私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い
memo
10年?ぶりくらいに読んだら「モテ」はどうでもよくなってたし、「ぼっち」要素もなくなっててびっくりした
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いつからか普通の女子高生青春ものになったんですよね
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修学旅行で知り合い増えてから、くらいですかね
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修学旅行が転機なのは間違いないですね。当時読んでた感覚だと、スムーズに移行した印象がありますね
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webの更新のたびに盛り上がってた頃のなんjのスレを掘り起こしても面白いかもしれない
この漫画は明らかに作者が長期的なストーリーを作っておらず、場当たり的に、喫緊で書いた話を続けるように最新話を作っているが、かといってキャラの一貫性(変遷した場合はその変遷それ自体)も保とうとしているので、各話の記録のしがいがある
キャラクターが勝手に動いている
というのは褒めすぎか。。。?
プロの仕事だと思う
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僕は異世界なろう系の小説だが、同じく?場当たり的につくった事実を踏まえて次の場当たりを考えるスタイルを続けてきた。こんな上手くつくるなんてできなかった
上手くつくったのか、たまたま上手くいってるのか
「たまたま上手くいく」を「上手くつくってる」が正解な気がする
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わたモテの今の複雑さは、キャラが勝手に動かないとできないと思う(僕はそれができなくて複雑性扱えなくて苦しんでやめた)
たまたま上手くいっている感の正体
ストーリーは場当たり的に作ってる
キャラも最初からガチガチに作ってなくて、途中から話の都合でキャラ付けが付加されて深化していく
話の都合というよりかは、そのシーンでの会話劇が面白くなるかどうかの都合
ストーリーでもキャラの動機でもなくて、会話が面白いかどうかで描いてそう
会話の面白さのセンスはこの作者は抜群だと思う
多分漫才に近い
腑に落ちた
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会話劇においてはボケとツッコミという役割が必ず発生する
この役割がキャラ付けにも関係してくる
この役割は対象ごとに入れ替わる
小宮山さんは基本的にはツッコミだが、ロッテと智樹のことになるとボケ側になる、みたいな
これ、かなり重要な気がする
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い
が何巻らへんから変遷したのかについてまとめたい
ので各巻を読んだときに内容を簡単にまとめる
全体を通して男からのモテを気にしている回は少ない
5巻の喪46まではぼっち感が強い
喪46で小宮山さんと再開した後、学校内でのエピソードが多様化する
喪46までは学校内では会話する人は一人もいなかった
弟の入学
弟と小宮山さん絡みのエピソードを描けるようになった
夏休みの過ごし方の違い
1年目
きーちゃんの家に泊まりに行くイベントはあったが、学校関係のイベントは全くなかった
2年目:喪57~66
ゆうちゃん、小宮山さんと一緒に過ごしている
野球応援という学校のイベントがあった
喪74で主人公のコミュニケーション能力が明らかにそれまでより高くなっている
自己開示をするようになっている
修学旅行編:喪69~81
体育祭編:喪86~88
思ってたより短い、がエピソード満載
喪88 : ぼっちになったときの悲壮感がなくなった
重要転換点
弟の入学
小宮山さんとの再会
修学旅行
喪115 生徒会長の卒業
大まかに分けるなら、黒木の成長を描く話と黒木を媒介にして他キャラのエピソードを描く話に分けられるのではないか
