知識創造企業
知識の「活用」ではない
活用に関しては世界中で議論されており、当時も本になっていた
「どう知識を創造するか(そもそも知識創造は必要か)」について論じた本がなかった
著者曰く
古来より
暗黙知を大事にしてきた日本だからこそ「知識創造」が組織的に出来ている
特にずっと逆境に立たされてきた日本の製造業が「
知識創造」のパイオニア
知識社会において、従来のやり方のままだと潰れるしかなかった
新しい知識を繰り返し創り出していく必要がある
生き残った日本企業の内部には「知識創造のための仕掛け」がたくさんある
この本の説は面白いし共感する
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特に共感したところ
暗黙知に主観、信念、価値観が含まれ「知識創造」に不可欠としていること
知識の始まりは必ず、個人の暗黙知であること
形式知に変換するには、異なるバックグラウンドを持つ人との対話(ほぼ議論)が不可欠であること
形式知は体得して「個人の暗黙知」にしなければ活用できないこと
知識を重要な経営資源とする会社では、社員一人ひとりが
ナレッジワーカーとなる必要があること
知識創造を支えるのは現場でも経営でもなく、その間にいる
ミドルマネジャーであること
>ある個人のきわめて主観的な洞察や勘は、形式知に変換して社内の人たちと共有しない限り、企業にとっては価値がないに等しい
補足
>組織的知識創造プロセスにおける組織の役割は、個人が知識を創造・蓄積し、グループが活動しやすいような適正なコンテキストを提供することである。
補足
組織的知識創造プロセスが「知識を主要な経営資源とする現代最先端企業における重要な『知識が作られる』プロセス」だと野中さんは本の中で語ります。
>組織は知識をそれ自体で創ることはできない。個人の暗黙知が、組織的知識創造の基盤なのだ。組織は、個人レベルで創られ蓄積される暗黙知を動員しなければならない。その動員された暗黙知が、四つの知識変換モードを通じて「組織的に」増幅され、より高い存在レベルであるグループや組織で形にされるのだ。われわれはこれを「知識スパイラル」と呼ぶ
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