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9778_注文の多い料理店・序(4)ムーミン屋敷
自由でおおらかで、お互いを尊重する、居心地のよいムーミン谷。その谷で一番大きい建物が、ふたつのきのこがくっついた様な外観のムーミン屋敷です。外からやってくるどんなに変わったお客さまでも、ムーミン一家は歓迎してくれるそうですよ。埼玉県飯能市のあけぼの子どもの森公園に、小雨の降る中でも、やさしく佇んでいました。

本物のムーミンを娘は知りません。私が娘くらいの頃に、毎週テレビで見ていたのですが、とりたてて面白かった印象はなく、難解なものに思えていました。私と娘2018.01.28
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>わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、
>きれいにすきとおった風をたべ、
>桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
>またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、
>いちばんすばらしいびろうどや羅紗(らしゃ)や、
>宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。
>わたくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。
>これらのわたくしのおはなしは、
>みんな林や野はらや鉄道線路やらで、
>虹や月あかりからもらってきたのです。
>ほんとうに、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、
>十一月の山の風のなかに、ふるえながら立ったりしますと、
>もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
>ほんとうにもう、
>どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、
>わたくしはそのとおり書いたまでです。
>ですから、これらのなかには、
>あなたのためになるところもあるでしょうし、
>ただそれっきりのところもあるでしょうが、
>わたくしには、そのみわけがよくつきません。
>なんのことだか、わけのわからないところもあるでしょうが、
>そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
>けれども、わたくしは、
>これらのちいさなものがたりの幾(いく)きれかが、
>おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、
>どんなにねがうかわかりません。

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