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The World 世界のしくみ
原著 : The World

国家主権原理に基づく近代的国際体制は、17 世紀のウェストファリア条約で確立
1618 年に始まった三十年戦争 → 戦後、各国は帝国でも公国でもない形で栄えていく道を選択
条約の締結後、ナポレオンの台頭まではヨーロッパで戦争は始まらなかった
ナポレオンは、フランス革命がもたらした暴走と無秩序を踏み台にして権力を握ってヨーロッパに手を広げた
最終的には、オーストリアプロイセンロシアイギリスが加わる連合軍に敗北
→ 勝者と敗者が 1814、1815 年にウィーンで会議を開き、ヨーロッパ協調と呼ばれるものを生んだ
主権の特徴
1. 国は他国の領域を認め、武力行使によって国境線の変更を目論んではならない
2. 国は他国内の出来事に干渉してはならない
3. 各国の領域内では、その国の政府が自由な裁量をもつ
第一次世界大戦が始まった理由は明確ではない
第二次世界大戦の要因のひとつは、先の大戦の戦後処理
過酷な賠償金支払いや領土の剥奪に敗戦国ドイツの人々は憤り、そのナショナリズムの高まりに乗じてアドルフ・ヒトラーが権力を握った
冷戦が武力で直接戦わない戦争だった理由のひとつは、米ソの軍事力が拮抗していたこと
西欧諸国の大半は NATO に、ソ連の衛星国はワルシャワ条約機構に加盟していた → ヨーロッパで戦争が起きると代償が高くつく
冷戦後、ソ連ワルシャワ条約機構の解体に伴って NATO 解体もありえたが、NATO は拡大の道を選ぶ → ロシアの孤立を後押し
近年、リベラルな世界秩序にほころびが生じている
アメリカの相対的な力が落ち、中国が台頭し、ロシアが秩序の転覆を企てている
自民族中心主義的で排他的なナショナリズムも再燃