カント
カントの純粋理性批判:新たなる有限者としての近代的人間の在り方を明記した。真理に向かおうとするが、真理への到達不可能性によって牽引されつづける
カント:対象=現象ではない。認識が対象に従うのではなく、対象が認識に従う。コペルニクス的転回
> 物体Xをどのように認識するか。従来は、「客観は主観とは独立に存在する」と考えられていたが、カントは「対象がわれわれに従う」とコペルニクス的転回をやってのけた。つまり、カントは経験論だけでも不十分であり、合理論だけでも不十分であるとして、両者を統一する「認識論」を展開したのだ。知識の成立には「経験すること」と「考えること」の二つの働きが同時に必要である、とまあこういう理解でいいのだろうか。
カントの哲学をざっくりと説明すると、「人間の認識は、感性(感覚)と悟性(概念や思考の働き)がどのように協働して対象を捉えているのか」を明らかにする試みだといえます。特に『純粋理性批判』では、
感性: 私たちが世界を五感で受け取るはたらき(空間や時間という形式をもとに受けとる)
悟性: 感性がもたらす素材(感覚や表象)を「カテゴリー」(因果性や数量など) という概念の枠組みで整理・把握するはたらき
構想力(想像力): 感性と悟性のあいだをつなぐはたらき。カントはとりわけ「図式化(スケマティズム)」の機能を重要視する
という三つの柱(便宜上分かりやすくまとめると)があります。