失われた週末
家で観た。俺も酒を飲み始めたら気をつけないと止まらなくなってしまうという意味では広義のアルコール依存症(
減酒している)なので、ヒヤヒヤしながら、「俺を指差すな!(by 宇多丸)」の気持ちでずっと観ていた。ユーモアなのかな、俺はなんかことあるごとに笑っちゃったな、シリアスなシーンなのかもしれないけど、レストランで隣の客のカバンを盗むところとか、酒のボトルを隠したりとか、そういうところがもう、愛おしすぎる。ダメなやつを愛さずにはいられない。これは見下しとかじゃなくて仲間意識です。
> 戦前ドイツから渡ったシナリオ・ライター出身のビリー・ワイルダー監督が、幻覚におびえるアルコール依存症の男の恐怖と苦悶を描いた作品である。チャールズ・R・ジャクソンの原作小説をもとに、ワイルダーのパートナーだったチャールズ・ブラケットと共に脚本を書き、ブラケットが制作した。ミクロス・ロージャによる音楽は映画音楽において初めてテルミンを使用したもので、登場人物の心理状態を示す音響効果として作用した。
> アカデミー作品賞とカンヌの最高賞を同時に受賞したのは『失われた週末』、『マーティ』(1955年)、『パラサイト 半地下の家族』(2019年)の3作のみである。
> キャメロン・クロウ『ワイルダーならどうする』(キネマ旬報社、2001年)巻末フィルモグラフィーp.43によると、ワイルダーが『失われた週末』を作った時、パラマウントスタジオは酒造業界から「その作品を処分してくれたら500万ドル払おう」との申し出を受けたという。ワイルダーは「私に持ちかけてくれたら喜んで話に乗ったのに」とジョークを言ったものの、アルコール依存症を真剣に描いた最初の監督として強い誇りを持っていた。
> 公開 アメリカ合衆国の旗 1945年11月16日