『サド侯爵夫人』を読む(イ)
何度か読んだ印象……悪徳の怪物・美の権化・嗜虐機械の
サド侯爵の存在によって、関係する女性たちが、
言葉の鎧をまとっている話、に思えている。
丁寧に読みといていくときは、それぞれの鎧・仮面の裏に
隠された感情や想いを探っていくとよさそう。
演出について
ベルイマンの演出、最後のほう、或る場面でうわあ~~~~
わかってるねえ~~~~~となった。ヨーロッパで演じられるなら、そのようになるだろう。同時に、結末に「なるほど、そうやるのか」と思った。
個人的な話だが、この戯曲が面白すぎて、昔鉛筆で「架空のポスターの下書き」を書いたことがある。まだあるかな……。わりと気に入っている笑
どうやって「
魅力的な恐怖を振り切るか」という劇だとおもうなあ。でもあくまで「
女性の劇」だと三島が言っているのは、男性は危険な魅力に追突して破滅することが美だ、あるいは義務だ、と思っているからだとおもう。これは
『わが友ヒットラー』で追求されている(個人的にはこっちのほうが興味あるかもしれない)。
読んでみて損はない!
いま読書会やるといいのは、これなんじゃないかなア
作中の疑問点