Heptabaseは大量の情報を扱うケースで、非常に重宝している。

特に自分以外の第三者に、整理して伝えるのに、とても優れている。

例えば、Udemyのプロンプト講座では、以下のような資料を作成させた。

大量の情報を、コンパクトに関連づけて、前後のSectionに何度も行き来しながら使うということを可能にした。

受講生の皆様から、この資料についてお褒めの言葉をいただいている。

なぜ、Heptabaseでは、こんなことが可能なのか？

以下に考察する。

正しいデジタルノートアプリをどう選ぶべきかの通り、非線形の庭師向けのアプリは、ブレストや執筆などのコンテンツ作りなど、新しいアイデアを創造する必要が出るときに、特に効果を発揮する。

なぜかというと、これらのアプリは、双方向リンクを提供している。

つまり、あるノートがどこにリンクしているかだけでなく、どのノートがそれにリンクしているかを見ることができる。中には、明示的なリンクと暗黙のリンクの両方にアクセスできるものもある。

その結果、自分では気づかなかったかもしれないアイデア同士のつながりを発見することができる。

中には、視覚的なナレッジグラフさえあり、文字通りアイデアのマップを探索することができる。

庭師向けのデジタルアプリ(Cosense(旧: Scrapbox)やObsidianなど)を使えば、思考をリンクさせることの恩恵を受けることができるのだ。

しかし、全体像の把握がむずかくなるというネットワーク構造特有の困った問題も発生する。

そこで、この問題の解決策として以下のようなものがあげられる。

Homeノートやコンテンツの地図(MOC)を作成する。

見出しノート(Index Notes)、構造ノート(Structure Notes)を作成する。

これにより、無秩序でカオスな非線形の空間において、ゆるい秩序が生まれ、目的のコンテンツを参照しやすくなる。

建築家のアプリが持つ構造化のメリットを受けることができる。

とはいえ、上記のシステムは完璧ではない。

ゆるい構造化は、線形なのだ。(当たり前だが)

例えば今、Aというノートを見ているとする。

Aというノートには、以下のようなリンクが張り巡らされているとする。

A -> B

A -> C

D -> A

E -> A

これらの関係性の把握は直感的ではないため、頭の中で1次元 => 2次元へと変換するコンテキストスイッチが発生する。

上図のようなリンクの関係性を、テキストの1次元で把握するのは難しい。

理想は、以下のように図解して欲しいのだ。

これなら全体像の把握がしやすく、ノートAがどういう形で他のノートと繋がっているか、一目でわかる。

私たちが目の前の文章を理解するときは、文脈や背景情報が大事になる。

りんごとは何？　という文章も

宗教におけるりんごとは何？

だと意味がガラッと変わる。

無意識で人は、目の前の情報を処理するときに、過去、未来との情報のつながりや相互作用を意識しながら、適切にその情報を脳内へと配置(マッピング)している。ときに、過去のアイデアとくっつけたりする。

つまりは、ネットワーク構造を持った情報群と、今見ている目の前のノートとの相互作用(相互関係)を意識しながら、情報の処理を行っているのだ。

これを図解などの視覚を使うやり方にすれば、より情報処理の負荷は減るということなのだろう。

視覚による空間認知機能の恩恵とも言える。