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思考をブロックする要素を減らしたい

文章を書いている間、自分が何を書いているのかわかってない事は多いと思う。
何喋ってるのかよくわからない人がいるように。


こういう良い記事があった
> Evernoteをずっと使っていると、いかに情報を自分のコントロール下に置くかということに腐心します。そのためのタグ構造であり、ノートブックだと考えています。確かにこの方法は、(問題がないと言えばウソになるけど)今のところ成功を収めています。
> ところが、Cosenseはその考え方とは違う情報の出会い方について考えさせてくれます。情報を渡り歩く主体者としての自分になっていく感覚ですね。


最初テナガザルって何の事かと思ったけど、確かに良い例えですね。リンクを移動していく行為に意味がある。


思考のブロッキング
Scrapboxの開発チーム内では当たり前すぎて話し合ってすらいないけど、おそらく共通認識として持っているであろう考えについて書く。

ごちゃごちゃの情報の群を管理・整理・分類するのは、新しい視点切り口を与える為には良い事だと思う。でもそれはデータが溜まってから、何かアウトプットする前の練り直しのフェーズでやるべき。
大抵の文書管理ツールが強制してくるような、データを入れる前に(あるいはデータを入ると同時に)構造を作る作業というのはとてもつらい。何も書いてないのにいきなり最終形を想定させられるのは疲れる。

正しい場所を決めるのではなく、文書間の関係性をリンクを使って好きなように構築し、行ったり来たりしやすくなっている方が思考が加速して気持ちいい。
行ったり来たりしているとリンク構造が頭に入ってくるから、アレはあのへんに書いたと覚えていられる。だから2,3クリックで到達できる。つまり情報を素早く取り出すために事前の管理・整理整頓・分類しましょう、なんて行為は全く必要ない。

書く前に分類するなんて無理だから、日付順で書くblogが流行ったんだろうなと思っている。少なくとも自分がwikiやめてblogのカテゴリ全撤廃して全部適当に書くようにしたのはそのせい。


書く前に深い考えを強制されるシステムがつらいのは、人類が文書を書いたり鼻歌歌ったりスケッチしたりプロトタイプを作る事で思考を具体的にしてきたからで、そういうのを「考えるフェーズ/書くフェーズ」みたいに工程を分離させられるとそのコンテキストスイッチにリソースが取られて思考力が下がる。
どの分野でも、ナントカサイクルみたいな名前で複数のフェーズをiterationする事で精度を上げていくのが良いとされているが、そもそもフェーズなんて物が無ければ意識的にサイクルを回す必要が無くなるのだから、良いに決まっている。

書く事と考える事の境界線を無くしたいのでモードは全て無くしたい。よくあるエディタのように編集モード・表示モードの切り替えは思考のブレーキにしかならないから排除してあるし、他にも文字装飾のツールバーがあったりするとテキストを書いている時間よりも文字サイズをいじっている時間の方が多くなって加速感が無くなるので徹底的に排除している。