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イマヌエル・カント
ドイツの哲学者。 ケーニヒスベルクの生まれ。
1746年同地の大学を出て家庭教師を勤め、1770年母校教授となり、独身の一生を終えた。

あらゆる権威の徹底的批判を根本精神とする批判哲学を大成し、近代哲学の祖とよばれる。
理性の理論的認識能力の批判によって客観的認識の可能な領域を経験の世界に限定して科学的認識の成立根拠を基礎づけると同時に、神・自由などの形而上学的対象を実践理性の要請として位置づけて、道徳的価値や美的判断の根拠をも明らかにすることにより、文化諸領域を基礎づけた。

デカルトと並んで近代の哲学の出発点。
哲学用語と概念の一大独占的製造工場。
カント以後の哲学者は、これを使わずに哲学を語ることができないといえる。
記号論の創始者
純粋理性批判』(第一批判。1781年)
認識の先験的形式を確立、超経験的対象を論ずる形而上学を否定
実践理性批判』(第二批判。1788年)
道徳律の客観的確実性を論じ、第一批判書で理論理性にとって到達不可能とされた形而上学本来の三理念、「神・自由・不死」を実践理性の要請として承認
判断力批判』(第三批判。1790年)
目的論的世界観を展開、感性の先験的原理による自由と必然の調和、芸術美の根拠を論じ、批判哲学の体系的統一の試みを行う。
『道徳形而上学』『永久平和論』で法治国思想、市民的応報刑論、平和主義を説く。