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ソフトウェア・ファーストの実践のためにポジション別に求められる意識の変化
ソフトウェア・ファーストの実践のためにポジション別に求められる意識の変化

経営陣 : 先頭に立つ
経営者の強い推進力の必要性 (経済産業省DX レポートにも書かれている)
DX 推進の初期段階では、業務の効率化やコスト削減を目的とした IT システムに比べて、投資対効果が見えにくいため
事業上、カニバリゼーションを起こしそうな社内の既存事業部から反対される可能性も
→ 経営陣でなければ最終判断を下せない事柄が多い
米国企業の CEO には、取締役会からチェックされる項目の中に 「IT システムサイバーセキュリティへの理解」 が含まれている
CIO (Chief Information Officer) など他の役員に任せるのではなく、自らの言葉で自社の IT 戦略について語れる必要
日本の大企業の経営陣と話す際、IT システムやソフトウェア開発の仕組みをお伝えしても伝わらないことが多い
テクノロジーだけでなく、クリエイティブへの理解も必要
BTC モデル : ビジネス、テクノロジー、クリエイティブを三位一体で捉えて事業開発を進めるべき

マネジャー : マネジャーが変われば組織が変わる
多くの日本企業では、ある職種での一定の経験を積んだ業界経験が長い人や社歴の長い人を管理職にする習慣がある
マネジメント専門スキルを身に付けず、単に調整役になっている人もいる
筆者が勤めてきた外資系企業では、マネジメントも一つの専門職として扱われ、評価や昇進は特定領域の専門性をベースに判断
その領域は人や組織、特定の顧客、プロダクトなどとさまざま
それぞれに対する専門性があって初めて、担当領域における 「マネジャー」 の職位を得る
例 : 顧客担当のマネジャーはアカウントマネジャー、プロダクトの場合はプロダクトマネジャー
担当組織のメンバーが活躍できるようにサポートするのがマネジャーの最も重要な役割
それに加えて、スポーツチームで言うところの 「監督」 や 「コーチ」 の役割も
会社の方針に沿ったうえで、事業推進とメンバーの成長を両立できるように動いたり、現場の自由な発想を大事にしてより良いチームワークを生み出していく
上司や経営層と現場との板挟みと感じるか、会社と個人を結ぶ重要なコネクターと感じるかは大きな違い
マネジャーがコネクターの役割を効率的に果たすための仕掛け : 自分自身の 「取扱説明書」 を作って公開するというやり方

現場社員 : 常に主役
その会社じゃなくてもどこでも働けるような人が、能動的にその組織で働くことがその組織を強くする
個人の強さが組織の強さとなる
逆に、組織は強く魅力的であり続けないと、社員は 「どこでも働ける」 のですぐに流出してしまう
経営層に理解がない場合 (例えば、実装は誰にでもできると誤解したままの経営トップがいる組織) に何ができるか?
筆者のおすすめ : どんな小さなことでもいいので、ソフトウェアの可能性を見せてしまう

参考文献