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ソシオメータ理論
自尊感情は自分と他者との関係を監視する心理システムとみなす
主観的な自尊感情は他者(社会)からの受容の程度を示す計器(メータ)であり、高い自尊感情は他者から受容されているというシグナル、低い自尊感情は他者から排除されているというシグナルを示している
人がまだ厳しい自然環境の中で生活していた時代にあっては、社会を形成し、他者と社会的な絆を築くことは、自身の生存確率を高めるためにも、また子孫を残すためにも不可欠だったと考えられる
こうしたことから、円満な社会生活を営むためには、常に対人環境をモニターして、他者からの受容の脅威となるものがないかを調べる心理的システムを発達させる必要があったはず
ソシオメータ理論ではこの機能を果たすのが自尊感情だと主張する
私達が自尊感情の低下を嫌うのは、それが他者からの拒絶を意味するためであり、高い自尊感情を維持することによって、他者との絆を確認しようとしている
レアリーらは、こうした仮説のもとに実証研究を行い、自尊感情が社会的受容の程度に敏感に反応することや、公的な出来事が私的な出来事に比べ自尊感情への影響が大きいことなど、仮説を支持する結果を報告している(Leary & Baumeister, 2000)