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『神曲』を読む・地獄篇・第四曲

>はげしき雷はわが頭のうちなる熟睡を破れり、我は力によりておこされし人の如く我にかへり 一―三
夢か……イタロー
『フィネガンズ・ウェイク』にも雷が出てきたな
『ツァラトゥストラ』では超人の比喩だった
雷が落ちてきたcFQ2f7LRuLYP
「荒地」にも「雷が言ったこと」とかあった気がする(関連不明)
力によりておこされし
こんな表現前もあったなイタロー
いやあな起こされ方cFQ2f7LRuLYP

> たちなほりて休める目を動かし、わが在るところを知らんとて瞳を定めあたりを見れば 四―六
ここはどこだ、キョロキョロイタロー

> 我はげにはてしなき叫喚の雷をあつめてものすごき淵なす溪の縁にあり 七―九
「げに」でたイタロー
どこなんだよ……
渓谷はやっぱりやばいところのメタファーなのかイタロー
ものすごき
ものすごい、こういうところではじめてみたcFQ2f7LRuLYP
淵ちゅうことは川が流れてるのかなイタロー

> 暗く、深く、霧多く、目をその深處に注げどもまた何物をもみとむるをえざりき 一〇―一二
暗く、深く、霧多く
何も見えないよ~cFQ2f7LRuLYP
光が何も見えない
雷の音だけが聞こえている?稲光はないのかなcFQ2f7LRuLYP
たしかにイタロー
> 詩人あをざめていひけるは、いざ我等この盲の世にくだらむ、我第一に汝第二に 一三―一五
これにはさすがのウェルギリウス先生も青ざめる
近くの人の顔色はギリギリわかる程度なんだなcFQ2f7LRuLYP
そういえば渓谷であることは認識できていた
いざ我等この盲の世にくだらむ
これからは目の見えない世界に行くぞっ
俺が先に行く(ウェルギリウス先生)
さすがイタロー
> われその色を見、いひけるは、おそるゝごとに我を勵ませし汝若しみづから恐れなば我何ぞ行くをえん 一六―一八
ここちょっとわからないcFQ2f7LRuLYP
言っているのはダンテかウェルギリウスか
ダンテか、青ざめたウェルギリウスを見て「大丈夫?あなたが恐れてるんなら俺無理なんスけど」っていってるのかcFQ2f7LRuLYP
われその色を見、いひけるは、おそるゝごとに我を勵ませし汝若しみづから恐れなば我何ぞ行くをえん
私ダンテが師の青ざめた色を見て言ったのは、「恐れるたびに励ましてくださった先生がもし恐れているのなら、どうして私が歩みを進めることができましょうか。(いや、できない)」
先生すら真っ青イタロー
ダンテまだ及び腰だイタロー

> 彼我に、この下なる民のわづらひは憐みをもてわが面を染めしを、汝みて恐れとなせり 一九―二一
ウェルギリウスの返答
彼我に、この下なる民のわづらひは憐みをもてわが面を染めしを、汝みて恐れとなせり
青ざめたのは下の民の苦しみを思っての憐れみだよ、それを君は恐れとなしたのだよcFQ2f7LRuLYP
ここより上でも相当だったのに下はどうなっちまうんだ(なお進捗4/34)
憐れみで青ざめるんだイタロー
> 長途我等を促せばいざ行かむ、かくして彼さきに入り、かくして我をみちびきぬ、淵をめぐれる第一の獄の中に 二二―二四
長途我等を促せばいざ行かむ
路は長いんでそろそろ行こうぜ
どこか漢詩っぽいイタロー
かくして彼さきに入り、かくして我をみちびきぬ、淵をめぐれる第一の獄の中に
さてここから淵沿いの第一の獄に行くことになりましたcFQ2f7LRuLYP

> 耳にてはかるに、こゝにはとこしへの空をふるはす大息のほか歎聲なし 二五―二七
耳にてはかるに、こゝにはとこしへの空をふるはす大息のほか歎聲なし
耳にてはかるに
こういうのちゃんと文章に入れたいcFQ2f7LRuLYP
これまでのような嘆きの声はない、でも大きな息がする
これは一体cFQ2f7LRuLYP
ハア……ハア……(なんの漫画だっけ)(彼岸島だ)イタロー
> こは苛責の苦なきなやみよりいづ、またこのなやみをうくるは稚兒、女、男の數多き、大いなる群なりき 二八―三〇
こは苛責の苦なきなやみよりいづ
ここにいる人は「呵責の苦しみがない悩み」を持つ
どういうこと?cFQ2f7LRuLYP
呵責…責めさいなむこと
これが「とこしへの空をふるはす大息のほか歎聲なし」と関わるんかな
またこのなやみをうくるは稚兒、女、男の數多き、大いなる群なりき
老人はあんまりいないっぽいcFQ2f7LRuLYP
赤ん坊や幼児は多い
> 善き師我に、汝これらの魂をみてその何なるやを問はざるならずや、いざ汝なほさきに行かざるまに知るべし 三一―三三
赤さんも地獄に落ちるのかイタロー
先生が教えてくれるのかイタロー
ちょくちょく上げてくダンテさんcFQ2f7LRuLYP
> 彼等は罪を犯せるにあらず、嘉すべきことはありとも汝がいだく信仰の一部なる洗禮をうけざるが故になほたらず 三四―三六
罪を犯せるにあらず
罪を犯しているのではない
嘉すべきことはありとも汝がいだく信仰の一部なる洗禮をうけざるが故になほたらず
褒めるべきことはあるけど、洗礼を受けてないので足らない
なんと、洗礼を受けてないというのが理由のひとつイタロー
ええ~これで地獄行きかcFQ2f7LRuLYP
大概のアジア人はここにいそう

