英語版作成に伴う推敲(4,5章)
5章までの範囲がここに書かれている
1.1.3 「試行錯誤は見えにくい」→「試行錯誤は他人から見えにくい」
文脈から明らかかもしれないが、明記した方が良さそう
>レポートを書いたり発表資料を作ったりと、考えをまとめてアウトプットすることは知的生産のかなめです。
あんまりフィットしないかも
>5分で20枚書けたなら、大雑把な見積りとしては25分で100枚準備できる計算になります
前の章では5分間に時間を区切って書き出しをしました。何枚かけましたか?5分で20枚書けたなら、大雑把な見積りとしては25分で100枚準備できる計算になります。
- 社会人は忙しくて、なかなかまとまった時間がとりにくいかと思います。この書き出し法では、100枚書き終わるまでずっと机の前に座っていることを要求はしていません。
+ あなたが忙しくて、まとまった時間を取ることが難しくても、この書き出し法は少しずつ進めることができます。100枚書き終わるまでずっと机の前に座っている必要はありません。
- ふせんを広げて関係のありそうなものを近くへ移動していくという手法を、私は文化人類学者の川喜田二郎が書いた『発想法』で学びました。彼のイニシャルを取ってKJ法と呼ばれています 注18。当時まだ糊付きふせん紙 注19 は発売されていないので、
+ ふせんを広げて関係のありそうなものを近くへ移動していくという手法を、私は文化人類学者の川喜田二郎が書いた『発想法』で学びました。彼のイニシャルを取ってKJ法と呼ばれています 注18。この方法が提案されたのは1960年代で、当時まだ糊付きふせん紙 注19 は発売されていないので、
「当時」がいつだかわからないので加筆
>- 情報を書いた紙を移動するKJ法的な手法を経験したことのある人は多いでしょう。
「KJ法的」は曖昧
>-なぜ分類してはいけないのかを理解することは、KJ法を活用するうえでとても大事です。
>+分類という行為が持つ特徴について理解することは、(以下同文)
このあとの章では分類のデメリット2つとメリット1つを解説する。だから「なぜ分類をしてはいけないのか」ではなくて分類とはどういうものであるのかの理解。
冒頭に1章への言及を入れた
>-川喜田二郎は「関係がありそう」なものを集めろ、としか説明してくれません。これもKJ法を学ぶ人がつまずきやすいところです。「関係」とはいったい何なのでしょう。
>+川喜田二郎は「関係がありそうなものを集めろ」と説明しました。これもKJ法を学ぶ人がつまずきやすいところです。「関係」とは何なのか、掘り下げて考えてみましょう。
>-ものごとを分類するときは、似ているものを1つのグループに入れます。つまり分類は「AとBは似ている」という類似関係に注目しているわけです。KJ法で「関係のありそうなものを集める」と言うとき、この「関係」は類似関係だけではありません。
>+グループ編成のフェーズで、似たものを集める必要がある、と勘違いをする人がたくさんいます。彼らは類似関係だけをみています。しかし他にも色々な関係が存在します。
この方が「例えば〜という関係がある」に繋がりやすい。
図を追加した
丸ごと加筆した
5.2.5.2
>-グループ編成の考え方を学ぶうえで、川喜田二郎の「関係のありそうなもの」という表現はつかみづらいです。それを改善しようとして『NM法のすべて』 注25 の著者、中山正和は「対立関係」に注目することを提唱しました。
>+「グループ編成」の時に「似たものを集めよう」と考えてしまう既存の思考の枠を壊すには、対立に注目することが有益です。以前わたしが開催したワークショップで、ある参加者がグループ編成に悩んでいました。私が「対立するものも同じグループに入れて良いのだよ、対立関係も関係の一種だから」と言ったところ、そのアドバイスが彼女の既成概念を崩したようで、彼女はとてもよいグループ編成を行うことができました。(改段落)
> 『NM法のすべて』 注25 の著者、中山正和も「対立関係」に注目することを提唱しました。
>NM法では対立関係に注目しました。KJ法は対立も含めて、どんな関係でもかまいません。
> グループを作る段階では、その関係がどういう関係であるかを説明できる必要もありません。
この2つの分の間で節を区切っても良いのではないか。
この後の文章「グループを作る段階では、その関係がどういう関係であるかを説明できる必要もありません。なんとなく関係のありそうなものをまず一ヵ所に集めてグループを作り、それからグループの内容を説明してみる、というアプローチを川喜田二郎は勧めています。内容をすんなり説明できるなら良いグループです。できなければグループを分解すればよいだけなので、この段階で心のハードルを高くしすぎないことが大事です。」は次の節への自然なつなぎになっているが、ここに
対立は一つだけではないの話を入れたい。
>- 物理的に近い位置にあるふせんは同じスライド上、もしくは時間的に近いスライドで語るイメージです。
>+ KJ法において、物理的に近い位置にある付箋は、プレゼンテーションにおいて、同じスライドか時間的に近いスライドに相当します。
> -この章の冒頭で、まず情報が多すぎるのか少なすぎるのかを識別しようと説明し、ふせん100枚を目安としたのは、これを意識してのものでした。十分な量の情報が書き出されている状況で、表札作りがどう機能するのかを学んでいきましょう。
>+この章の冒頭で、まず情報が多すぎるのか少なすぎるのかを識別しようと説明しました。そしてふせん100枚を目標としました。それは、KJ法が、十分な量の情報が書き出されている状況で、表札作りによってそれを圧縮する手法だからです。
「どう機能するのか」って書いてたけども、明記した。
冒頭に目的のリストを加筆した
