「大規模な文章の要約が欲しい」は「速い馬が欲しい」なのでは
「大規模な文章の要約が欲しい」は「速い馬が欲しい」なのでは
という話をしたのだけどあんまり理解されなかったので掘り下げてみたい
一次元の文章がそもそもかつてそれしかできなかった時代のレガシーなフォーマット
一次元の文章を入れて一次元の文章が出てくるシステム、という発想が微妙な気がする
1冊の本を入れて、Scrapbox的な(Wiki的な)知識のネットワークが出てくる仕組み
2冊目の本を入れると、1つ目のネットワークと当然つながり合う
同じ著者の本なら同じキーワードでつながったり
違う著書なら「この概念とこの概念は関連してそうだなー」と読者がつないだり
それは一次元の文章なんかではない
少なくとも重要なハブになるページへのリンクなどを含んだ「つながり合った知識のネットワーク」だと思う
この発想ですらbefore LLMなScrapboxの経験に囚われていて、after LLMの時代にはまた違った形が当たり前になる
それを見つけたいがまだ見つかってない
少なくとも「速い馬が欲しい」という要望に対して馬の改良を試みるのは筋悪だと感じている
書籍を1冊AIに渡して「これってどんな本?」と聞く
簡潔な解説が出てくる
その中の興味を持ったキーワードXに対して「Xってどういう内容?」などと人間が質問する
それにAIが回答する
これはWikiでの「Xというリンクをクリックする」という行為とほぼ同じ
質問してから生成するのか、事前に生成するのか
これは速度と費用によって適切なバランスが変わるところであり、多分技術の進歩と共に、速さの改善を費用の改善が上回って「事前に用意しておく、逸脱したレアケースだけ生成」になる
目指すべき目標がわからない
目指すべき目標が見える
目指すべき目標は見えないが、山の頂上にあることはわかっており、どちらが登り坂かはわかる
小さな丘に着いてしまうかもしれない
どちらが登り坂かはわからないが、進んだ後で振り返ると登っているかどうかわかる
動き回ってどれが登る方向なのかを見つけなければいけない
立ち止まって考えていてもわからない
どちらが登り坂かはわからないが、少なくともこれは下り坂だろう、とわかる
この「わかる」が間違いの可能性もある
一旦下ってから本当の登り坂が見つかるかもしれない
SFプロトタイピングを使ってなにか目標の影でも見えないかな
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上のnishioさんの話は既存の枠の外の何かを見ようとしている
気がする
一次元の文章をScrapbox的な箇条書きに変換するところにまず一歩前進があるように思う
要約したい人はなにをしたいんだろう
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よい問いだ
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「あなたは要約によって何がどうなると嬉しいのか?」
文章を読みたい人は要約しない
紆余曲折あるログを後から読む人は整理してほしい
最新の状況と、そこに至るまでの整理された歴史
実作業者は自分が次にやることがあきらかになってほしい
解析したい人は自分の興味と関連する構造を見つけたい
これはもっとたくさんの要素がありそう
ビジネス上重要な概念がわかりたい
どこに何があるのか知りたい
理解したい人は自分の既存の知識と繋げたい & 繋がらない部分を自分の知識に取り込みたい
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+1
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「あなたは要約によって何がどうなると嬉しいのか?」
僕個人のケースを考えてみる
Keichobotの要約機能の時は明確に「ネクストアクションを明確にすること」を求めていた
そもそもKeichobotがモヤモヤを言語化することを支援するもので(ロジックがつながらなかった)
次に何をすれば良いかが自分の中で決まれば進み出すことができる
それができないからモヤモヤ悩んでいる
Keichobotでの対話を進めていくと、ステージ2で「何に価値を感じているか」の問いが発生し、それからステージ3で「何がどうなると良いのか」「それは可能か?」の問いが発生する
これらはネクストアクションを明確化する設計
GPT3.5のころに要約機能をつけて「特にネクストアクションにフォーカスしてまとめよ」というプロンプトにした
今裏で使ってるGyazoした書籍からの要約について
これはネクストアクションを求めてない
何を求めてるのか?
とりあえず箇条書きスタイルに変換している
迷っていて、今はやってないけど、やはりブラケティングまでやるべきか
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