generated at
2019.09.20 独学プログラマートークセッション
独学プログラマー トークイベントの 参加ログです。

著者: 赤石雅典
司会: 日経BP 田島さん

イベントの最後に花束贈呈!

会場
丸善 丸の内オアゾ
参加者は、50人くらい

前打ち合わせ


質問
(田島) 独学プログラマーをすでに読んでいる方は?
5名挙手
(田島) まだまだ売れる余地があると分かりました(会場笑い)
(田島) コーリーさん、来日の目的は?
(コーリー) PyCon JP のキーノートスピーチをするために来ました
(新木) PyCon JPといって分かる方どのくらいいますか?
3名挙手
(新木)補足すると、コーリーのキーノートスピーチのタイトル Why Python is eating the world は Guidoの記事 Python is eating the world にかけたタイトルになっています。

(田島) コーリーさん、Javaで挫折した経験があると聞いたんですが
(コーリー) 学校の授業でJavaを習ったけど、とても難しかった
(田島) なぜこの本を書いたのか
(コーリー) プログラミングに必要な情報があちこちに分散していたので、1つ見れば参照先を把握できるようにまとめたかった。
(赤石) 自分は数学が好きだけど、いまの数学参考書は米粒みたいな文字で詰め込んでいて、私が読んでもつまらないと感じる。やりたいことを達成するために数学がある、という立て付けにすればもっと数学に触れることを楽しんでもらえるんじゃないかと思った、そんな本にしたかった。
(田島) Pythonの良さ、学ぶメリットを教えてください
(コーリー)Pythonは入門者に最適な言語だったからです。
1. 学ぶのが簡単。
2. 需要が高い言語だから。世界中でPythonエンジニアの需要が最も高い。給料が高い言語もPython。この傾向は日本でも同様。
3. Pythonはアクティブで、強力なコミュニティーがある
(田島) 色々な言語がある中でいまなぜPythonで本を書いたのか
(赤石) ディープラーニングをやるならPython。機械学習系のコードが非常に綺麗に書ける、Python + NumPyなら、行列のかけ算がアットマーク1つで表現できる。私の本の実習ではPython以外ありえない。また、Python人気が高いため、Pythonに強力なライブラリが充実していて、Pythonがあれば何でも書ける状況になってきている。
(田島) 最後まで読んでもらうためにどんな工夫をしましたか?
(コーリー) いくつか工夫しました。各章の冒頭に格言を置いて、章末には用語集とチャレンジ問題をおきました。あとは「なんでも質問してね」とemailアドレスを書きました。本当にたくさんのメールが来て大変でした。Facebookのグループを作ったことも良かったことです。これによって継続的な学びを提供できました。
(赤石) 前半が数学、後半がアルゴリズムの話です。数学はAを理解するためにBの理解が必要、という学びの順番があります。この順番を工夫し、本にもチャートとして掲載しました。もう一つが、数学を学んでいるとどうしても辛くなってきます。そこでコラムを所々に入れて、数学が好きになってもらえそうな話を書きました。後半のアルゴリズムでは、新しい概念は1章で1つずつ増やしていくようにし、一気に難しくなるところがないようにしました。
(田島) 継続的に学ぶには?
(コーリー) 常に学ぶ姿勢を持つ。初心者であってもなくても、学ぶ姿勢を持つことが秘訣です
(赤石) 前半ではNumPyを使って基礎を身に付けられるようにしました。後半ではKerasを使っていますが、わざと失敗するパラメータを使う例を紹介して、なぜ失敗するのかの理由も説明しました。

会場から質疑応答
(赤石) Q. 大学の専門はプログラミングではなかったと思いますが、なぜプログラマーになろうと思ったんでしょうか?
(コーリー) A. スタートアップを始めたくて、そのためにはプログラミングができるのが重要だったからです。
(会場1) Q. Pythonを独学で勉強しているところなのですが、不安があって、ノンプログラミング系のGoogle AutoMLなどがでてきて、そのなかでプログラミングを学ぶのは良いのかな、と思っています。そういうノンプログラミング系のサービスについてどう思いますか?
(赤石) A. データアップロードして、クリック数回すれば機械学習できるツールがでてきてます。じゃあプログラミング不要か精度が出るか、というと、そんなことはなくて、かゆいところに手が届かないのが現実です。良いモデルを作ろうと思ったらプログラミングは欠かせません。
(コーリー) A. どんな方向に進みたいですか?(営業職なので、データ分析できるようになりたい)仕事の募集をみると多くの職種でプログラミングスキルを要求します。プログラミングのニーズがすぐ無くなることはないだろう
(会場2)
メモしきれず
(田島) Q. 今日の登壇者ではないですが監訳者の清水川さんも来ているので、質問したいと思います。清水川のオススメの独学方法を教えてください
(清水川) A. コーリーが本書に良いことを書いています。「断固として継続しよう」これが重要だと思います。夜眠いときもあるし、朝起きてやるのが大変なときもありますが、もうひと頑張りして少しでもやってみてください。私も深夜1時に思い付いてベッドから起きて、1時間のつもりが4時間くらいプログラムを書いていた、なんてこともあります。もう1つオススメしたのは、仲間を見つけることです。よくある勘違いに「独学」は1人で孤独にやるものだ、というのがあります(本書にも 独学は一人でやるのではないという一節があります)。「独学」は「先生から学ぶのではなく、自分で学ぶ」くらいの意味です。一緒に学ぶ人を見つけましょう。コーリーのFacebookグループにも多くの「一緒に学ぶ人」がいます。時にはその人達から教わり、時には新しく入ってきた人に教え、同じくらいのレベルの人が勉強を進めているのを見て自分もやる気になる、そういった環境に身を置くようにしてください。私も高校の時プログラムを印刷した紙を休み時間に見ていて、たまたま近くの席のクラスメートが声をかけてくれて、そこからプログラミングを学び合うことになりました。それがなかったら今まで続いていなかったかもしれません。補章でもPythonのコミュニティをいくつか紹介していますが、そういった情報を探して、どこかで仲間を見つけて、一緒に学べる環境を見つけてください。


参考

書籍売り場巡り

打ち上げ