コーダ あいのうた
U-NEXTのホームから。最高すぎた、今年ベスト!観終わってから、なんて良い映画を観てしまったんだ、こんなに泣くことあるのか...と思ってたら、前回これぐらい泣いたのは
あの夏、いちばん静かな海。だったことに気づく。
ろう者の物語、ろう者映画という共通点、なにか自分に引っかかりがあるということなんだろう。
Love Lifeもろう者の物語だった。この、コーダはなにもかもが好きだ、人生の大事な作品になりました。ビジュアルというかファッション的にもこんなに初見で好きと思った映画ってあんまりない。少女漫画っぽい。少女漫画っぽい映画かなり好きかもしれない。途中の音が消えるシーンがすごくて、あーー、「
世界は本当はたくさんある、繋がっているように見えて繋がっていない世界がある」というセリフを思い出して、自分はそのセリフにすごく反発を覚えていたんだけど、これは自分のような健常者とろう者の世界はやっぱり繋がっていないというか、軽々しく、例えば「同じ人間だ」なんてことを言うのはなにもわかっていないじゃないかと、健常者視点から多様性が云々カンヌンとかのたまっているのは偽善や欺瞞の類だと、自分は何もわかってなかったなぁと恥ずかしがったり絶望めいた気持ちになったが、ルビーのオーディションのシーンで「やっぱりつなってるだろうが!!」と、希望みたいな気持ちにさせてもらえて、助かった。これも「境界を越える」話だ、というか物語ってもしかしておしなべて「境界を越える」話なのか?少なくとも、俺の琴線に触れる物語は「境界を越える」話に違いない。ビッチの友達がなんだかんだ最終的にはクソ兄貴と一緒になって、ルビーが家庭で担っていた聴者の役割を引き受けるのかな、って、最初に二人がファックしたシーンでもう俺は決め打ちで予想をしていたけど、ギリギリそこまでは描かれていなかったが、んーーもどかしい!コーダ2、やってくれ!!!!頼む!!
> 2014年のフランス語映画『エール!(フランス語版)』の英語リメイクであるこの映画はアメリカ、フランス、カナダの共同製作であり、アメリカ合衆国マサチューセッツ州グロスターでロケーション撮影が行われた。
> ワールド・プレミアは2021年1月にサンダンス映画祭で行われた。Appleは映画祭史上最高額となる2500万ドルでこの映画の配給権を獲得し、2021年8月13日に劇場と配信サービスのApple TV+で公開された。
> シアン・ヘダーが監督、脚本を務めたこの映画は2014年に公開されてフランスで興行的に成功したフランス語映画『エール!(英語版)』の英語リメイク作品である。フィリップ・ルスレ(フランス語版)はオリジナル映画のプロデューサーの1人であり、リメイク権を所持していた。彼とプロデューサーのパトリック・ワックスバーガーはヘダーにアメリカの観客向けのリメイク版の監督を打診した。ヘダーは「彼らは映画化に興味を持っていたが、原作からの要素を引き継いだ上で再発明し、個性的な作品にしてくれる人物を求めていた」と述べた。2019年5月までにパテ・フィルムズとヴァンドーム・ピクチャーズが英語の映画の企画・製作を行うためのパートナーシップを結び、その第1作が『コーダ あいのうた』であった。
> オリジナル版『エール!』がフランスの田舎の酪農場が舞台であったのに対し、『コーダ あいのうた』はヘダーが幼少期にノースショア(英語版)を訪れた際に馴染みがあったグロスターが選ばれた。ヘダーは「私にとってそれは絵に描いたように美しく、典型的なニューイングランドらしさと労働者階級の気骨が組み合わさっている」と説明した。ヘダーは脚本執筆にあたってアメリカ手話(ASL)を学び、最終的に40%がASLで書かれた。ヘダーは「ADLの達人」と呼んでいるろう者のアレクサンドリア・ウェイルズ(英語版)とアン・トマセッティの協力を得た。
> ヘダーが最初にキャスティングしたのはマーリー・マトリンである。企画中に映画の出資者たちは他の聴覚障害者の役に聴覚障害者の俳優を起用することに抵抗した。マトリンは聴覚障害の俳優を起用しなければ降板すると言い、最終的に出資者らはこれを受け入れた。
> ヘダーはこのキャスティングがマトリンにとって、これまでの作品での彼女の役柄が「『整った』上品なキャラクター」であったことから、型に反して演じる機会であったと説明した。ヘダーは「実生活でのマーリーはもっと面白いし、ユーモアのセンスも下品だ。今回(の役柄)は労働者階級の漁師の妻で、彼女の個性的な要素が多く、このキャラクターにとても合っていた」と述べた。マトリンはロサンゼルスのデフ・ウェスト・シアターとのコネクションを利用し、ヘダーのろう者の俳優探しに協力した。ヘダーはデフ・ウェストの作品に出演していたトロイ・コッツァーを見つけ、彼を漁師の父親役に起用した。またオーディションで見つけたダニエル・デュラント(英語版)を起用した。マトリン、コッツァー、デュラントはデフ・ウェストのミュージカル『春のめざめ』で共演して見知った関係であった。
> マトリンは『コーダ あいのうた』に興味を持った理由について「観客は映画の中で聴覚障害者を本当に見ることができると思った。(中略)また、聴覚障害者に会ったことがない人々が手話を見たり、普段の日常生活の中の聴覚障害者を目にすることで人々が共感できるレベルが非常に高くなっている。(中略)人々は聴覚障害者が人生への取り組み方において一枚岩であると考えている。この映画はその神話を破った。(中略)そしてスタジオには明らかに映画にゴーサインを出し、自由にキャスティングする能力があり、聴覚障害者のキャラクターで普遍的な物語を伝えることができる認識がないままなのは奇妙だ」と述べた。コッツァーは「2つの選択肢を持つのではなく、小さな枠にとらわれず、より多くの機会を提示する必要がある。(中略)誰か聴覚障害者だからこの脚本を書くか、たまたま聴覚障害者のキャラクターだから書くか。そこには違いがある」と述べた。
