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一般知識から専門知識へ
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>すなわち産業革命生産性革命マネジメント革命の根底にあったものが、知識の意味の変化だった。こうしてわれわれは、一般知識から専門知識へと移行した。かつての知識は一般知識だった。これに対し今日知識とされているものは、必然的に高度の専門知識である。
>これまで専門知識をもつ人間について論じられたことはなかった。これまで論じられてきたのは、教養ある人間、教養人だけだった。教養ある人間とはゼネラリストだった。いろいろなことについて話し書くために必要なことを知っていた。いろいろなことを理解するために必要なことも知っていた。しかし彼らは、何かを行うために必要なことは知らなかった。
マーク・トウェイン(一八三五〜一九一〇年)が一八八九年に書いた小説の主人公、コネティカット出身のヤンキーは、教養ある人間ではなかった。ラテン語ギリシャ語も知らず、シェイクスピアを読んだこともなく、『聖書』もほとんど読まなかった。しかし彼は、機械のことなら、電気を起こすことから電話器をつくることまですべて知っていた。