逸脱の歴史
逸脱者とは何者か?
p338~
それは、逸脱の歴史です。~
私達の歴史は、事実の厖大な集積ではない~
一を一と合唱する愚かしい声は、消えてしまって残らない
美しい諧音(言葉)も消えてしまう宿命にある
美しい言葉:樹木の自然な調べと、近代人の絶望的な
イロニー
どうするか?―目的(人類の理想)を変更してしまう
目的が変わると、基準が一変し、世界のあらゆる形が違った相をあらわす→違った価値を示す
首・・・ワグネル(
『ファウスト』)は
ホムンクルスをつくった。人間的な尺度からいえば不完全だが、そのような尺度を問題外とすれば、それは新しい創造である。「逸脱者たる栄誉をになう以上、何を創るかでなく、まったく新たなものを創ってみせねばならん。」
「人間を基準とする目的」は、「存在が存在たり得なくなった無限の涯の地点」へ消えこまなければならない。
そのためには、「私自身を超克」する、つまり「人間は人間を超克せねばならない。」