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無の場所
特殊と一般の両極端を考えた時、特殊の極限個物、一般の極限は「無の場所」である、という西田 幾多郎の考え方。「有る」ものXは「XがYに有る」という形で場所Yを伴う。Yが有るなら、それは場所Zを伴う。 この一般化の方向に極限があるとすれば、それがもし有であれば更に先が存在することから、無でしかありえない。

数学における数列のメタファーで言うなら、これは「自然数列の小さい側の極端は0である。では大きい側の極端は何か?」という問いに似ている。 どんな自然数Xについても、X+1というそれよりも大きな自然数が存在するので、「大きい側の極端」は自然数ではありえない。 このような概念を取り扱うために数学が導入した、どんな数よりも大きいものを表現する概念が「無限大∞」である。