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社会的ジレンマ
社会学者のR.ドウズの定義によると、プレイヤーがn人であり、互いに誰がどんな戦略をとっているのかが特定できず、個々人の戦略がみな「裏切り」であれば、個人の得点は上がるものの、社会全体としては損失になるという状況
囚人のジレンマn人拡張型
社会的ジレンマでは、簡単に協力行動は出てこないようだ
裏切り者を効果的に罰する方策がないから
ヒトの進化環境は150人を限度とする小集団であり、構成員同士はほとんどがよく知り合っていた
ヒトの心は不特定多数の名も知らない人々といつも接触しながら生活するための適応を備えてはいないはず
しかし、これら不特定多数の状況に対処するにあたって、私たちは、進化で身につけた心の機能を拡張して使っているはず
ここまでくると、私たちが持っている公正感正義感、他者一般に対する信頼の問題になってくる
それらがすべて進化的基盤を持っているとは考えにくいだろうが、これらのヒトの心的特性にも、進化的視点で考えてみる余地が大いにあると思われる(山岸, 1990, 山岸, 1998; Frank, 1988)

3者以上の利害が対立する社会的ジレンマ状況においては、その関係性が複雑化するため、応報戦略(しっぺ返し戦略)がうまく機能しない
社会的ジレンマの解決に何が有効かについては、いまも研究が進められている