曲がっている道ではインコース(A)の方がアウトコース(B)よりも速く先に進むことができる。

だからこれを「最速のコース」と考えてしまいがち

だがこれは「コース」という制約の下でAがBよりマシであるというだけのことに過ぎない

制約を取り払って考えると、まっすぐ進むCが最速であり、圧倒的に速い

Cと比べるとAとBの差なんて大したことはない

---

その「制約」は本当に動かせないものなのか、それとも人の心が作り出した幻想なのか

Aはコースの内側を走って、Bより少し先を進んで優越感を感じている

しかし見えにくいところで、コースを外れたCがはるか先に行っている

Aは自分が一番のつもりだったのに、突如として追いつけないくらい先にCが出現する。

AはCがずるいと考える。

Cからすると、AもBも大差ない。

彼らは幻想のレールに沿って回り道した。だから遅いのは自己責任だ、と考える。

盲点カード 27