> またクリストの教へのさきに世にありたれば神があがむるの道をつくさゞりき、我も亦このひとりなり 三七―三九
キリスト(教)が誕生する前に生きてたので神への道をまっとうできなかったのかイタロー
我も亦このひとなり
先生も(たか古代ローマ時代の人なので)そうなのかイタロー
さらっと大事なこといってない?
世界中多くの民がここに該当しそうcFQ2f7LRuLYP
とても混んでいるイタロー
> われらの救ひを失へるはほかに罪あるためならず、たゞこの虧處のためなれば我等はたゞ願ひありて望みなき生命をこゝにわぶるのみ 四〇―四二
いったん死んでしまうと、キリスト教に入信できないのかイタロー
最後の審判の時までこうなのかな
復活戦とかないんですかねcFQ2f7LRuLYP

> われこの言をきくにおよびてリムボに懸れるいとたふとき民あるをしり、深き憂ひはわが心をとらへき 四三―四五
あ、同胞や自分と同じような境遇の人びとが「リンボ」を彷徨ってるから憐れんでたのかイタロー
ここでダンテも把握cFQ2f7LRuLYP

> 我は一切の迷ひに勝つ信仰にかたく立たんことをおもひ、いひけるは、我に告げよわが師、我に告げよ主 四六―四八
お、決心した?イタロー
我は一切の迷ひに勝つ信仰にかたく立たん
地獄の門を思い出すイタロー
うおー信仰を固くするぞcFQ2f7LRuLYP
> おのれの功徳によりまたは他人の功徳により、かつてこの處をいでゝ福を享くるに至れるものありや、かれわが言の裏をさとり 四九―五一
おのれの功徳によりまたは他人の功徳により、かつてこの處をいでゝ福を享くるに至れるものありや、
蜘蛛の糸的なcFQ2f7LRuLYP
洗礼を受けていないけどOK!ってひとはいたのですか?
かれわが言の裏をさとり
ウェルギリウス先生がキリスト以前のローマの方なので、ということだろうかcFQ2f7LRuLYP

> 答へて曰ひけるは、われこゝにくだりてほどなきに、ひとりの權能あるもの勝利の休徴を冠りて來るを見たり 五二―五四
ウェルギリウス先生もここにいた?
權能...あることができる資格
ここでは下の人をここから出すことができる的な意味かなcFQ2f7LRuLYP
休徴...よいしるし
初めて知ったイタロー
誰だろう...と思うが一人心当たりがあるcFQ2f7LRuLYP
まさか・・・イタロー
> この者第一の父の魂、その子アベルの魂、ノエの魂、律法をたてまたよく神に順へるモイゼの魂 五五―
まずアダムアベルノア(多分)、モーセとスーパービッグネームだらけ
この人たちをここから取り出したってわけかcFQ2f7LRuLYP
特別待遇イタロー
> 族長アブラアム、王ダヴィーデ、イスラエルとその父その子等およびラケーレ(イスラエルかれの、ために多くの事をなしたりき)
アブラハムダビデ王、イスラエル(たぶんヤコブのこと)その子らと、ヤコブの妻ラケル
姉のレアはどうなったんですかねcFQ2f7LRuLYP
ここ歴史的順序では無くてなんかもやるcFQ2f7LRuLYP
ダヴィーデイタロー
> その外なほ多くの者の魂をこゝよりとりさり、彼等に福を與へたりき、汝しるべし、彼等より先には人の魂の救はれしことあらざるを ―六三
その他取り去られた人もいるらしい
よかったねcFQ2f7LRuLYP
キリスト教の範疇外で特例扱いの人、他にどんな人がいるのやらcFQ2f7LRuLYP
> かれかたる間も我等歩みを停めず、たえず林を分けゆけり、即ち繁き魂の林なり 六四―六六
魂の林にきました
林だ、旅の始めもそうだったなイタロー
ながら歩きをする二人cFQ2f7LRuLYP
> 睡りのこなた行く道いまだ長からぬに、我は半球の闇を服せる一の火を見き 六七―六九
夢世界なのかなイタロー
火があるイタロー
第一、でなく一つの火かcFQ2f7LRuLYP
地獄は半球形だったかイタロー

