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間諜X27
【製作】
【制作会社】パラマウント映画
【編集】ジョセフ・フォン・スタンバーグ
【公開】1931
【上映時間】93min

特徴 :
嘆きの天使『モロッコ』の成功を得て急遽作成した作品
MGMは、ディートリヒxスタンバーグが、当時大人気であったグレタ・ガルボの人気を陰らせると心配し (同じドイツ人スターであるし)、マタ・ハリをモチーフにした作品をぶつけたというエピソードもある。
愛のために、自主的に死を選ぶ女性のすがた。

OP, 革命のエチュードのアレンジ。

kana ランプかわいー!

ビョンビョンしているなぞの人形、傘立て
kana なんでこんなところに傘立て?

家には、人形がたくさん置いてある

ものすごいどアップ。ピアノを弾いているシーン。けっこううまい。
kana カッコいいけど、弾いてるのを映さないためもある?

ピアノがうまい理由。死んだ大尉の夫人だった
kana そんな身分の人でも、夫がさきに死んだら売春婦か。たいへんな時代だ

kana スパイとしての初仕事。マスクで顔を隠しているのが、仕事の暗示のようでおもしろい。

あんなうまいタイミングで電話かけられるかな? スマホはないんでしょ

kana パーティの服だからギラギラしている...


kana 鏡をつかった演出。おしゃれ~

kana また真っ黒なかっこう。悪い人ってかんじだ

「死にはだれもが醜い老人を想像するが 私は花で飾られた美しい女性を思い浮かべる」
kana なにこれ、ラストの暗示?

kana でたよ、例のアジア人形

ピアノを弾きながら、うかがう表情。ここの演出もちょっとおもしろい。
まだかなーまだかなーしているんだけど、大尉のほうがうわてだった


kanaこのかっこうだとだれかわからないな

kana 重ねることで回想を表現。おもしろいじゃん


>お国のために死ねるなら、ガスや川よりマシだわ。
kana なぜこんな仕事を、というけど、そうしなければヒサン、みたいな話

情報を旋律として記憶していた。
kana なかなかかっこいい。

kana 今までのものよりも、戦争の問題が濃い

kana マレーネを男装させることに味をしめたか?

kana ちょっと股をひらいた、「男らしい」 座り方。ディートリッヒは宝塚スターみたいだよね

「何をお望みかしら」
「なにが望みだ?」 と以前大佐に聞かれた。そのとき、「逃がしてよ。それか、あと数時間一緒にすごして」 と答えたのだった。大佐はどうこたえる?
大佐は「あと数時間一緒にいたい」 とはいってくれなかった。「外にときめきがなければまた会いたいな。次の戦争では一緒に戦おう」 とは言った。「次の戦争では一緒に戦おう」 は軍人と考えるとかなり愛のある言葉だったけど...マレーネは、自分は消されるとさとっている。


途中まではファム・ファタール的に描かれるマレーネだけど、最後には男を救うことを選ぶ。
最初は「お国のために死んだほうがガスと川で死ぬよりマシ」 と言っていた女が、国を裏切り、愛のために死ぬ。
反権力って感じでいいねえ。マレーネが未亡人だったことも含めて。戦争シーンが入っていたのをみても、この作品を作ったチームは反戦の考えを持っていたんじゃないかというような気もする。

マレーネの猫は、途中からほぼ毎回大佐に幸運を運んでいる。マレーネの気持ちが反映されている? マレーネにとっての幸福が、大佐にとっての幸福とイコールになったと


追記 : 男だって殺したくないぜ、とも言っている。
kana おー、マジで告発してきた。告発した兵士は黙って連行され、規定どおりマレーネは殺害される。目隠しをしないのは彼女の最後の反抗。目隠しって、撃つ側のひとのためだからね。



kana
どうやら、大佐役の俳優さんはあまり人気が出なかったそうだけど、まあ気持ちはわかるな。このキャラクターはなんというか、いままでの、ジゴロではあるがなんだかんだ純粋な相手役たちとくらべてあまりに狡猾すぎるし、イヤミで慇懃無礼で、傲慢な態度を取り過ぎる。

なんか、この映画は「ときめ」 かなかった!! (大佐が作中でときめく、とよく言っているけどね)。前作が売れたからって、やっつけ仕事させたんじゃないの~パラマウント、って思ってしまう。
反戦要素を感じられたのはよかった。なるほど愛が反国家権力という言い分もわかる。

マレーネがメイドに変装するが、動きの演技もぜんぜん違っていて気が付かなかった...

ついでだけど、偉いさんの視界から消えたとたんサボりはじめる兵士がおもしろかった。

>If Dietrich lives for love in The Blue Angel, and sacrifices for love in Morocco, she dies for love in Dishonored.
> ディートリッヒが『嘆きの天使』で愛のために生き、『モロッコ』で愛のために犠牲になったとすれば、『間諜X27』では愛のために死ぬのである。

>娼婦だった女は最後に娼婦として死ぬ。裏切り者のスパイとして殺されることより、戦争に荷担する前の名もない娼婦に戻ることを願う。このくだりには、ハリウッドの伝統的な「娼婦=天使」というルールが見て取れます。彼女は娼婦のように敵のスパイと関係を持ちますが、そのたった一夜の恋に命を懸けるのです。「娼婦が本気の恋をする」という、男たちにとっての幻想がここにあるのです。間諜X27号は戦争の犠牲者であると同時に、男たちの幻想の犠牲者でもある。なんだかそれが、ひどく哀れに思える映画でした。
>
kana まあわたしもわりと、普段は男の幻想レーダーが強いほうだけど、マレーネの映画に関して言えば、彼女と彼女の役柄のキャラクターの主体性をもっと評価してよい気がする。
ついでに、「娼婦 = 天使」 のイメージはもちろんあるのだろうけど、むしろそれとは別に「権力の手先としてではなく市井の人間として死にたかった」 ひとりの人間としての彼女という認識。おそらく、監督としてもそういうイメージじゃないかな。

>しかし、この間諜X27ではデートリッヒが共演者に支えられることなくまさにデートリッヒ自身の演技だけで、魅力だけで作り上げたといって良いというくらい彼女の魅力が100パーセント出ている.
kana たしかにそれはそうで、これまでにkanaが見た『嘆きの天使』は主演ではないし、『モロッコ』もすでに有名スターだったゲイリーの人気にも支えられているという側面があるとおもう。この映画は断固、マレーネが主役。


kana 反戦要素、スパイ要素があるからか、モロッコなどよりもこちらのほうがみんな感想書いているかんじがしてウーン。

kana スタンバーグが素晴らしいと思って集中的にスタンバーグ作品を見ているけど、知らないうちにマレーネもすてきだなと思いはじめている...俳優さんで見ることはあんまりないんだけど。

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