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男色大鑑


>一 色はふたつの物あらそひ
> 男色・女色の起源を説き、「男色ほど美なるもてあそびはなき」とし、男色にかかわる和漢の故事を引いて例証。ついで、四十二歳まで諸国をたずね歩き「衆道しゆだうのありがたき事、残らず書き集め」た『若道じやくどう根元記こんげんき』を講説する男が登場、男色・女色の優劣を対比する二十三項を例示して「女じよを捨て男なんにかたむくべし」と強調し、多くの金銀を女に費やした一代男を難じて「ただ遊興は男色ぞかし」と結論する。序文の意を補い、意図的に女色をおとしめ男色を称揚して読者の気を惹き、本書の導入とする序章。
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