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純正律
ある調だけうならずにならせる純正律が演奏できるピアノ
調の数だけ用意しないといけないので大変
少しずつずれていても複数の調が弾ける平均律が選ばれるようになった
モーツァルトは自分の曲を平均律で演奏することを禁止した

平均律周りには怪しげな主張が見られる
動画内で言われてるのは「細胞が揺れる」「争いが増えた」


純正律は何の響きを大切にするかでいくつかバリエーションがある
完全5度を大切にする: ピタゴラス音律
長三度を大切にする: 中全音律
以下で示すのは中全音律の構成法
ハ長調 (C-dur) の純正律の構成
C を中心として、長三和音の比が 4:5:6 になるように決める
長3度音程は4:5 に、完全5度程は2:3になる
F:A:C = C:E:G = G:B:D = 4:5:6
C-dur
FACEGBD
2/35/615/43/215/89/4
オクターブ (周波数 2 倍) 内に収めると
C-dur
CDEFGAB
19/85/44/33/25/315/8
白丸が12平均律、赤バツが純正律
右が C で左回りに D, E, F...
E, A, B の音が大きく違うことが分かる
平均律でのメジャー和音が大きく濁って聞こえたり、完全5度の音程がそれほど濁らず聞こえるのはこのため
更に上方向に長三度音程をとることで♯を、下方向に長三度を取ることで♭を得る (出典元アクセス不能……)
例: D:F♯=4:5
all_tones
C♭CC♯D♭DD♯E♭EE♯F♭FF♯
24/25125/2416/159/875/646/55/4125/9616/254/345/32
G♭GG♯A♭AA♯B♭BB♯
36/253/225/164/55/3225/1289/515/8125/64
コレを考えると各音の呼び方がある程度しっくり来る

イ短調 (a-moll) の純正律の構成
Aを中心として、短三和音の比が 10:12:15 になるように決める
短3度音程が5:6に、完全5度音程が2:3になる
a-moll
DFACEGB
2/34/516/53/29/59/4
オクターブ (周波数 2 倍) 内に収めると
a-moll
ABCDEFG
19/86/54/33/28/59/5
ここで、C-dur と見比べてみよう
C-dur
ABCDEFG
5/315/819/85/44/33/2
19/86/527/203/28/59/5
D の音高が変わってることが分かる
このため、平行調より同主調のほうが密接な関係とする見解もある

第5倍音まで採用してチューニングすると12平均律に近い音律が得られる
第7倍音まで採用するとそもそも取れる音が増える
この7度の7と7倍音の7が一致するのはたまたま
完全5度は3倍音であることと比較しよう
作曲の幅は広がるが、鍵盤が増えまくってめんどくさそうSummer498
純正律オルガンというものがある 田中正平の純正律オルガン - Sixteen Tones
検索すると実物の写真もでてくる
とても弾けそうに見えない

ピアノを純正律に合わせると、一つの音を弾いた時に他の鍵の弦が共振して共鳴しやすくなる
結果的に音色の倍音が増えてより綺羅びやかな音になる

純正律で歌うと徐々に音高が下がってくると言う問題がある
楽曲中の全てのコード (調ではない) を純正な響きで歌おうとすると、コードを変える際に、平均律よりも低い音を基準に調整し直すから全体的に音高が下がってくる

今の時代ならコンピュータ演奏で都度純正律に合わせた演奏もできる
できるが上で示したピッチが徐々に下がってくる問題に対応する必要がある