> 我等なほ少しくこれと離れたりしもその距離大ならねば、我はまたこの處の一部にたふとき民の據れるを認めき 七〇―七二
火には近づくなイタロー
距離が離れてないので見える!cFQ2f7LRuLYP
また尊き民がいるイタロー
一体誰なんだcFQ2f7LRuLYP

> 汝學藝のほまれよ、かくあがめをうけてそのさま衆と異なるは誰ぞや 七三―七五
ウェルギリウスは学芸の誉れ!イタロー
恒例となったアゲcFQ2f7LRuLYP
誰か、別格な人がいるぞイタロー

> 彼我に、汝の世に響くかれらの美名はその惠みを天にうけ、かれらかく擢んでらる 七六―七八
擢んで……ぬきんで
かなり高名な人だイタロー
こういう人たちは第一の獄でも火の近くにいられるのね(取られはしない)cFQ2f7LRuLYP

> この時聲ありて、いとたふとき詩人を敬へ、出でゝいにしその魂はかへれりといふ 七九―八一
そのとき何者かの声!(急展開)イタロー
誰だよcFQ2f7LRuLYP
取り去られた人びとが今回帰ってきました~!という話?cFQ2f7LRuLYP

> 聲止みしづまれるとき我見しに四の大いなる魂ありて我等のかたに來れり、その姿には悲しみもまた喜びもみえざりき 八二―八四
すごい、直々にいらっしゃったイタロー
感情が読めないイタロー
四人の高名な詩人か⁉イタロー
悲しみも喜びも見えない、強キャラ感cFQ2f7LRuLYP

> 善き師曰ひけるは、手に劒を執りて三者にさきだち、あたかも王者のごとき者をみよ 八五―八七
先頭に帯剣してる人がいるイタロー
ウェルギリウスには常に讃える形容がイタロー
もうここまでで先生は尊敬すべき存在なのがはっきりとはわかってはいるが・・・cFQ2f7LRuLYP

> これならびなき詩人オーメロなり、その次に來るは諷刺家オラーチオ、オヴィディオ第三、最後はルカーノなり 八八―九〇
さすがcFQ2f7LRuLYP
古代の大詩人か
剣をもってるのはホメロスではないか
なんにせよすごい場面だイタロー
西洋文学史上のスターそろえるとかダンテ、ノリノリである
なお地獄
地獄に詩人cFQ2f7LRuLYP

> かの一の聲の稱へし名はかれらみな我と等しくえたるものなればかれら我をあがむ、またしかするは善し 九一―九三
? この我は誰だろうイタロー
あ、ウェルギリウスも大詩人の栄誉を得てるのか
さすが先生だぜcFQ2f7LRuLYP

> 我はかく衆を超えて鷲の如く天翔る歌聖の、うるはしき一族のあつまれるを見たり 九四―九六
カッコイイなイタローcFQ2f7LRuLYP
地獄でもこの神々しさ
地獄に来て初めての上がる展開であるcFQ2f7LRuLYP

> しばらくともにかたりて後、かれらは我にむかひて會釋す、わが師これを見て微笑みたまへり 九七―九九
いいな、大詩人との対話イタロー
もうちょい内容詳しく
会釈する大詩人
優しく見守る先生イタロー

> かれらはまた我をその集のひとりとなしていと大いなる譽を我にえさせ、我はかゝる大智に加はりてその第六の者となりにき 一〇〇―一〇二
ホメロス、ホラティウス、オウィディウス、ルキアノス、ウェルギリウス、ダンテ←new!
六大詩人の誕生であるイタロー
まあダンテならしょうがないか(後人感覚)cFQ2f7LRuLYP

> かくて我等はかの時かたるに適はしくいまは默すにふさはしき多くの事をかたりつゝ光ある處にいたれり 一〇三―一〇五
何語で話したんだろうイタロー
ホメロスパイセンに気を使って古代ギリシャ語かな
夜中にDiscordとかで話してるとこうなるイタロー
話すことに無駄がない感じcFQ2f7LRuLYP
このフレーズいいなあcFQ2f7LRuLYP
もう光の場所にきちゃった!イタロー

> 我等は一の貴き城のほとりにつけり、七重の高壘これを圍み、一の美しき流れそのまはりをかたむ 一〇六―一〇八
注:まだ地獄(辺獄)です
地獄とは??cFQ2f7LRuLYP
詩人たちの城か?イタロー
七重の高壘
八重垣の(ちがう)イタロー
水も綺麗

