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自動化に対する過去、現在、未来についての考察

Before ChatGPT
ChatGPTが登場する前の2022年頃までは、自動化といえば、以下のような感じであった。

業務タスク・プロセスを可視化し、自動化する対象を選定することから始める。
(ここは2024年現在も変わらない。)
当時とれる選択肢としては、以下が中心だったであろう
RPA
SaaSによるAPI連携、iPaaSツールの活用
データウェアハウスによるデータの統合
AI機械学習

これらはよく、DXの文脈で語られていた。
私もそんな感じで、自動化をおこなっていた(これまでの自動化の取り組み)


After ChatGPT
しかし業務プロセスの中に少しでも、以下の要素があると、自動化ができなかった。
人が考えなければいけないタスク (案だし、要約など)
人が手を動かさなければいけないタスク (文章生成など)

ルーチンワークならまだしも、こういった思慮が必要なタスクが入ると、自動化が困難になった。

しかしLLMが登場し、この問題を全て解決した。
そればかりか、従来人が行っていたタスク(例えばカスタマーサポートなど)も代替するようになり、業務プロセス自体の改変が行われることとなった。

また、これまでのツールにも変化が起きた。
Copilot機能が搭載されたり、OpenAIなどのAPIを通じて、画像生成、画像認識、音声処理などなど、テキスト生成だけでなく様々なタスクの実行を行えるようになった。

Zapierの例:


課題として、AIの出す成果物の品質に改善の余地はあるものの、
私たちの業務は、かなり自動化できるようになった。


After GPTs
一見LLMの登場により、どんな業務も完璧に自動化できそうに見えるが、まだ以下は対応できなかった。
インターネット上のコンテンツや、検索結果を用いた回答の生成をさせる
社内データやPDFなどを読ませて回答させる
分析やコード実行をさせる
外部APIの実行結果を元に回答させる

このような複雑な処理がワークフローの一部に入っているときは、人力でカバーしなければならなかった。

しかし、GPTsAssistants APIなどの登場により、これらの対応ができるようになった。

これで、完璧な自動化の完成だろうか?
いえまだ、課題があると思う...。


After GPTsの課題
成果物の精度の問題が残っている。
この問題から目を背けれてしまえば、ほぼどんなタスクも自動化は実現したと誇張できるだろう。

例えば、このような複雑なタスクを例にあげる。
>「キーワードを入力しただけで、10000文字の記事を書き、SEOに強いタイトルをつけ、サムネイル画像をつけWordpressへ投稿する」

これをGPTsにさせるとき、どうするだろうか?
機能もりもりなGPTsを1つ作り、プロンプトに手順を細かくかき、それを順次実行させるやり方。
精度を無視すれば、「これでいいじゃん!自動化完了〜!」となる。
荒稼ぎする人もいるだろう...。
が、これは、GPTsを多機能にしすぎないに反しており、Zero-Shotは成果物の品質を下げてしまうだろう。
理想としては、Agentic Workflowのように、機能特化型のGPTsを複数作り、中間成果物を刻みながら作り、徐々に品質を上げていく方が、良い結果につながる。

これをベースに考えると、After GPTs時代の課題が浮かび上がってくる。
複雑なタスクを、どの粒度のサブタスクに分割するのか?
そのサブタスクを、どんな機能を持つAI(GPTs, なければ作る)にやらせるのか?
サブタスクの成果物チェックと改善を、どうやるのか?

これらは、まだ人間が主体としてやっているのである。

今後、エージェント機能のリリースがOpenAIから控えているが、上記全てを複数のAIエージェントに自律的に判断させることで、人間がやる必要がなくなる。
つまり、人間は最初と最後だけを確認すれば、複雑なタスクでも、品質の高い成果物が得られるようになるかもしれない。

そうなって初めて、AIによる自動化が(だいぶ)完成したといえるだろう。