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人権
>伊勢田 動物を取り上げたのは、ピーター・シンガーの書いたものを読んでいると避けて通れないテーマだと思ったからです。当時すでにシンガーの『実践の倫理』(山内友三郎 ・ 塚崎智監訳、 昭和堂、一九九一年。一九九九年に新版に基づいて改訳)は翻訳がありましたし彼の生命倫理がまずは関心だったわけですけれど、シンガーの生命倫理を理解しようとすると、動物について彼が言っていることも理解しなければいけない。 しかもシンガーの書いていることを読むと、これは実はシンガーだけの問題ではなく、 倫理学をやる限り必ず何かしらの考えを持たなければいけないタイプの問題だというのがわかってきた。 つまり例えば人権の概念一つとっても、 なぜ人権が重要なのかを答えるためには、なぜ人権というものを認めながら動物には権利を認めないのかという問いに答えを用意しておかなければいけない。 そういうことから考えると、実はほぼありとあらゆる倫理学理論―――とくに人間の尊厳や権利、 人間であることの価値、 人間性といったことについてのはどうなの?」という問いに対する答えを用意しなければいけない。現代思想2022年6月号 特集=肉食主義を考える——ヴィーガニズム・培養肉・動物の権利…人間-動物関係を再考する / 討議 なぜ私たちは肉を食べることについて真剣に考えなければならないのか / 伊勢田哲治 井上太一・9ページ

>nogajun 最近、世界人権宣言を改めて読み直して気がついたこと。最後の第30条で、ひろゆきみたいな奴らにしっかり釘を差してた
> たとえば、表現の自由戦士が主張する人権を侵害する表現の自由も第30条で「それ、前項の人権を侵してますよね」でひっくり返すから奴らの主張が通らないようになってる。それに気がついて感動してしまった
> 当たり前と思っていたことが言語化することできっちりわかるようになってて、改めて読み直して気づきが多かったので昔、読んだことがある人も読み直してみるといいかも / nogajun

>nogajun 世界人権宣言を読み直すきっかけは、BlueSkyでぼくのかんがえた人権を語ってたユーザーに対して星 暁雄さん( @AkioHoshi )が「人権の定義はあります」とコメントしてたからなんですよね
> 以下、引用。興味のある方は、星さんのnoteのエントリもどうぞ。倫理学とのつながりも自分は腑に落ちました
>Blueskyちゃんには悪いけど、いいサンプルなので取り上げさせてもらいます。 『人権という言葉にはさまざまな意味合いや解釈が存在しています』この理解は正しくありません。日本で流布している俗流の理解に引きずられすぎです。 人権には厳密な定義があり(世界人権宣言国際人権規約、ほか各種条約)、世界中どこでも普遍的であると合意されています(ウィーン宣言及び行動計画)。 もちろん、これは理念であり現実とは乖離がありますが、人権とは「理念」を言語化して共有し、現実をそこに近づけようとする取り組みです。 詳しくは、下記の記事も参照。 https://note.com/akiohoshi/n/ne8d69e8fba1anogajun