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ドーパミン

> ドーパミン進化的な狙いは、遺伝子に奉仕することを人がしたくなるよう仕向けることだ。分泌量が多ければ、それだけ何かを欲しがったり渇望したりする。ドーパミンがなければあっさり無視する。高カロリーチョコレートケーキやアイスクリームーー大量分泌。セロリーーそれほどでも。ドーパミンの上昇は、あらゆる体験の潜在的価値を決めるバロメーターだ。近づくべきもの、避けるべきkもの、注意をどこに向けるべきかを教えてくれる。さらにドーパミンは、新しい、あるいは強い神経接続を通じて、脳の最配線を支援し、何を記憶すべきか教えてくれる。性的な刺激とオルガズムは、報酬回路にとって最大のドーパミン自然分泌と、アヘン類を提供してくれるものとなる。インターネットポルノ中毒p.90

> ドーパミンはときに「快楽分子」と呼ばれるが、実は快楽のために探し回るためのもので、快楽そのものではない。だからドーパミンは期待とともに高まる。それは人の動機であり、潜在的な快楽や長期的な目標を追求する意欲だ。神経細胞のシナプス内で機能し、受容体につながって、電気インパルスを刺激する。インターネットポルノ中毒p.90

> 「空っぽ」のドーパミンハイを引き起こす活動は抑えよう。たとえばひんぱんで強烈なビデオゲームジャンクフードギャンブルフェイスブック逍遥、インスタグラムツイッターティンダー、無意味なテレビなどだ。短期的な報いは小さくても、永続する持続的な満足を生む活動に目を向けよう。よい会話、作業場所の整理、抱きしめ合い、目標設定、誰かを訪ねる、何かを作ったり庭いじりをしたり、といったものだ。要するに、を感じさせたり、長期的な目標に向けて後押ししてくれたりするものならなんでもいい。インターネットポルノ中毒p.166

> 結局人間はドーパミンを何に振り分けるかで人生の質が決まる。その場限りの消費行動にドーパミン使用し続ければ、建設的な行動に使用できるドーパミンは少なくなるし、反対に無駄な消費行動にドーパミンを費やさなくなれば驚くほどのパフォーマンスで日々を生きることができる。ドーパミン復活禁欲法p.49

>科学者はある行動の依存性を測るのに、普遍的な通貨としてドーパミンを使う。単純に、たくさんのドーパミンが脳の報酬回路に放出されればその行動をもっと求めるようになるのだこのドーパミンに加えて、過去1世紀にもたらされた最も目覚ましい神経科学における発見の一つは脳は快楽と苦痛を同じ場所で処理する、ということだ。さらに言うと、快楽と苦痛はシーソーの両極のように働く。ドーパミン中毒p.4

>ドーパミンは1957年に初めて人間の脳内の神経伝達物質として確認された。 二人の科学者が別々に研究していて発見した。 スウェーデンのルンドにいたアルヴィド・カールソンとそのチーム、そしてロンドン郊外に拠点を置いていたキャサリン・モンタギューである。 カールソンはその後ノーベル医学生理学賞を受賞している。ドーパミン中毒 アンナ・レンブケ 56ページ

>箱に入れられたラットの場合、チョコレートはラットの脳のドーパミンの基礎放出量を55%増加させる。 セックスは100%、ニコチンは150%、 コカインは225%である。 街角でやりとりされる薬物 「スピード」「アイス」「シャブ」 の有効成分であり、注意欠陥障害の治療として用いられる 「アデロール」の有効成分でもあるアンフェタミンは1000%ドーパミンの放出量を増加させる。 この計算によれば、 覚醒剤をパイプで一吸いすることはオーガズム 10回分に相当することになる。ドーパミン中毒 アンナ・レンブケ 57ページ

>ドーパミン報酬処理に関わる唯一の神経伝達物質ではないが、最も重要なものの一つだ。 ドーパミンは報酬が得られたことの快楽というより、 報酬を得ようとする動機の方に重要な役割があると思われる。 「好き」 というより 「欲しい」に関係しているのである。 ドーパミンを作れないように遺伝子組み換えされたマウスは食べ物を求めようとせず、 口元に食べ物がある状況ですら餓死してしまう。 しかし食べ物を直接口の中に入れられればそれを噛み、 食する。ドーパミン中毒 アンナ・レンブケ 57ページ

>箱に入れられたラットの場合、チョコレートはラットの脳のドーパミンの基礎放出量を55%増加させる。 セックスは100%、ニコチンは150%、 コカインは225%である。 街角でやりとりされる薬物 「スピード」「アイス」「シャブ」 の有効成分であり、注意欠陥障害の治療として用いられる 「アデロール」の有効成分でもあるアンフェタミンは1000%ドーパミンの放出量を増加させる。 この計算によれば、 覚醒剤をパイプで一吸いすることはオーガズム 10回分に相当することになる。ドーパミン中毒 アンナ・レンブケ 57ページ

> ドーパミンは脳の側坐核から分泌されるホルモンで、「何かを得たい」と思った時に人間を行動へ導くホルモンだ。さっきの食事制限の例を思い出してくれ。空腹の時に目の前へごちそうが運ばれてくると、このドーパミンが一気に分泌される。要するに「目の前の料理を手に入れろ」と脳が指令を出して行動させようとしてくるわけだな。/ (......) / 人間は太古の時代より飢えと共に生活してきたが、どんなに飢えて体力が限界な状態でも、目の前に獲物を発見したらこのドーパミンが分泌されて最後の力を振り絞ることができた。要するにドーパミンは人間が生き延びるために必要不可欠なホルモンだったんだな。ドーパミン受容体を無くしたネズミがそのまま餓死したって実験もあるくらいで、ドーパミンが出なければ「食べよう」とも思わないし行動も起こせない。「空腹」→「欲求(食べたい)」→「ドーパミンの分泌」→「行動」→「食料ゲット」って流れが私たちの命を繋いできたんだ。だがこのドーパミンは、食べ物など自分にとって必要不可欠な対象物以外でも、本人が「欲しい」と思っている以上、分泌されてしまう。ドーパミン復活禁欲法p.29

> やめられない人は以前買い物をした時の快感が忘れられず「欲しい(また快感を得たい)」→「ドーパミンの分泌」→「購入」を繰り返してしまっているんだ。ギャンブル依存症もそおうだ。大当たりした時の快感が強烈に脳にインプットされてるからパチンコのことを思い出すだけでドーパミンが分泌され「パチンコ屋に行け」と脳が行動を起こすように指令を出してしまう。「欲しい」「やりたい」「食べたい」といった欲求が強ければ強いほどこのドーパミンは大量に分泌されてもう自分の意志では行動をコントロールできなくなってしまうんだ。ドーパミン復活禁欲法p.29