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ネットワーク思考
ページタイトルはもちろん、新ネットワーク思考から拝借した
大学〜大学院時代に複雑系科学複雑ネットワーク科学を専攻していたので、物事をネットワーク的に捉えるクセがある
その思考のクセを、ぼくは「ネットワーク思考」と呼んでみよう

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組織図


組織図ってやつは、しばしばツリー構造で表現される
構造を単純化することで得られるものはたくさんある
図示や説明も簡単になる
しかし、人々の活動の実態はもっとネットワーク的で、密なリンクを持つ場合があるだろう
最大の責任を持つ者を最上部に配置する組織図においては「上に行く」「上り詰める」といったメタファーで活躍するプレイヤーの動向が語られる


物事をネットワーク的に捉えるぼくは、組織の構造を「人と人がコミュニケーションパスで接続されたネットワーク」として捉えることが多い
自分がそこで活躍する姿を想像するときには「上に行く」ではなく「もっと中心に行く」という感覚で捉えがち
また「ネットワークの直径を短くする」という観点をもって活動することが多い
結果的に、ネットワーク上の「ハブ」としてふるまうことで価値を出そうとする動きになることが増える

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ネットワークトポロジ

先述したように、人と人とのつながりをネットワーク的に捉えていて、チームごとのトポロジに目を向ける
「マネージャとはよくそういう話をしますけど、メンバー同士ではあんまりしませんね」
「チームがスター型のトポロジっぽくなっているんですね」
…のように、日常会話においてもネットワーク思考の影響は感じられる


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還元主義と複雑系

複雑系 (Complex System) とは
全体のふるまいが「構成要素それぞれ」と「それらの相互作用」によって決定するような系
例) インターネット、ウェブ、組織、チームなど
たとえば「チームの力」は「チームメンバーの力の総和」ではなく、メンバー間の相性などの要素を含む
還元主義
系を構成要素の単位まで分解して、それぞれの要素のふるまいの足し合わせで全体を理解しようとするスタンス
「構成要素同士の相互作用」を持つような系は、還元主義のアプローチでは捉え切れない
「複雑系」というときの「複雑」に相当する英単語は Complex となる
一見複雑でも、還元主義のアプローチで理解できるならそれは Complicated
要素間の相互作用を含む場合は Complex

複雑ネットワーク科学で扱うネットワークは、つまりノード間の相互作用を想定するものである

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ウェブと複雑ネットワーク

ウェブは複雑ネットワークのとてもわかりやすい具体例
GooglePage Rank は、複雑ネットワーク科学の分野におけるよく知られた実装例
ソーシャルネットワーク」も、この分野でよく研究対象となる

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Scrapbox とネットワーク思考

Scrapbox はページ同士をリンクでつないでいくところが、とてもネットワーク的
なのでネットワーク思考なぼくのメンタルモデルを相性がよいと感じる

2020-01-03 現在、ぼくは「Scrapbox は、書き出した情報を整理するための道具じゃない」と理解している
(この理解はいつ変わってもおかしくない)
究極の5個の帽子掛け (LATCH) の 5 項目と照らし合わせてみると、せいぜい「ページタイトルの五十音順」か「ページの作成日時や更新日時の新しい順」で並べるくらいの機能しかない
/shokai/整理整頓 を読めば、別に「整理されたページたち」という結果を得るためのものじゃないとわかる
書き出した情報たちが整理されていなくても、関わる人間たちの思考が整理され前進するならそれでいいと思う
ぼくがここの Scrapbox に書いている「日記」のシリーズは、日記専用ツールに書かれた場合と比べるとぜんぜん整理されていないと思う
日記のページと日記以外のページが混ざりまくっている
june29 の日記を読みたい」という人からしたら不便だと思う
でも、書き手であるぼくからすると「きれいな日記をきれいに書きたい」という欲求より、とにかく脳内に浮かんだことをダンプしまくりたいという欲求の方がはるかに強い

「人間の脳内では、記憶や知識はネットワーク的に配置されている」という考え方
それを模倣できると、脳への負荷が小さくなると思う

hr

関連情報

書籍の情報は、ぼくが最も熱心に複雑ネットワークについて学んでいた時期のものなので、2020 年にはだいぶ古くなっていそう。ご注意を。