対象について本質的に全射
essentially surjective on objects
\mathscr{B}側の、ぼっちの対象が、
定義
関手F:\mathscr{A}\rightarrow\mathscr{B}について、
各B\in\mathscr{B}について、あるA\in\mathscr{A}が存在し、
F(A)\cong Bになること
上の定義の中の最後の条件がF(A)=Bとなるなら
本質的に全射よりももっと厳しく、「対象について全射」になる
つまり、「対象について全射」は、「対象について本質的に全射」でもある
全射性を、対象に見るか、射に見るか、の違いがある
なので全く違うもの
言うなれば、充満関手は「射について全射」
こんな感じ | 射 | 対応 |
本質的に全射 | | 対象について本質的に全射 |
全射 | 充満関手 | |
「全射」のほうが、「本質的に全射」より厳しいので
「全射」ならば「本質的に全射」でもある
なので
充満(だが|ではないが)、対象について本質的に全射(である|ではない)という、4パターンの関手が普通に存在する
2種類の関手の例
左側の、対象
B_4と、そこから
B_3に向かう射は、ぼっちになっているが、
充満関手の定義上、これらの存在は問題ではない
青矢印で射の対応を示している
右側は、「充満ではないが、対象について本質的に全射」な関手を表している
緑矢印で対象の対応を示している
B_1はぼっち対象だが、B_1と同型である
射b_2は、ぼっち射なので、関手Fは充満ではない
補足
この図はいくつか端折っているので厳密性には欠ける
例えば左側でF(A_1)=B_1などもちゃんと明示していないといけない
ただ、煩雑になるのと、頭で補完できるので省略