喪115で主人公の黒木の成長は完成している
最初は(3巻くらいまでは)単に「ぼっちの女子高生の漫画」という一発ネタで描いていた
ぼっちネタが尽きてきたので、物語を作るために新キャラを出していった
新キャラが出てきて主人公と関わることにより、自然と主人公が成長した
その成長の集大成が喪115である
この回は作者の表現の上手さももちろんあるが、狙ってはできない奇跡的な旨味が出てると思う
1巻
喪1 モテないし ちょっとイメチェンするわ
ツインテールともこ
喪2 モテないし 人見知り
鏡を見続けたせいでゲシュタルト崩壊を起こすともこ
喪3 モテないし 昔の友達に会う
ゆうちゃん初登場回
喪4 モテないし 寄り道
喪5 モテないし 宿する
喪6 モテないし ゲームする
喪7 モテないし 何気ない日常生活を送る
「私の寿命1年減らしていいからあいつら事故死しねーかな」
ときどきあるガチくず発言
喪8 モテないし 見えないとこに気を遣う
喪9 モテないし 似顔絵を描く
初芝君初登場回
2巻
喪10 モテないし 無表情になる
喪11 モテないし 少しだけ占いを信じる
喪12 モテないし 花火に行く
喪13 モテないし 夏休みを満喫する
喪14 モテないし 見栄をはる
きーちゃん初登場回
喪15 モテないし 再会する
喪16 モテないし 挽回する
小学生にカードゲームで勝ち誇るともこ
喪17 モテないし 握手会に行く
喪18 モテないし 特夏が終わる
特別編
3巻
喪19 モテないし 二学期が始まる
喪20 モテないし 準備する
1年目の文化祭開始
生徒会長初登場
喪21 モテないし 文化祭に参加する
喪115につながる、一人で文化祭で佇んでたら、着ぐるみに抱きしめられるシーン
喪22 モテないし 写真を撮る
喪23 モテないし 悪天を懐かしむ
喪24 モテないし 病気をされる
喪25 モテないし 菊活をする
喪26 モテないし 看作をする
喪27 モテないし 夢を見る
4巻
喪28 モテないし 夜の世界に行く
喪29 モテないし ケーキ作る
喪30 モテないし 走る
喪31 モテないし 中二病でも…
1年目のクリスマス
喪32 モテないし 特年別編うつる
喪33 モテないし 正月を迎える
喪34 モテないし 目立たない
喪35 モテないし 弟気になる
弟の受験票を出し忘れるガチクズ回
喪36 モテないし 大人になる
ともこの16歳誕生日回
5巻
喪37 モテないし 卒業式に出る
生徒会長の名前が今江恵美だと判明
見知らぬぼっち卒業生とのしんみりするシーン
喪38 モテないし 間違われる
喪39 モテないし 自己紹介
2年生開始
ネモとの初会話回
喪40 モテないし 周りにアピールする
担任教師に「もう少し友達を作る努力をしなさい」と言われる
ガチ悲惨回
この教師はこの後テーマの変遷に少し関わる気がする
喪41 モテないし ポイント制にする
喪42 モテないし 何気ない日常を送る2年生
メシマズさん初登場回
喪43 モテないし 裸に興味を持つ
陰茎をスマホで検索してたのがクラス中にバレる回
後に効いてくる話
喪44 モテないし テスト勉強する
喪45 モテないし 暇演し
ぼっち昼飯場所初登場回?
後に結構出てくる重要な場所
喪46 モテないし 昔の知り合いに出会う
小宮山さん初登場回
特別収録
6巻
喪47 モテないし 昔の知り合いを思い出す
喪48 モテないし 低地で争う
「移動教室に同行者がいる/いない」というガチぼっち視点
喪49 モテないし 行き先を決める
修学旅行行先決定回
修学旅行編の開始点
喪50 モテないし 夕暮れの教室で一人佇む
喪51 モテないし 同性を意識する
ネモにリップクリームを貸してもらう回
喪52 モテないし 作曲する
喪53 モテないし いいことある
喪54 モテないし 変わらない
ゆうちゃん&小宮山さん&ともこ回
喪55 モテないし 七夕
特別編
7巻
喪56 モテないし 匂いを気にする
喪57~66:2年目の夏休み
喪57 モテないし 2年目の夏休みに入る
ゆうちゃん&小宮山さんカフェに行く回
ここらへんからガチぼっち感は薄れてくる気がする
喪58 モテないし 無駄に過ごす
喪59 モテないし 応援に行く
野球応援回
バスでウチさんが隣になる
喪60~62:きーちゃんの家に泊まりに行く回
