『ユリシーズ』
第一部(スティーブンが主役)
第二部(ここからブルームが出てくる)
第三部
第十四挿話「太陽神の牛」は英語文体史パスティーシュ
日本語訳にあたっては
丸谷才一が日本の古典に引き直して訳している
はえーすっごい
第十八挿話「ペネロペイア」
>8つのパラグラフからなるモリーの独白で、句読点のない滔々とした文章になっている。その内容は、ブルームとボイランとの比較やモリーのこれまでの人生の回想、ブルームとの出会いや彼との生活、ブルームが連れてきたスティーブンのことなどである。最初は、ボイランとの行為を満足をもって振り返るが、やがて彼の粗野さに気付き、ブルームの優しさを再確認する。最後は、16年前にブルームからプロポーズされたときの回想と、それに伴って現れるYesという言葉で終わる。(and yes I said yes I will Yes.)
>本連載の初回で南谷奉良が書いているように、ジョイスの恐ろしさは「たった1つの語がもつ可能性」を最大限に追求したことにある。私はここに、しかもそれが「小説」においてなされた、という自明ではあるのだが、繰り返し強調すべきであろう点を1つ付け加えたい。しばしばジョイスの書く言葉には「散文詩」の性質が指摘されるが、詩というその短さゆえに可能な韻律や互いに反響し合う比喩表現は、600頁を超える『ユリシーズ』にあっても、テクスト全体に文字通り撒き散らされている。ジョイスのこの驚くべき手法に応じるべく、わたしたちは、詩を読むように、時に音読をしながら、何度も繰り返し丹念に読み、丁寧に「1語」をその手で拾い上げなければならない。隠された意味を作り出すのは常に読者である。
長いしよくわからん話が満載だし文体も一定でないので非常に読みにくい
読み通せる気がしない
開き直って通読をやめて面白そうな場面を探している
途中の話から読んだり
「良い!」と思う場面に出くわしたりもする
17話でベッドに入ったとき、妻の体の存在と、自分のものではない男性の肉体の痕跡に遭遇し、あらためてショックを受けるブルームとか(ネタバレ)
> What did his limbs, when gradually extended, encounter?
> New clean bedlinen, additional odours, the presence of a human form, female, hers, the imprint of a human form, male, not his, some crumbs, some flakes of potted meat, recooked, which he removed.
>(...)With what antagonistic sentiments were his subsequent reflections affected?
あとそのあとブルームが眠りに落ちていく場面とか
> He rests. He has travelled.
> Sinbad the Sailor and Tinbad the Tailor and Jinbad the Jailer and Whinbad the Whaler and Ninbad the Nailer and Finbad the Failer and Binbad the Bailer and Pinbad the Pailer and Minbad the Mailer and Hinbad the Hailer and Rinbad the Railer and Dinbad the Kailer and Vinbad the Quailer and Linbad the Yailer and Xinbad the Phthailer.
> Going to dark bed there was a square round Sinbad the Sailor roc’s auk’s egg in the night of the bed of all the auks of the rocs of Darkinbad the Brightdayler.
ダブリナーズの「死者たち」の最終部にある眠りに落ちる場面も良い
そしてペネロペイアに続く……