梅の花の本意
古典和歌(特に平安期以降)
梅といえばその
香りについてまず言及するのが基本
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梅の花は香りがすばらしいのが特徴
初めての勅撰和歌集である古今和歌集で梅と香りについて詠む歌群がある
きみならで誰にか見せん梅の花色をも香をも知る人ぞ知る(紀友則)
梅の花にほふ春辺はくらぶ山やみに越ゆれどしるくぞありける(紀貫之)
月夜にはそれとも見えず梅の花香をたづねてぞ知るべかりける(凡河内躬恒)
人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ぞにほひける(貫之)
古今和歌集はその後歌集の規範であり続けたため「梅の花と言えばまず香り」というあり方(
本意と呼ばれる)が固定されていった