喪60 モテないし 犬になる
喪61 モテないし 家に帰る
喪62 モテないし 書く
喪63 モテないし 夏休みを続けたい
喪64 モテないし 三人で夏休みに行く
喪65 モテないし 海へ行く
喪66 モテないし 自己暗示をかける
2年生の夏休みは1年生の頃と違い、ゆうちゃん&小宮山さんと行動している回が多く、ぼっち感は薄れてきている
小宮山さんが登場した喪46が変遷の始点とみてもよいのか
ゆうちゃんは割と早い喪3で出てるからゆうちゃんが始点ではない
学校が違うのはでかい
8巻
喪67 モテないし 姫になる
喪68 モテないし 2学期をだらだら過ごす
修学旅行回喪69~81
喪69 モテないし 班決めする
田村さん初登場回
修学旅行の班が決定する 黒木、吉田、田村、内
喪70 モテないし 一人で買い物する
喪71 モテないし 出発する
電車内で加藤さんと席が隣になるが特に会話無し
喪72 モテないし 京都に着く
旅館の部屋に4人が揃う
喪73 モテないし 整えない
陰毛を切ろうとしている所を内さんに見られる
その後の内さんとの関係性の始点
喪74~76:修学旅行の班行動を3人で普通に楽しむ
喪74 モテないし 班行動する
田村さん、吉田さんとの関係性が深まる回
クラスメイトとちゃんと会話してるのはこれが初なのでは
喪75 モテないし おみやげを買う
喪76 モテないし 頂上を目指す
喪77 モテないし 二日目の夜を迎える
特別編
9巻
喪78 モテないし 眠れない
喪79 モテないし 自由行動
「友達」になる決定回
喪80 モテないし 修学旅行最終の夜
うっちーのキャラ決定回
喪81 モテないし 秋葉原に寄り道する
↑修学旅行以前
↓修学旅行後
喪82 モテないし 日常に戻る
クラスメイトと普通に会話するようになる
喪83 モテないし 嘘をつく
ゆうちゃん&小宮山さん&主人公回
朱里ちゃん登場回
喪84 モテないし 秋の一日
喪85 モテないし ボンボンする
イケメンからの頭ぽんぽんを狙うモテ意識回
喪86 モテないし 体育祭が始まる
イケメン2人と関わるモテ意識回
喪87 モテないし 体育祭の箸休め
うっちーキャラ付け回
喪88 モテないし 負ける
騎馬戦でぼっちになるが悲壮感はもうない
特別編
2年目のクリスマス
「やっぱクリスマス一人でいる奴って人間的に問題あるんじゃねーの・・・?」
10巻
喪89 モテないし 忘れ物する
図書室にスマホを忘れて、それを小宮山さんが家に届けに来る回
イメージ的にもっと前、修学旅行前らへんの話だと思ってたけど、意外と後半なんだ
後にサブストーリーになる智樹を巡る回の伏線的回だから重要かもしれない
喪90 モテないし 将来について考える
教師クソ回
ネモが声優を目指していることが判明する回
喪91 モテないし 避ける
学食初出
黒木×小宮山×朱里ちゃん×智樹回
下ネタ回でもある
朱里ちゃんが出てくると下ネタ率が高い気がする
喪92 モテないし 突然ゲームに巻きこまれる
黒木×吉田でゲーセン回
喪93 モテないし プレゼントを渡す
黒木とゆうちゃんで小宮山さん向けのプレゼントを買いに行く回
ショッピングモールで内さんに遭遇する
内さんのキャラ付け固定回
ここらへんからあのキャラが確定していく気がする
喪94 モテないし 弟はサッカーやっている
喪95 モテないし 秋の終わり
喪96 モテないし テスト勉強する
喪97 モテないし 学食で食べる
喪98 モテないし 冬
特別編
ロッテ回
11巻
喪99 モテないし 友達の友達
真子に手を振られて、黒木が周りをキョロキョロするシーンがあるんだけど、これって自分に手を振ってるかを確認するためか
地味だし説明がないからぼっちエピソードだと気づいてなかった
つまりこの時は黒木のまだ自認はぼっちということ
この回で初出の真子のガチレズ設定って後々まで維持されるんだよな
明らかにこの回でネタとして出てきたガチレズ設定が後の吉田×真子に使われているのを見ると、やっぱりかなり場当たり的に話を作ってるとしか思えない
それどころかこの回で真子のキャラ付けの原型が決まった感じがある
なので「キャラの設定」は最初からガチガチに決まってるんじゃなくて、これも場当たり的に付加・深化されていく
喪100 モテないし 変わらない?
