first I put my arms around him yes(...)
> あゝ慈悲深きかな我をたすけし淑女、志厚きかなかれが傳へし眞の詞にとくしたがへる汝 一三三―一三五
ダンテの言ですね
なんと慈悲深いことか、私を助けた淑女よ。なんと志厚いことか、ベアトリーチェが伝えた真実の言葉に疾く従った先生よ
ミューズ的なベアトリーチェ→文学の師たるウェルギリウス→ダンテのことほぎ、という構図かイタロー
おもしろすぎんだろcFQ2f7LRuLYP
みんな言の力を信じている
ベアトリーチェとダンテが直接会ってないのに意は通じてるの激熱イタロー

> 汝言によりわが心を移して往くの願ひを起さしめ、我ははじめの志にかへれり 一三六―一三八
先生の言葉が私の心に「行く」の願いを起こさせました。初志に返りました!
前向きだイタロー
先生「やったぜ」
逸材だcFQ2f7LRuLYP

> いざゆけ、導者よ、主よ、師よ、兩者に一の思ひあるのみ、我斯く彼にいひ、かれ歩めるとき 一三九―一四一
さあゆきましょう、導者よ、主よ、師よ、二人には一つの思いです。ようやく彼に言うと、先生はあるきだして
すごい、ダンテにとってウェルギリウスは父であり兄であり友であるような存在なんだなあイタロー
関係がふっけえcFQ2f7LRuLYP

> 艱き廢れし路に進みぬ 一四二―一四四
艱き……かたき かな
険しく廃れた路に進んでいったのである。
~完~(まだです)イタロー

第二曲感想
これ傑作では???
全員言に信を置いているの好きcFQ2f7LRuLYP
説得パートアッツアツですよアッツアツ!cFQ2f7LRuLYP
>しかるに何事ぞ、何故に、何故にとゞまるや、何故にかゝる卑怯を心にやどすや、かくやむごとなき三人の淑女
> 天の王宮に在りて汝のために心を勞し、かつわが告ぐるところかく大いなる幸を汝に約するに汝何ぞ勇なく信なきや
+1イタロー
つづきもみたいとおもいました(コナミ)イタローcFQ2f7LRuLYP
どんどん盛り上がりが高まるのまんまとわくわくさせられたイタロー
比喩うっま
>たとへば小さき花の夜寒にうなだれ凋めるが日のこれを白むるころ悉くおきかへりてその莖の上にひらく如く
>わが萎えしたましひかはり、わが心いたくいさめば、恐るゝものなき人のごとくわれいひけるは
キメに必殺のフレーズもってくるのえぐいな~イタロー
グッドセンテンス集
> 夫れ人しば/\これによりて妨げられ、その尊きくはだてに身を背くることあたかも空しき象をみ、臆して退く獸の如し 四六―四八cFQ2f7LRuLYPイタロー
あたかも~ごとし
あるある~
>彼かしこにゆき(汝これによりてかれに名をえしむ)勝利と法衣の本となれる多くの事を聞きえたり 二五―二七イタロー
このへんの前後よくわからなかったからまた読み直してみたい
+1cFQ2f7LRuLYP
じっくり読むべき古典だと確信した(さっと読んだらここまでわからんかった)イタロー
複数人で読むことの威力を感じるcFQ2f7LRuLYPイタロー