> 主観的な好みの表明と主張の違いは、主張が理由や根拠を伴うことにある。理由や根拠を伴った主張を議論 argument と呼ぶ。日本語の「議論」は主に複数の人間が話し合うことを意味するが、英語の argument には、「話し合い」という意味と、「理由を伴う主張」という二つの意味がある。argument は理由を伴う主張であることによって、その理由や根拠が適切かどうかを検討すること、その理由から別の結論が導かれないか、他の理由がないか、等々、他人と論じ合う場が開かれるのである。
> 議論 argument とは理由+主張(論理学的に言うと、前提premises+結論conclusion)であり、ここから出発すれば、議論の検討が、個人の主観的な好みに落ち着くものではなく、意味があり、実りのあるものであることが分かってくる。(議論(argument)#61b2dd7f7427b700004aafb0, p. 24)