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書くために読む
> 私は本を読むのがそんなに速いほうではない。それでも、一年に七十冊から八十冊は読む。 そのほとんどは小説だ。読みたいから読むのであって、 何かを学ぶためではない。たいていは夜、書斎の青い椅子にゆったりと腰かけて読む。繰りかえしになるが、 読みたいから読んでいるのであって、小説の技法やアイデアを学ぶためではない。それでも、 読めば何かしら得られるものはある。手に取った本にはかならず何かを教えられる。概して優れた作品より、 出来の悪い作品からのほうが教わるものは多い。書くことについて ~ON WRITING~ スティーヴン・キング p.154

> 信じられない話だが、 本をほとんど、 場合によってはまったく読まずに小説を書き、 それを好きになってもらえると思っている者が、 この世のなかには少なからずいる。 作家になりたかったが本を読む時間がなかったという言い訳をする者に出くわすたびに五セントずつ貯めていくとしたら、 豪華なステーキのディナー代くらいはすぐにできるだろう。 ここではっきり言っておこう。 読む時間がないのに、 どうして書く時間があるのか。単純明快である。書くことについて ~ON WRITING~ スティーヴン・キング p.157

> 読書は作家の創作活動の中心にある。 私はどこにでも本を持っていく。 読む機会はいくらでもある。 大事なのは、本は一気読みだけでなく、 ちびちび読むのも悪くないということを学ぶことだ。書くことについて ~ON WRITING~ スティーヴン・キング p.157