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基本文法から学ぶ 英語リーディング教本

2021
「品詞と活用と働きの相互関係」を体得するための独習書
>本書は、読者をわかった気にさせて、気持ちよくさせることを目的とした本ではありません。読者が本当にわかって、自分でできるようになることに責任をもつ本です。ですから「本当はわかっていないのに、わかったような気になる」のを断固として阻止します。要所要所できわどい質問を投げかけて、読者の「わかったつもり」を木端微塵に打ち砕きます。本当にわからない限り、わかった気にさせません。
文法書ではない
>この本は『英文法基礎講座Stage-1, 2, 3』のエッセンスを書籍化したものです。この本をお手元に置いて『英文法基礎講座』を視聴すると、より効果的に「正しい英語の読み方(=品詞働き活用の相互関係に基づく英語の読み方)」を身につけることができます。
到達点
全く何も知らない状態からSartor Resartus第1文を自力で読めるようになる
著者は主として中高生向けに書いたようだ
ここまでであとは原書を読めと主張している


2024-08-27 前書きを再読
明治の知的エリートはこういうことを全員やっていたから英語が読めたみたいなことが書いてある。タネ本があるのかな?
この本が出た後数年でドリルが2冊出ている
学習塾が、この本を読む時間や根気がない学生にはドリルをやらせることがある


修飾するの説明がなんだかまだるっこしい
いろんな用語に別名を重ねている印象
本書では次のように説明される
修飾(かかる)
他の語の助けを借りずに(引用者注:他の語を)説明すること
「修飾する語」と「修飾される語」の2語の関係を示す
ある語が他の語に対してもつ関係を働きという
関係が未定義なのでやや曖昧な印象を受ける(日常用語の関係という理解で十分なんだろう)基素
しかしここで関係という新たな言葉を出すよりも、その語が他の語を説明することを修飾として定義し、この語から語への関数を関係rと定義する方がはっきりする
定義:関係f
\text{for } X, Y \in W, \quad f(X) \to Y
ただしWはwordの集合
X が語 Y にかかる(説明する)ことを表す
f(\text{cold}) \rightarrow \text{milk}
f(X) の定義は X の品詞に依存する
tex  
\begin{cases} f(X) \rightarrow \text{Noun} & \text{if } X \text{ is an adjective (Adj)} \\ f(X) \rightarrow \{Adj, Adv, Sentence, Verb\} & \text{if } X \text{ is an adverb (Adv)} \end{cases}
みたいな感じ

p. 6 働きとは?
語Xが他の語Yを説明する(情報を付け加える)こと基素
例:cold(形容詞)はmilk(名詞)に情報を付け加える。形容詞の働きは名詞を説明すること(=名詞修飾)である。
語の働きの種類には2種類ある基素
修飾:語Xがそれ自体で、他の語を説明すること
補語:語Xが他の語Yの力を借りて、他の語Zを説明すること
He is cute.
形容詞cuteがbe動詞isの力を借りてHeを説明している
これを「形容詞の働きは補語」と簡潔に表現できる
関係
品詞XXの働き
修飾(以下のYを単体で説明する)補語
形容詞名詞名詞
副詞副詞、動詞、形容詞、文章


問題1
eat much sweet fruit
v←ad
としてしまった
回答はmuchはfruitを修飾する名詞だった
https://ejje.weblio.jp/content/much を見ると副詞としても働くのだがなぜそうなるのだろう
eat too muchならmuchはeatを動詞修飾する副詞になるでしょう
語順が関連してる?
SVOがあって、vの後に語があった場合Oの修飾が優先されるルールがある?
いずれにしても解釈は大差ない
甘いフルーツを大量に食べた
大量の甘いフルーツを食べた

明治16年の東京大学予備門の英語入試問題
Parse all the words
特に説明なしにこれだけなので、当時はこれを当たり前にやっていたはず
英文を分解して文法的に説明することだろうと著者は推測している

Lesson 1 4つの品詞
Lesson 2 活用 / 所有格 / 冠詞
Lesson 3 文 / be動詞 (1) / 誘導副詞 there
Lesson 4 語尾の s / be動詞 (2)
Lesson 5 前置詞 / 動詞型
Lesson 6 助動詞 / 名詞が余ったとき / 限定詞
Lesson 7 進行形
Lesson 8 受身
Lesson 9 完了
Lesson 10 動詞・助動詞の把握(1)
Lesson 11 副詞節
Lesson 12 分詞構文・不定詞副詞用法
Lesson 13 関係代名詞
Lesson 14 関係副詞・関係形容詞
Lesson 15 現在分詞形容詞用法・不定詞形容詞用法
Lesson 16 動詞・助動詞の把握(2)
Lesson 17 名詞節
Lesson 18 動名詞・不定詞名詞用法
Lesson 19 wh-word が作る従属節
Lesson 20 過去分詞形容詞用法・過去分詞の分詞構文
Lesson 21 動詞・助動詞の把握(3)
Appendix 1
Appendix 2
Appendix 3
索引