>- 川喜田二郎は数個のグループになるまで表札作りとさらなるグループ化を繰り返すことを提案しましたが、それを数回体験してみて良いグループ編成とはどういうものかを理解できれば、普段の作業ではやらなくてよいと思います。私の場合、600枚のふせんから書籍の目次案を作るときには表札作りをしましたが、章ごとに分けた60~100枚程度のふせんは表札を作らずに直接空間配置をしました。
>+ 川喜田二郎は数個のグループになるまで表札作りとさらなるグループ化を繰り返すことを提案しました。
> 表札作りは良いグループ編成とは何かを理解する上で有益なので、何度か体験してみることは重要です。
> ですが、あなたが何度か経験して良いグループ編成とはどういうものかを理解したら、普段の作業では飛ばしてもよいと思います。
>-私の場合、600枚のふせんから書籍の目次案を作るときには表札作りをしましたが、章ごとに分けた60~100枚程度のふせんは表札を作らずに直接空間配置をしました。
>+私の場合、600枚のふせんから書籍の目次案を作るときには表札作りをしました。
>その後、章ごとに分けたことで、ふせんは60~100枚になりました。
>これに対しては、表札を作らずに直接空間配置をしました。
>+Of course, if I come up with something new during the process, I write it to prevent it disappears.
>Sometimes, I skip the "illustration" phase. I think you should experience it several times to learn how to use it. However, it is a method to record relationships. I do it only if I want to record some relationships that I can not express only by the spatial arrangement of pieces.
>For example, I draw arrows when there are two groups conflicting with each other. I sometimes draw arrows to describe the flow of the story, especially when the flow is not from top-left to bottom-right. I seldom enclose the pieces of a group, because it is obvious to me.
5.4
>-意味について考えるなどの認知的に高度な作業をしたほうが記憶にとどまりやすくなることを解説しました。KJ法は認知的に高度な処理であり
>+認知的に高度な作業をしたほうが記憶にとどまりやすくなることを解説しました。文章の意味について考えることは認知的に高度な作業の一つです。KJ法の、意味に関連のある付箋を探すことや、グループを説明する表札を作ることは、認知的に高度な処理です。
5.4.3
>-たとえば3年前に自分が書いた文章を今の自分が見て、今でも重要だと思ったら、今の自分がより良く修正したうえで再度投稿します。
>+たとえば3年前に自分が書いた文章を今の自分が見て、今でも重要だと思ったら、その文章は長期的な価値を持っているということです。この文章を改善したり発展したりすることにも価値があるでしょう。
5.4.4
>私が上記の「ふせんを取っておくしくみ」を発明する前は、発表が終わったふせんは捨ててしまっていました。
>P.172で解説したふせんをA4の紙に貼って保管するしくみを作る前は、私は発表が終わったふせんは捨ててしまっていました。
発明って言うほどのことはしてない。クリアファイルに入れてるだけ。
5.4.5
>Tablets such as the iPad offer intuitive scaling by pinch operations. This feature may ease the lack of space.
>Even if it is not, in the not far future, monitors become twice as large and accept pen input and pinch operations.
>-2013年に私が作ったプログラムは共同編集が可能なものでしたが、社内で実験してみた経験からすると、共同編集はあまり必要ないように思います。これは「考えをまとめる」プロセスは、個人の主観に基づいて個人の内面と対話しながら行うものだからでしょう。また「ふせんの配置」には言語化されていない情報が込められているため、他人が配置したものを別の人が見たときに配置の意図を理解できず、不用意に壊してしまうこともあります。ふせん配置を複数人で共有するなら、それを一緒に眺めながら編集するなどの方法で、緊密にコミュニケーションを取りながらやる必要があります。
P.152
>-このサイズのふせんはA4の紙に並べて貼った場合に、25枚貼ることができます。
>-このサイズのふせんはA4の紙に並べて貼った場合に、横なら25枚、縦なら28枚貼ることができます。
>なので一人で机に並べることを想定していて、それに合わせてふせんも小さく、ペンも細くなっています。このサイズのふせんはA4の紙に並べて貼った場合に、25枚貼ることができます。
もっと噛み砕くと:
>一人でやる場合には大きい付箋を使う必要はありません。小さい付箋の方が限られたスペースにたくさん並べることができます。そこで私は小さいふせんと、細いペンを使っています。このサイズのふせんはA4の紙に並べて貼った場合に、横なら25枚、縦なら28枚貼ることができます。