高校 日本史【明治初期の教育者たちが目指したものとは何か~】
岩永崇史(活水高等学校活水中学校)
シンキングツール使用のポイント
授業の最初に[くまでチャート]を用いて、幕末から明治維新草創期の大きな流れを整理する。
[Yチャート]を用いて三者(留学政府、留守政府、お雇い外国人)の教育環境の違いをまとめて、シンキングツールを[データチャート]に切り替えて、さらに詳しく教育観を掘り下げていく。
福澤諭吉(留学政府)、西郷隆盛(留守政府)、クラーク(お雇い外国人)の書籍、手紙を通して考えたことと、正解のない問題を掛け合わせて作り上げた生徒一人ひとりの意見を、[座標軸〈横軸【家族愛←→社会的価値】、縦軸【明治政府の安定化←→自分の地位保全】〉]を利用して分類し、シンキングツールを[ピラミッドチャート]に切り替えて、明治の教育者が目指したものについて、生徒たち一人ひとりの考えをまとめる。
題材のポイント
明治初期の教育者たちが目指したものとは何かについて、生徒と共に教科書や書籍などを調べながら、考えを分かち合う。
幕末から明治初期にかけて、教育に関する価値観が「自由」の観点から大きく変化し、身分にとらわれることなく、学び続けることで自分の生き方を選択することができたことを理解する。
明治初期の教育者たちの書籍や手紙を読むことによって、当時の教育者の息づかいや、考え方、生き方に寄り添いながら、正解のない問題を生徒に投げかけながら、自分ごととして教育の本質に向き合い、他者の考え方にも共感や、理解を示すことができる機会を設定する。
授業全体の流れ
導入 明治新政府の政策について理解を深める。
展開1 三者(留学政府、留守政府、お雇い外国人)それぞれの立場から政策は実施されていることを理解する。
展開2 福澤諭吉、西郷隆盛、クラークの書籍や手紙を読みながら、彼らのキャラクターや生き方について理解を深める。
まとめ 幕末から明治維新草創期の価値観や教育の変化について、他者の意見を参考にし、自分ごととして理解する。
導入
展開1
展開2
前回の授業を受けて、それぞれの立場の考え方を出来事や書籍、手紙からイメージする。
福澤諭吉 西洋事情
西郷隆盛 南洲翁遺訓
クラーク クラークの一年 : 札幌農学校初代教頭の日本体験 / 太田雄三著
書簡27通の和訳と解説。
生徒たちの考えを分かち合う
まとめ