脳は世界をどう見ているのか: 知能の謎を解く「1000の脳」理論
目次
第1部 脳についての新しい理解
新皮質はどこでも似たように見える
皮質コラムという柔軟性の高い回路
視覚・聴覚・触覚・嗅覚は、3次元の座標を把握する感覚でもある
脳の新皮質は入力に対して絶えず予測をしており、その予測と違った時に学習をする
内部世界のイメージングと、実データの違いが、フィードバックとなって学習をうむ
2種類のニューロン仮説 p64
>脳には二種類のニューロンがある、ということだ。脳が実際に何かを見ているときに発火するニューロンと、脳が何かを見ると予測しているときに発火するニューロンだ。幻覚を起こさないように、脳は予測を現実と区別しておく必要がある。
確かにヒトは、現実世界の認識と、脳内の予測世界の認識を常に並行して実現させていて不思議だと思っていた
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長年にわたって、新皮質の9割を占める
遠位シナプスの役割が分からなかったが、筆者はこの遠位シナプスによる
樹状突起活動電位こそが予測活動であると推論している
なぜ「座標系」がそんなに重要か? p76
>まず、座標系のおかげで脳は何かの構造を学習することができる。コーヒーカップが一個の物であるのは、空間内での相対的位置が決まっている一連の特徴と面で構成されているからだ。同様に、顔は鼻と目と口が相対的な位置に配置されたものである。相対的な位置と物体の構造を特定するには、座標系が必要なのだ。
> 第二に、座標系を使って物体を定義することによって、脳は物体全体をいちどに処理することができる。
> 第三に、座標系は動きを計画して実行するのに必要だ。
記憶の宮殿や記憶方法は、覚えたい事柄を脳内の別モデルに割り当てるメソッドであることが多い
Scrapboxで概念間の関係図を作ることも、座標系を構築して理解する方向性に近い
五感や五本の指、今までの経験などから予測をし、投票結果の一つを出力している
ルビンの壺が、同時には「見つめ合った二人の人の顔」か、「壺」のどちらかにしか見えない
第2部 機械の知能
まず、現在活躍しているAIやコンピューターは、特定のことに特化した専用ソリューション型の知識に依存している
人間の知能にはまだまだ遠い
筆者が提唱する、現在のAIには実現できていない知的機械に必要な4つの特性
筆者は機械知能による知識爆発や人類消去などのリスクについては、楽観的
むしろ人間たちの自爆のリスクのほうが高いだろうとみている
同感
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第3部 人間の知能
地球平面説の誤った信念