> 我等これを渡ること堅き土に異ならず、我は七の門を過ぎて聖の群とともに入り、緑新しき牧場にいたれば 一〇九―一一一
水の上を歩く(ファンタジック)イタロー
門が7つもあるのかcFQ2f7LRuLYP
牧場へ
ここはもう天国か?イタロー

> こゝには眼緩かにして重く、姿に大いなる權威をあらはし、云ふことまれに聲うるはしき民ありき 一一二―一一四
オーラがすごい貴人がいるイタロー
目は緩やか、しかし重々しい?cFQ2f7LRuLYP
云ふことまれに聲うるはしき民
聞いたことがないくらい声のうるわしい人びと

> 我等はこゝの一隅、廣き明き高き處に退きてすべてのものを見るをえたりき 一一五―一一七
見晴らしのいい丘の上かなイタロー
VIP席じゃないかcFQ2f7LRuLYP
> 對面の方には緑の※藥[#「さんずい+幼」、34-3]の上にわれ諸※(二の字点、1-2-22)の大いなる魂をみき、またかれらをみたるによりていまなほ心に喜び多し 一一八―一二〇
目福イタロー
詳しい人がみるアテナイの学堂のような気分だろうかcFQ2f7LRuLYP

> 我はエレットラとその多くの侶をみき、その中に我はエットル、エーネア、物具身につけ眼鷹の如きチェーザレを認めぬ 一二一―一二三
あ、人名よくわからんイタローcFQ2f7LRuLYP
すごいVIPだろうな

> またほかの處に我はカムミルラとパンタシレアを見き、また女ラヴィーナとともに坐したる王ラティーノを見き 一二四―一二六
このへん、古代好きにはたまらない場面だろうなイタロー
最終回感がつよいイタロー

> 我はタルクイーノを逐へるブルート、またルクレーチア、ユーリア、マルチア、コルニーリアを見き、また離れてたゞひとりなる 一二七―
ダンテの興奮が伝わってくるイタロー
『ファウスト』にもこんな場面あったな(古代の情景)イタロー

> サラディーノを見き、我なほ少しく眉をあげ、哲人の族の中に坐したる智者の師を見き ―一三二
サラディーノ
このへんから哲学者がくるかイタロー

> 衆皆かれを仰ぎ衆皆かれを崇む、われまたこゝに群にさきだちて彼にいとちかきソクラーテとプラートネを見き 一三三―一三五
仲良さそうだイタロー

> 世界の偶成を説けるデモクリート、またディオジェネス、アナッサーゴラ、ターレ、エムペドクレス、エラクリート、ツェノネ 一三六―一三八
デモクリトスディオゲネス、アナクシマンドロス(だっけ)、タレスエンペドクレスヘラクレイトスゼノン(勘)イタロー
古代の文人勢ぞろいだ
この辺は流石に聞いたことがcFQ2f7LRuLYP

> 我また善く特性を集めしもの即ちディオスコリーデを見き、またオルフェオ、ツルリオ、リーノ、道徳を設けるセネカ 一三九―一四一
続々とイタロー
> 幾何學者エウクリーデまたトロメオ、イポクラーテ、アヴィチェンナ、ガリエーノ、註の大家アヴェルロイスを見き 一四二―一四四
集まるなあイタロー


> いま脱なくすべての者を擧げがたし、これ詩題の長きに驅られ、事あまりて言足らざること屡※(二の字点、1-2-22)なればなり 一四五―一四七
多すぎて書ききれない
神曲が人名紹介になってしまう!イタロー
選抜メンバーでこれか~cFQ2f7LRuLYP

> 六者の伴侶は減りて二者となれり、智き導者異なる路によりて我を靜なる空より震ひゆらめく空に導き 一四八―一五〇
地獄にも別格のVIPルームがあったイタロー
ウェルギリウスに導かれ正規ルートへ
本来の目的を忘れちゃならんねイタロー
別室から元の地獄へGO!cFQ2f7LRuLYP

> 我は光る物なき處にいたれり 一五一―一五三
一気にどん底へイタロー
最後の一行でひっくり返すパティーン

第四曲の感想
本格的な地獄前のご褒美のような場面だったイタロー
これ詩だから韻を踏んでるんだろうけど、人名とかでもそうしてるのかなイタロー
だったらすごいな
あの世のルールが独特でおもしろいイタロー
非キリスト教徒だと辺獄(リンボ)をさまようことになるけど、偉大な功績を成した人はちゃんといいところで過ごせる
いままでの苦しみや喜びや驚きが待ってるのかイタロー
ウェルギリウス先生めちゃ頼りになるなイタローcFQ2f7LRuLYP
そしてちゃっかり自分を大詩人の中に入れるダンテおもしろいイタロー
実際、後世にそういう扱いになってるのすごい
まだ罪の軽い人びとの話であったcFQ2f7LRuLYP


続き