>明治のはじめ,翻訳事始の時代から今まで,日本の翻訳は一体どこまで進んだのか.きりっと引き締まった二葉亭四迷に引き比べ,掃いて捨てるほどの代名詞の山,時制にがんじがらめの文体,言わずもがなの迷訳・誤訳.「翻訳に不可能はない」と言いきる著者が,自らの血のにじむような苦労を振り返りつつ開陳する翻訳論の決定版.