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2021年度後期哲学演習I 直観主義論理のメモ

古典論理には非構成的なトリックが存在する
背理法はどうなんだ?
例.存在しないを仮定し,これを否定して存在するを主張する
二重否定除去を否定する

前順序\leqで表す
空でない集合Wと,その上の前順序\leqからなる順序対\lang W,\leq \rang
様相論理S4のフレームと同じである
Wの各要素,各命題変項の対に対しての関数vが次の性質を満たす
v(x,p) = 1かつx \leq yならば,v(y,p) = 1
vを付値と言って,フレームと付値の対\lang W,\leq,v \rang直観主義論理のモデルと呼ぶ
直観主義論理\to,\lnotは少し意味が違う
直観主義の含意は厳密含意に似ている
v(x,A\to B)=1の意味
Aの証明さえあればBの証明を構成できる方法がありますよ
v(x,\lnot A) = 1の意味
時点(世界)xにおいて[* Aは証明不可能である]という証明がある
ここから,v(x,\lnot A) = 1からv(x,\lnot A) = 0は成り立たないことが示される

命題変項pだけでなく,任意の論理式Aについても遺伝性へと拡張される
v(x,A) = 1かつx \leq yならv(y,A)=1
性質\phiについて
1. 最も単純な論理式である命題変項p\phi成り立つこと
2. 論理式A,B\phiを満たすと仮定し
A \lor B,A\land B,A\to B,\lnot Aでも\phiが満たされること
1,2を満たすなら,任意の論理式で性質\phiが成り立つことが証明出来る
1については自明
2
A\land Bの場合
主張
v(x,A\land B) = 1かつx \leq yならv(y,A\land B)=1
v(x,A \land B)=1,x\leq yとする
演算子の定義より,v(x,A)=1,v(x,B)=1である
仮定より,v(y,A)=1,v(y,B)=1である
演算子の定義より,v(y,A\land B) = 1である,証明終了
A\lor Bの場合
A\land Bの場合と同様なので省略
\lnot Aの場合
主張
v(x,\lnot A) = 1かつx \leq yならv(y,\lnot A)=1
v(y,\lnot A)=1\iffx\leq yなる全てのyについてv(y,A)=0
v(x,\lnot A)=1,x\leq yとする
演算子の定義より
x\leq zとなる全てのzv(z,A) = 0である
このときy,zは同じものであると考えられる…?
SnO2WMaNわからないな,もしかして自明に成り立つのかこれ
A \to Bの場合
\lnot Aの場合とまあ近いことにはなると思う

直観主義論理のモデルM = \lang W,\leq,v \rang
あるx \in Wについて
B \in Xv(x,B)=1
v(x,A)=0
が成り立つなら,Mを前提Xから結論Aへの推論への反例モデルと呼ぶ
フレームの妥当性
フレームF=\lang W,\leq \rangで前提Xから結論Aへの推論の反例モデルが作れないなら
直観主義論理のフレームにおいて妥当である
X \models^F Aと書く
全てのフレームFX \models^F Aならその推論は
直観主義論理において妥当である
X \models_{Int} Aあるいは単にX \models Aと書く
\not\models A \lor \lnot A
x\leq y
v(x,p)=0, v(y,p)=1を考えると,
v(x, \lnot p) = 0である
ここから,v(x,p\lor \lnot p) = 0が成り立つ
以下,直観主義論理で妥当だったり非妥当だったりする推論
A \models \lnot\lnot A二重否定導入
\lnot\lnot A \not\models A二重否定除去
A\lor B,\lnot B \models A選言三段論法
(A\land B) \to C \not\models (A \to C)\lor(B \to C)
A \to B \models \lnot B \to \lnot A対偶の導入
\lnot B \to \lnot A \models A \to B対偶の除去

\not\models_{Int} A \lor \lnot A
AAでないかのどちらかとは限らない
どういうことなのか?
直観主義論理有限多値論理ではないことが証明された
直観主義論理
Aが真」とは「Aの証明が存在すること」
Aが偽」なら「\lnot Aが真/の証明が存在すること」
「肯定か否定が,いつか証明される可能性がある,しかしまだ証明されていない」という状態がある
「まだ真とも偽とも言えない」命題がある
直観主義論理は「原理的には可能」に位置する

\models_{Int} A \lor Bならば,\models_{Int}Aまたは\models_{Int}Bのどちらかが成り立つ
証明
\not\models Aかつ\not\models Bのそれぞれの反例モデルを合体させると\not\models A \lor Bの反例モデルが作れる
対偶を取って証明
以上の議論をn値論理なら命題変項をn+1個の命題変項を用意する

任意の論理式Aについて,
\models_{CL} A \iff \models_{Int} A
\models_{CL}を古典論理で妥当
\models_{Int}を直観主義論理で妥当
フレームがいずれも前順序であることを利用
様相論理側の\to実質含意である
\tau(A \to B) = \Box (\tau(A) \to \tau (B)) = \tau(A) \Rightarrow \tau(B)
証明
\not\models_{S4} \tau(A) \implies \not\models_{Int} A
様相論理S4の反例モデルを直観主義論理の反例モデルに変換
\not\models_{Int} A\implies \not\models_{S4} \tau(A)
\tau(A)\Box\tau(A)が同値
直観主義論理にから持ってきた命題は真ならば必然的に真であるになる
数学的命題とか