> ヘダーは聴覚障害者の俳優のためにASL通訳を交代で雇い、キャストとスタッフ間の手話と会話によるコミュニケーションを促進させた。彼女はボストン近郊の聴覚障害者コミュニティと連携して現場のコミュニケーションに必要な通訳を確保した。マトリンは「(ヘダーは)私たちの文化に没頭し、一緒に働くためにあらゆることを学び、撮影現場には手話の監督が2人いて、通訳者がいて、私たちの言葉を学んだスタッフがいて、皆が協力して他の現場と同様に働いて、でも手話があることで特別なものになった」と語った。
> また監督は聴覚障害者の家族を持つ少女の役のために数百人ものティーンエイジャーにオーディションを行った末にエミリア・ジョーンズをキャスティングした。ジョーンズは撮影開始前の9ヶ月の間にボイスレッスンとASLの勉強をした。ヘダーはまた「(自身の)大学のリズムの教師と高校の演劇と英語の教師の融合体」にふさわしいと考えたエウヘニオ・デルベス(英語版)を少女合唱団長の役に選んだ。
> 2019年半ばにマサチューセッツ州グロスターで撮影された。
> 映画の中で家族はWBUR(英語版)の『The ARTery』で「庭にはボート、罠、網がぎっしりのきしむ下見板張りのコテージ」と表現された場所に住んでいる。ヘダーはロケーション・ハンティングの際に家族にふさわしい家屋を発見し、その住人から撮影場所として使用する許可を得た。合唱団の家は海に面したヴィクトリアン様式の家であり、ヘダーは幼少期に何度も家族の友人を訪ねており、そこでの撮影を許可された。
> ヘダーに地元の漁法を教えた漁師は自身の漁船を映画のセットとして使用する許可を与えた。浸水した採石場の場面はマサチューセッツ州ロックポート(英語版)の採石場で撮影された。
> レビュー集積サイトのRotten Tomatoesでは250件の批評で支持率は96%、平均点は7.9/10となり、「『コーダ あいのうた』の物語は驚きは少ないが、強い表現力とエミリア・ジョーンズの素晴らしい演技に導かれた素晴らしいキャストがこのカミング・オブ・エイジ・ストーリーに鮮やかに命を吹き込んだ」とまとめられた。Metacriticでは44件の批評に基づいて加重平均値は75/100と示された。
> 『USAトゥデイ』はこの映画に対する聴覚障害者の様々な反応を報じている。彼らは聴覚障害者の俳優のキャスティングと演技を賞賛し、聴覚障害を持つキャラクターが自立した性的に活発な人物として描かれていることはこれまでのスクリーン上の描写とは好対照であると評価している。非営利団体のリスペクトアビリティ(英語版)の副会長であるデルバート・ウェッターは「障害者が無力で救われるべき孤独な魂として描かれた物語を多く見てきた後、聴覚障害者が中小企業の経営者で漁業コミュニティのリーダーであり、物語中の健常者と同等、あるいはそれ以上の深みとニュアンスを持つことはとても新鮮なことだ」と述べた。聴覚障害者の作家のサラ・ノヴィッチもまた「これらの登場人物が性的な存在であることがよかった。障害者は映画や本の中で去勢されたりバージンであったりすることが多いが、それは極めて退屈で不正確だ」と述べた。
> センシティビティ・リーダーでヤングアダルト作家のジェナ・ビーコムは映画の多くが「誤って伝えていること、特に聴覚障害者が2021年に繁栄するための技量と能力」を発見し、「聴覚障害者の表現の向上に貢献するという意味でこの映画の存在に興奮し、可能ならば更に良い表現のための機会が増えて欲しい」と述べつつ、「映画が聴覚障害者とコーダの経験をいかに否定的に描写しているかに非常に不安を感じた」と評した。自身も歌手の親であるビーコムは「耳が聞こえないということは音楽を楽しめない、あるいは他の人の楽しみを理解できないということだ」というこの映画の前提に根拠がない事を指摘した。ノヴィッチもまた「彼女はどんな勉強でもしていた可能性があり、実は第一世代大学生の物語は音楽がなくても説得力があったと思っている。(中略)私はこれが面白い物語になるために音楽の要素が必要だったとは思わない」と述べた。
> またノヴィッチとビーコムは障害を持つアメリカ人法によって、専門の通訳が必要とされる状況でも子供が聴覚障害の両親のために通訳をする描写があると批判した。
ジェナ・ビーコムさんの批判は確かに。音楽の要素があれば基本的には映画は面白くなると思うけど。
> 映画は好評を博し、アメリカン・フィルム・インスティチュートの2021年トップ10作品に選出された。また第79回ゴールデングローブ賞ドラマ映画賞と映画助演男優賞にノミネートされた。第94回アカデミー賞では作品賞、脚色賞、助演男優賞の3部門でノミネートされ、すべてで受賞を果たした。アカデミー賞の作品部門において、動画配信サービスの映画が受賞するのは本作が初めてとなった。
> 公開 アメリカ合衆国の旗 2021年1月28日 (SFF(英語版))
> アメリカ合衆国の旗 2021年8月13日 (配信)
> 興行収入 世界の旗 $1,905,058※この数字は日本の興行収入をも下回っているので、不正確です。