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中学校英語【ケニア⇆日本 互いの学校生活をプレゼンテーション 新しい学校生活のアイディアを生み出そう!】

藤沢市立湘南台中学校
乙幡ローラ絵美里

今回の授業案の単元目標は、

「英語を用いて他者と情報交換をし、そこから新しいアイディアにたどり着く」
「プレゼンテーションの基礎的手法を身につける」

英語を用いて実際に他国の生徒とコミュニケーションを図り、意見形成につなげることで、
「英語を学ぶ」ことがゴールではなく、「英語を使って何をするか」にゴールを置く学習者に育っていくことをサポートすることが狙いです。

そこで、今回の授業のシンキングツール活用のポイントは以下のようになります。

「相手は何を聞きたいか」に着目してプレゼンテーションのテーマを決める際に、アイディアを発散させてから(Xチャート)、比較し(ベン図)、収束させる(Xチャート×ランキング)場面。
「以下に効果的に伝えるか」に重点を置いてプレゼンテーションの内容を考える際に、アイディアを発散させてから(ウェビング)、内容を見通し(フィッシュボーン図)、構成する(プロット図)場面。
「互いの違いを比較すること」を経て新しいアイディアを考え出す際に、互いの違いと共通点を並べてから、それを融合するために情報分析チャートを使用する場面。

授業案全体図は以下の通り。
プレゼンテーションのテーマ決定→作成→練習→撮影・提出→フィードバック→意見形成・発表→振り返りが主な流れです。


【導入】課題設定
グループでプレゼンテーマを決めるために、学校生活の具体的項目をXチャートに4つの視点からカードに書き起こします。 #Xチャート
各項目において両国にどれほどのギャップがあるか、個人で調べ学習を行い、ベン図に共通点と相違点を並べます。 #ベン図
改めて1枚目のXチャートに戻り、ギャップが大きいものほど中心に配置し、グループで検討してテーマを決定します。




【展開1】プレゼン作成
プレゼンテーマについて思いつく内容をウェビングで広げていきます。発散したあとは、つながりのある項目ごとにまとめて、伝える大項目を3つ〜4つに絞ります。 #ウェビング
シンキングツールをフィッシュボーンに変え、伝える大項目とその具体内容を配置をします。プレゼンテーション全体の構成を俯瞰しやすくなり、付け加えや修正が行えます。 #フィッシュボーン図
キャンディチャートを用いて、伝えたい大項目の内容を、まずは左側に日本語でカードに書き出します。それを英語で表現したカードを右側に貼ります。日本語と英語が比較しやすく、教員がどんな日本語の内容を英語で表現したかったのかを把握して添削できます。 #キャンディチャート
プレゼン内容のカードを、プロット図に並べて構成を決めます。3部構成を意識することと同時に、body内ではどの順番でカードを並べるとより効果的に相手に伝わるのか戦略的に流れを考えることができます。教員に提出します。 #プロット図

【展開2】練習
教員がプロット図を添削して返却したものを、グループで再検討して練習にうつります。撮影プランを練りながら練習をしていきますが、ここでは実際に動きながらアイディアを形にするのがねらいなので、シンキングツールは使いません。


【展開3】撮影・提出
前時に計画・練習したプランで撮影をします。出来上がったビデオは他の1つのグループに送ります。後半は互いのプレゼンを鑑賞し、くまでチャートで視点が設定されたアドバイスシートに良かった点と改善点を書き込んで相手グループに送信します。 #くまでチャート

【展開4】ブラッシュアップ→ケニアへ送る
他のグループからのフィードバックをもとにプレゼンテーションをブラッシュアップし、最終撮影をします。クラスで全グループのプレゼンテーションを鑑賞しあい、ケニアに送ります。


【まとめ】意見形成・振り返り
ケニアの中学生から、日本から送ったプレゼンと同じテーマのプレゼンテーションを受け取り、全員で鑑賞します。それをもとに個人で、学校生活について両国を比較し見直して、新しい学校生活のアイディアを作り出します。その新しいアイディアは教室での発表、文化祭での掲示、生徒会活動などへつなげていきます。 #情報分析チャート
次回のプレゼンテーションに向けて、PMIを使って振り返りをしましょう。 #PMI


※各シンキングツール内右上にある、シンキングツール使用場面のカードは、愛徳学園中高等学校国語科の米田俊彦先生のアイディアを使用させていただいております。どのシンキングツールがどんな機能を持っているのか整理するのに非常に便利です!米田先生、ありがとうございます。