ゆうちゃん×小宮山さん×黒木回
喪101 モテないし 思いを伝えられる
小宮山さん×朱里ちゃん×黒木回
案の定朱里ちゃんがでてくると下ネタ回
喪102 モテないし いつかの冬休み
喪103 モテないし 初夢を見る
喪104 モテないし きーちゃんは普通じゃない
喪105 モテないし お返しをする
修学旅行メンバー集合回
喪106 モテないし 最後の冬
喪107 モテないし 気に欠けられている
喪108 モテないし 弟は思われてる
喪109 モテないし 雪の日の学校
特別編
12巻
喪110 モテないし 受験者を応援する
高校受験時に黒木と根本さんの間でエピソードがあったという新事実
その後もでてくる後輩(新キャラ)の初登場回
喪111 モテないし 周回プレーする
喪112 モテないし バレンタインデーを送る①
喪113 モテないし バレンタインデーを送る②
喪114 モテないし バレンタインデーを送る③
喪115 モテないし 二年目の卒業式
イケメンと関わるが「昔ならこんなので一喜一憂してたな。。。」と動揺せず
「まあ動揺しない程度に成長したとも言えるがある意味つまらない人生にもなってるな」
これって黒木が発する台詞じゃなくて作者の台詞だよな
黒木自身が「イケメンに対して動揺する自分」を面白いと思うはずがないので
作者の「もうこれぼっち漫画としての面白さじゃないよな」という思いの表明
「そこそこ人から構われ...それなりに高校の思いでもできて...高校生活もそんあにわるくないのかも...と思ってる」
この回は正式にぼっちではなくなった表明をしている回
人と関われるようになったという成長を黒木自身が感じている
人のために何かをしようと思えるようになっているし、感動できるようになっている
この回は奇跡的と言えるほど良くできた回
3年生の卒業式に出席し、自分も今卒業したいなと思う
卒業したい理由は人と関われるようになって、成長したという実感があるからこそ今卒業したい
しかし唯一かかわりのある卒業生である生徒会長に対してちゃんとあいさつできず「結局言うほど成長なんかしてなかった...」と思う
帰り際に再度あいさつしようとするも人気者である生徒会長の周りには人だかりができていて諦めようとする
それを見た吉田さんが黒木をむりやり生徒会長のもとに連れていく
一人では出来なかったことが友人の力によってできるようになっている
生徒会長と話している中での「じゃあもう一回抱きしめとこうかな智子ちゃんのこと」という台詞で、1年の文化祭の時(喪21)に自分を抱きしめた着ぐるみは生徒会長だったことに気が付く
「最初から最後まで与えられてばかりか...来年は与える側になれるとは思えんが今卒業できる資格はどう考えてもないな...」
自分が与えられてきたことに気づくという真の成長をしている
生徒会長の優しさに気づいて泣くシーンが天才的に上手い
黒木がもう一回の意味に気づいて呆然と立ち止まる
黒木の異変にゆりが気づく
黒木の「...いつも気づくのが遅い」では顔は見せずに後ろ姿
まこの「大丈夫?ティッシュ使う?」で黒木が泣いてることを表現する。ここでも黒木は後ろ姿で描かれている
「最初から最後まで与えられてばかりか...来年は与える側になれるとは思えんが今卒業できる資格はどう考えてもないな...」ではうつむいてる黒木とまこ、ゆりのロングショット
泣いてるシーンを泣き顔を見せずに、友人の反応と主人公のモノローグと、徐々にロングになるショットで表現している
やっぱり作者は天才なのか?
↑主人公である黒木の成長がメインの話
↓主人公が媒介となって、他のキャラのエピソード、成長を描くようになる
喪116 モテないし 二年目の卒業式(裏側)
喪117 モテないし 二年生の終わり
喪118 モテないし オラつく
喪119 モテないし 打ち上げに行く
喪120 モテないし 打ち上げる
喪121 モテないし 父親と出かける
喪122 モテないし 3年生に